見出し画像

【日記】仕事終わりの寄り道の記録/2024.02.01

・会社の先輩が自作の短歌を見せてくれた。その人は何年も短歌をやっていて、良い歌ができたときはメモ紙に歌を書いて読ませてくれる。
読ませてくれるのはうれしい。でも、「どう?」って感想を求められると困る。読んですぐに感想を伝えるのって本当に難しい。理解力が乏しいからかもしれないけど、ほとんどの場合、一読しただけでは歌の意味を完全には読み取ることはできない。

理解できていなくても、「いい歌ですね」と言うことはできる。でもたぶんこの人は、褒め言葉ではなく率直な感想を求めているはずだ。なんとなくそう思った。わからないならわからないなりに、何をどうわからないのか伝えた方がきっといいような気がしたので、「うーん………結句をどう解釈すればいいか迷いますね……」って素直に伝えた。これが正解だったのかはわからないけど、話は弾んだ気がするので良しとする。

・仕事終わりに喫茶店へ行った。いつもは勉強とか読書とか作歌目的で行くことが多いんだけど、今日はただただのんびりするために足を運んだ。
Googleマップで「カフェ 近く」と検索して一番近くにあった喫茶店に入る。その店には銘柄の違うコーヒーがいくつかあるだけで、カフェラテもスイーツもない。硬派な店だ。こだわりを感じる。

店には店主とわたしだけだった。スピーカーから流れるスタンダードジャズと、ペーパードリップでコーヒーを抽出する音だけが響きわたる。最初はあまりに静かで落ち着かなかったけど、その静けさがだんだん心地よくなっていった。
メニュー表のマンデリンの欄に「店主好みの味」って書いてあって興味深かったけど、今回はブレンドにした。

おいしい。酸味はほとんどなくて、コクのある苦味が広がったと思えばすぐに消えていく。喉越しもなめらか。コーヒーの味わいを説明するのに「喉越し」って言葉が適しているかはわからないけど、雑味がなくすっきりと喉を通っていく感覚が心地よかった。「どうやって入れたらこんなに美味しくなるんですか?」って聞きたかったけど、勇気が出なかった。また来たときに聞こう。

・今日はなんとなく寄り道をたくさんしたくなって、本屋にも寄った。欲しい本があったからではなく、本屋特有の紙の匂いに包まれたくなったからだ。
わたしが生まれた頃にはもう既にあった本屋で、見るからに年季の入った自動ドアが開くとダダダ、って建付けの悪そうな音がした。替えたらいいのにって思うけど、自動ドアを取り替えるのはめちゃくちゃお金がかかるらしい。前に勤めていたバイト先の店長が言っていた。

話題の新書をざっと見たあとに詩歌コーナーに立ち寄り、グルメ雑誌コーナーを経由して旅行雑誌を見に行く。結局何も買わずに店を出たんだけど、この本は近いうちに買おうと思った。

舞台やライブのときに大阪へ行くことが多いんだけど、毎回ご飯を食べる店に迷う。あまから手帖のムック本だし、たぶんめっちゃ参考になると思う。こういう本って、実際に店に行かなくても読んでるだけでわくわくするから好きだ。

そんな感じの一日だった。あと、ドラッグストアに寄ろうと思って駐車場に車を停めたら、横の車の助手席に大人しく座っている小型犬と目が合った。ずっと見られている。かわいい。かわいいな〜と思いながらニコってしたらめっちゃ吠えられた。かなしい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?