見出し画像

【日記】猫と一緒に暮らしてみたい/2024.04.22

仕事の帰りに図書館へ行った。普段よく行く図書館は18時にはもう閉まってしまうから、夜間に空いているところを調べて向かった。

着いたのは日が落ちたあとだったんだけど、館内には勉強してる学生や大人がたくさんいた。人がたくさんいるのにものすごく静かだったので、館内を歩くだけでもちょっと緊張した。コツコツと音が鳴るローヒールのパンプスを履いていたけど、絨毯が敷かれた図書館のフロアの上では足音を気にせず歩くことができた。

仕事関係の本を借りに来たものの、仕事終わりに仕事の本を借りて帰るって、仕事まみれの一日になってしまうような気がして急に悔しくなった。だから、仕事には全く関係がない本を1冊借りることにした。

エッセイの本を何冊か手に取ってめくってみるけど、あんまりしっくりこない。今日は現実の話よりもフィクションが読みたい気分だったことに気が付いた。小説が置いてある本棚の前を2.3往復して、なんとなく目にとまった「世界から猫が消えたなら」を手に取った。

猫。先日、旅行先の喫茶店にいた猫が、わたしに懐いてくれたことがあった。どうしようもなくうれしかった。太ももにのしかかる猫のぬくもりとか、持ち上げようとした時の重さとか、眠たそうな表情が、何度もよみがえってはあったかい気持ちになる。今日もその時の写真を何度も見返した。そのせいか、背表紙に「猫」と書かれた本ばかりが目にとまった。

「世界から猫が消えたなら」を借りて、帰ってからリビングですぐに読んだ。途中で父親にネタバレされそうになりながらも、1時間ほどで全部読み終えてしまった。一気に読むつもりはなかったから驚いた。いい本だった。

途中、涙と鼻水が垂れてきて本を濡らしそうになったので、ティッシュで急いで抑えた。鼻をかみながら、家族に泣いているところを見られまいと目の辺りを手で隠した。

この本を読みながら、猫と一緒に寝たり撫でたりぼーっとしたりする日々のことを考えた。猫と一緒に過ごすことが出来たらどれだけ幸せだろう。たぶん毎日がたまらなくいとおしく感じられる気がする。でも、大好きな猫が死んでしまった時のことを考えたら、胸がめちゃくちゃに苦しくて痛くなった。いなくなった時のこととか、弱っていく姿を見た時の自分を思うと、寂しさに耐えられるか不安になった。

でもやっぱり、それでも生き物と一緒に暮らしてみたい。そのためには、もしいなくなってしまったとしても前を向いて生きていけるくらい強くならないといけないなって思った。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?