家族

今日は成人式だった。自分は20歳になった。
2年ほど前から家族間のいざこざがあり、親父とは家庭内別居中であった。
口も聞かず、顔も合わせない。
当時は考え方、価値観の違いで揉め事に発展したが、現在ではお互い、嫌いだから話していないという感じではなく、話すことがない。という感じである。
僕らももちろん子供じゃない。昔のことをダラダラ引きずってるわけではない。だが話すことも関わることもしなくなった。
今日久々に親父に話しかけられた。
「成人祝いのやつ」この一言と同時に祝い袋を渡された。「ありがとう」自分も一言で返した。
正直な話、平然を装っていたものの、不思議な感情の中に自分はいた。
嬉しさ、気まずさ、へんなプライド、それと同時に悲しみさえも覚えた。
このまま家庭内別居が続けば、いずれは家族離れ離れで別居するだろう。
悲しみを覚えたが、親父とずっと一緒にいたいわけではない。離れたくないわけではない。
でもなんだか。胸のモヤモヤが残った。
人間とは、なんてわがままで不条理なのだろう。

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