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1Lの水を飲む

最近水を飲むことを心がけている。

私はとにかく水を飲まない。
口寂しい時はコーヒーを飲む。多い時には1日3杯以上飲んでいた時もあった。純粋な水やお茶は晩ごはんの時にコップ1杯くらいで、とにかくほとんど飲まなかった。
コーヒーの分を換算しても、1日1Lも飲まない。

そんな私だったが、先月末から水を飲む習慣をつけようと頑張っている。

きっかけは、ハマったドラマの俳優さんのインスタライブだ。
彼らは必ずと言っていいくらい水の入ったペットボトルを手にしていて、ことあるごとに口に含んでいた。もちろんしゃべっているから喉が渇くのだろうが、それでもその頻度は水を飲まない自分にとって衝撃だった。
また、ファンからの「あなたのように綺麗になりたい、どうすればいいか」という質問に対し「水を飲むといいよ。水が一番いい」と答えていた。それを見て、自分も水を飲もうと決めたのだった。単純。

といっても、この水チャレンジは初めてではない。
今年は後半からもっぱら自宅での勉強中心の生活だったので、それが始まった時に1度「水を飲む習慣チャレンジ」を試みたのだ。Twitterでフォロワーさんから時刻目盛りつきの素敵な水筒をおすすめしていただいたこともあり、気合いは十分だった。
三日坊主常習者の自分にしては珍しく、1週間ほどは続いた。しかし、それでも1週間で限界だった。

マジで水が飲めない。飲まないのではない、飲めないのだ。
思えば自分、小学生の頃から水分補給をする習慣がなかった。いつも重い水筒を持って行っては飲まずに持ち帰り、母をよく心配させていましたよく考えたら。
もうそのあたりから口渇中枢(そんなんあるのか知らんけど)がバグっていたのかもしれない。喉が渇かない。だから水分補給もしない。
大学に入ってからはテニスにも取り組み始めたが、運動中であっても真夏でガンガン汗をかく時期以外は、500mLのアクエリアスさえ飲みきれないことが多々あった。

こうして振り返ると、かなりの負担を自分の体におしつけていたような気がしてならない。

というわけで、水を飲む習慣のなかった自分にとって、タイミングを決めて水を飲むのはかなりの苦痛だった。
たぶんちょびちょび飲めばいいんだろうけど、勉強しているとそれを忘れる。そして気づいた時には1時間経っていて、ああやべと水筒を見たら200mL以上飲まないといけない。飲めないよそんなの。
溺れる想像までしちゃった時もあったくらい、「飲まないといけない」のがしんどかった。
で、気づいたら、真夏だったにもかかわらず「水を飲む習慣チャレンジ」は消え去ってしまい、素敵な水筒は食器棚に閉め込まれた。

だが、なんと11月になって、その水筒は再び日の目を見ることになった。おかえり。しまってたの自分だけど。
前回はきっかけというか、「お手本」のような存在がいなかった。だから余計にどうすればいいのか分からず、困っていたのかもしれない。
今回はあの俳優さんたちを真似したい、という(しょうもない)煩悩がある。とはいえ、いくら真似したいとはいえ彼らの頻度を真似ることは到底できそうになかったので、2つのマイルールを立てた。

①できれば白湯で。
②午前と午後500mLずつ、計1Lで頑張る。

白湯を選んだのには理由がある。
11月末ともなると、朝夕は冷えてくる。そこで、毎朝コーヒーを沸かす習慣があった。そこでふと、沸かしたお湯の残りを飲んでみたのだ。いわゆる白湯である。

飲んだ瞬間、大げさじゃなく思った。
白湯、めっちゃ飲みやすい。

成分面では、水道水と特に変わりはないはずだ。最初、水チャレンジはペットボトルの水でと考えていた。アマゾンで見つけた、1本60円のお水。
でも、この時白湯を飲んで衝撃を受けた。こっちの方が圧倒的に飲みやすい。

たぶん、一番大きな理由は「温かさ」だと思う。よくよく考えてみれば、飲み物は温かいものが好きだった。コーヒー、紅茶、コーンポタージュ……。真夏以外、マクドのセットでは必ずプレミアムホットコーヒーを頼んでいた。暑。
裏返すと、冷たい飲み物はそこまで飲もうとしなかった。冬が近づくにつれ、その傾向はますます高まっていた。常温の水すら「冷たっ」と感じてしまい、体が冷えそうであまり飲みたくなかったのだ。
そうやん。私、冷たいのよりあったかいのが好きやわ。
というわけで、今回は「白湯を飲むチャレンジ」にすることに決めたのだった。

そういや一時期Twitterで、「白湯を飲む意識高い系女子」と揶揄する風潮が見られた。その時も(別にどっちでもいいやんけ)と飽き飽きしていた。
でも、今は思う。
白湯はマジでおすすめ。これだけ飲もうとしなかった人間でも抵抗なく飲めるくらい、水より圧倒的に飲みやすい。同じ量飲んでいるはずなのに、負担感が全然違う。
意識高い系と揶揄われようがどうでもいい。このままだと水分を取らず、知らず知らずのうちに体に負担をかけまくっていた自分のような人間を、白湯は救ってくれた。
これからも白湯を飲み続けます。白湯に感謝。

そして、「午前と午後で500mLずつ」というルール。
実はこの500mL水筒、7時〜、10時〜、13時〜、16時〜と1日4回飲める目盛りがついているのだ。つまり、1日2L。本来はこれくらい飲むものらしい。
しかし、それはあまりにめんどくさすぎる。2Lってめっちゃお腹ぽちゃぽちゃしそう。と、聞くだけでうんざりしてしまう自分だったので、せめて10時〜と13時〜の2回だけは守ろうとした。
しかし、それでもめんどくさがりの自分には時間を守ることはできなかった。そのため、せめて「午前中で1本、午後で1本(夜も含む)」と緩和しながら続けていった。
それでも苦労することは多く、夜の漢方タイム(片頭痛やPMS予防で定期的に漢方を処方されている)で慌てて流し込むという日も多い。

ただ、それくらいの緩さだと、かなりの飽き性の自分でもなんとか1ヶ月は続けられるようになった。今のところほぼ毎日、1日1Lの白湯を飲み切れるようにはなってきている。

そのチャレンジを続けているうちに、自分の心の持ちようも変わってきたように感じる。
「自分を大事にできているな」という意識が出てきたのだ。
日頃からそんなに無茶をする方ではない。でも、今まで気にはなってた水分補給をするようになり、自分の体を労るようになってきたような感じがするのだ。今まで頑なに飲もうとしなかった水を自然に飲めるようになり、ちゃんと体に水分を行き渡らせて、排泄物を定期的に入れ替える。ただそれだけのことだが、それすらやろうとしなかった(実際トイレの回数は人よりめちゃくちゃ少なかった)時と比べると、今の方が自分をメンテナンスできているような気がする。

ただ、1日1Lの水(白湯)を飲む。
それだけのことだが、ちょっと自分の体を大切にしようというきっかけになった気がする。

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