【日記】全力の人たちを見た/2023.07.09

高校のときの友だちと遊んだ。普段あまり自分から遊びに誘ったりしないんだけど、勇気を出して「会いたい」って連絡したら快諾してくれた。

彼女が社会人になってから会うのは初めてだった。仕事の話とか、同級生はいま何してるんだろうねとか、マッチングアプリで高校の時の先輩からいいねされて気まずかったとか、そんな話をした。楽しかった。
人と話すことを楽しいと思える自分でよかった。しんどい時は人に会う気力も湧かなくなるので、たぶん今のわたしはすごく健康なんだと思う。

友だちと公園を散歩していたら、とある高校の応援団(応援部?)が公開演舞のようなものをしていたので少し見ていた。応援を披露する機会が多い時期だからか、応援団のパフォーマンスの迫力はすごかった。

途中、太鼓の音に合わせて団長が一人で演舞するシーンがあった。掛け声もなく、演舞する団長の学ランが擦れる音と、太鼓の音だけが響く。太鼓担当の部員が華奢な体を大きくしならせて、太鼓を力強く打ち鳴らす姿がものすごくかっこよかった。

その後、団長の演舞に合わせて大勢の部員が手拍子をする。団長の動きだけを頼りに行われる手拍子は、一つもズレがない。
どれだけ練習したら、こんなにぴったり揃うんだろう。どれだけ時間を費やして、頭を悩ませて、身体を使ってこの演舞を完成させたんだろう。そう考えれば考えるほど彼らがまぶしく見えた。

じっくりと見るつもりはなかったけれど、気付いたら演舞が終わるまで見ていた。すごかったねって言いながら、熱を冷ますようにしばらく歩いた。

人が全力でなにかをやっている姿って、どんなパワースポットなんかよりもパワーを放っていると思う。
高校の吹奏楽部のコンサートを観ている時も、応援されているわけじゃないのになぜか励まされているような気持ちになる。これって本当にすごいことだ。

テニスの王子様のミュージカルにも、パワーのようなものを感じる瞬間がある。卒業を控えた青学キャストが、凱旋公演で校歌を披露する時の迫力は本当にすさまじい。
最初は歌も踊りも芝居もつたなかったキャストが、テニミュを通して100公演以上の舞台を経験する。そのすべてをこの一曲にぶつける姿は、観ているだけで武者震いしてしまうくらいすごい。この瞬間に立ち会うためにコンテンツを追っているといっても過言ではない。

全力でなにかに打ち込む人の姿に圧倒されたり、感動したり、励まされたりする感覚を一生忘れたくないなあと思う。この感覚を忘れなければ、なんとかまっすぐ生きていけそうな気がする。

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