【詩】北風ピュー

シンとした夜の部屋 外の風が窓をガタガタと鳴らす すきま風が冷たい

キッチンのガスコンロ コーンスープを温めていた

「わあ 美味しそうな色 ボクにもくれる?」
???部屋には私だけ

すると 私の長い髪がゆらゆらと揺れた

『オバケ?!』
「違うよ ボクはオバケなんかじゃない 北風ピューだよ」

『北風ピュー?』
「ふふふ。ボクは風。あなたは風と話せる力を持っているんだよ」
『フム?』
「ねえ。その美味しそうなスープをボクにもちょうだい」
『北風が暖まっちゃって平気なの?』
「そうかあ。人間て良いなぁ」

なんてやり取りを 考えながら温めたスープ
木製の器にいれて 木製のスプーンで口へ運ぶ 
コップにいれて飲むより😋

外の強い風が収まってきた
窓がなっていたのも落ち着いた

北風ピューか ホントにいるかもしれないな 今は北国へ帰る準備をしているのかな
明日からは暖かくなるらしい

北風 春風 舞って飛んでいく言葉の切れ端
誰かのもとへ届くように 皆想いを込める

北風 春風 舞って飛んでいく心の片鱗
明日の自分も飛んでいけたら良いな



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