見出し画像

映画『トラペジウム』を観ました

えー、というわけで今回は映画『トラペジウム』を観てきた話をしたいと思います。


この映画、乃木坂46に在籍していた高山一実さんが書いた小説が原作なんですが、わたしは去年乃木坂にハマった身なので映画化が決まったニュースかなんかで知ったと記憶しています。それでも一応乃木坂をはじめ、アイドルという文化はリアルもアニメもそれなりに理解ってる方の人間だと自称してるし、過去に二次元オタクを名乗って乃木坂にハマった話をしたので、乃木坂に在籍経験のある人が原作のアニメ映画なんて観ないワケにはいかんだろ、と1割の使命・義務感と9割のアイドルというモノをもっと知りたい・元アイドルが描いたアイドルの世界を見てみたいという想いを持ち、観賞してきました。

というわけでここからはネタバレも少し交えつつ映画を鑑賞しなんとなく感じたコトを語っていくのですが、まず最初に思ったのは、







だんだん壊れていく女の子最高!!!!!!

(唐突に性癖暴露すな)

わたし今回はあえて予告やあらすじを前もってチェックせず臨んだものの、Googleのおすすめに微妙にネタバレされたりネット記事の紹介で「なんとなくそんな話なんだろうな」と予想できてましたが、中盤でめっちゃギスギスしますこの映画。
最近のテレビアニメでも女子同士がギスギスしたりするモノが流行ってるみたいですがコレは狂っていく様子や過程がリアルすぎて観ている時は「たまんねぇ~~」と心の中でイキイキしてたのですが、映画終わって昼飯買って帰宅してからは無心になりました。あの映画に心の全てを持っていかれたような感じがして何も手につかない、30分経ってご飯食べるのがやっとでその後は2時間くらいまたダウン、ここに感想書きたかったのもあって「何かで上書きしたくない」と思い何も手に付かず寝ながらスマホいじってました。この前友人にシャニマスのライブBD借りたからそれ観ようかと思ったけど、あんなモノ見せられた後にアイドルのライブなんて見たら情緒がおかしくなると思ったので。それくらい衝撃でしたね。


ただ、それと同時に”生きてる”って感覚を味あわせてくれた映画でもありましたね。作品に全く関係ない話ですみませんが、最近のわたしはその日の気分次第にもよりますが3時間に1回はネガティブモードに突入しがちで、ちょうど映画を観る直前もちょっと嫌なコト思い出してネガっちゃってたんですよ。「あぁ、生きづらいなぁ。明日が来て欲しくないなぁ」とかとても楽しみにしてた映画を観る前とは思えない心境で。
でも、観終わった後に色々持ってかれたあの感覚もそうだし、主要人物たちが壊れていく様子も性癖抜きでそう思わせてくれたような気もします。主人公のゆうが自分の思い通りに事が運ばなかったりして荒れるとことか、心当たりありすぎてね・・・。わたしの経験談も含めると、それに加えて責任感が強すぎると味方であるハズの人にもキツく当たっちゃうの鏡を見てるかのようでしたね。明確な描写が無いので断言はできないけど、ずっとアイドルを夢見てたゆうも、そういう責任感があったんじゃないのかなと思います。

余談だけど、「こんな素敵な職業ないよ」の下り、あの辺の作画が総作画監督のけろりら氏の画風が強く出ていたせいで『ぼっち・ざ・ろっく!』の山田リョウがイカれた画に見えてちょっとだけ笑いそうになったのはここだけの話。

もう一つ、同じグループのくるみちゃんが仕事のキツさに耐え切れず突然泣いたり事務所で発狂する場面、ここでわたし中元日芽香さんのコト思い出してました。知らない人のために説明すると、中元日芽香さんとは原作者の高山さんと同じく乃木坂の1期生として在籍しており現在は心理カウンセラーとして活動している方で、20歳の時に適応障害を発症し休業しており、自著でも、友達に「最近仕事どう?」と訊かれ何も返せず代わりに涙を流したり、本人も憶えてないレベルで大泣きして激怒したと綴っていたのを鑑賞中に思い出し、「もしかして中元さんのエピソード参考にした?」と勝手に思ってました。登場人物のモデルといかないまでも少なからず参考にしたかもしれないのは同期だからこそ意外とあり得そうだし、そうでなくても似たような事例が証明されてるからこそリアルなんよね・・。

わたしも似たような境遇に陥ったコトが現在進行形でありますが、それでも自分はまだ救われてる方なんだなって痛感させられました。ちゃんと笑えてるし、やらないといけないコトにも向き合えている。リアルに感じるからこそ、もっと苦しんでる人もいる・あんなコトでへこたれてはいけないと思わされました。そういう部分が刺さったからあんなにクるものがあったんだろうな・・。ちょうど今週乃木坂を卒業した山下美月サンもラジオで仕事に行けそうにない・涙が止まらない時でも自分を支えてくれる人たちの顔を思い浮かべながら自分を奮い立たせてたとアイドル人生を振り返っていて、これから辛いコトあっても「山下サンは折れなかった、東西南北(仮)の皆と比べたら全然大変じゃない」とわたしも自分を奮い立たせようと思います。


ホントにね、アイドルって良くも悪くも人の人生狂わせられるよ。わたしもこれまでにアイマスやアイカツのアニメが救いになったり、去年も乃木坂や虹ヶ咲に触れて冗談抜きで延命できたし、良いコトだけじゃなくて、推しグループのメンバーの卒業で魂が抜けたり第三者からバッシングを浴びて落ち込んだりと、アイドルに影響されまくってる人生を歩んできたんですよ。この『トラペジウム』を観て、正直わたしはこのままアイドルを推し続けていいのかとも考えさせられたりもしました。下手に傷つくなら、もう関わらない方がいいんじゃないかみたいな。


でも、華鳥のようにアイドルに関わったからこそ開けた道もあるんですよ。さっき名前を出した中元さんも、休業中にカウンセリングを受けたことが後々自分も心理カウンセラーなる”きっかけ”になりましたし、わたしも中元さんの自著を読んで自分がなりたいモノに正直になれたからこそ、アイドルに触れたコトには一切後悔は無いって言いきれるんですよね。こういうの、現実のアイドルも卒業する時によく言ってる印象あるなぁ。「辛いこともいっぱいあったけど、アイドルやって良かった」みたいな。

それはこの『トラペジウム』もそうです。結局この映画に魂を抜き取られてたった3,000字弱の感想っぽいモノを書くために1日を費やしましたが、それでも「凄いモン観たなぁ」という感動が数時間経っても忘れられない、乃木坂をはじめ、二次元三次元問わず様々なアイドルに大なり小なり触れてきた自分が抱いてる”アイドル”という存在の集大成のような作品で、そんなそれまでの人生を肯定してくれたような気もして、この作品もある種の救いになってくれました。2回目行くか迷ったけど2週目の入場者プレゼントが素敵すぎるのでこれは手に入れておきたい・・・。




あと、最後にちょっと台無しなオチですみませんが言わせて下さい。高山さんと西野七瀬さんに老人役は無理がないかね!?
でもウッチャンは全然気付かんかったわ・・・・・。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?