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【日記】夜のマックの2階にて/2024.02.21

勉強をするためにマックに来た。そう、勉強をするために来たのだ。でも全く手をつけずに、日記を書いている。どうしたらいい。勉強したくなるまでは、とりあえずこのまま書き進めてみる。

わたしの住む田舎にも、数年ほど前からマックカフェが上陸しつつある。マックのコーヒーではなく、たぷたぷに注がれたマックカフェのアメリカーノとマカロンを1つ注文して、2階までそろりそろり運んだ。少しこぼした。

窓側のカウンター席が空いていなかったので、テーブル席に座る。勉強する女子高生、愚痴をこぼす若い人たち、パソコンで何か作業をしている人。マックの2階には本当にいろんな人がいる。コーヒー1杯さえ買えばここにいることを許されるので、限りなく公園に近い空間だと思っている。それをいいことに、居眠りしたり長時間居座ったりする人もいるらしい。注意書きが貼ってあった。

後ろの席から「クソな奴は本当にクソ」「卑屈な陰キャ」といったチクチク言葉が聞こえてくる。マックの2階はそういう場所だ。居心地はそんなによくない。なぜかはわからないけど、平日の昼間とかに来ると、孤独と無力感が浮き彫りになるような感覚がある。

アメリカーノを飲む。おいしい。普通のマックのコーヒーよりもおいしい。すっきりしてて飲みやすい。期間限定のいちごミルク味のマカロンはとにかく甘くて、仕事で疲れた心身に沁みた。

窓の外を眺めているとあっという間に時間が過ぎていく。目に入ったものを書いてみる。歩行者用の信号。今は赤色で、そばにあるマックの大きな看板の赤と同じ色だということに気付いた。濃くて鮮やかな赤だ。

雨の国道を滑るように車が横切っていく。みんな仕事帰りかな。いや、運転すること自体が仕事の人もいるのだろう。車を運転しているだけでも偉いと思う。
家とか会社とかお店とか、みんなそれぞれの目的地があって、アクセルを踏んだり踏まなかったりしながらそこに向かう。毎日車で通勤しているから当たり前のようになってしまったけど、運転って結構難しいことなんじゃないかと思う。体力は使うし、集中力もいる。これを毎日やっている自分を、もっと褒めてあげてもいいのかもしれない。

スーツ姿のおじさんが、パソコンを開いて目薬をさしている。たぶん仕事終わりだろう。疲れてるのにもうひとがんばりするのかな。えらい。本当にえらい。
カップの中のアメリカーノも残り半分になってしまった。そろそろ勉強しないといけない気がしてきた。とりあえずトイレに行って、冷たい水で手を冷やしてから始めよう。

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