セミナー感想 〜 英語系ユーチューバー 〜

セミナーの感想です。何年か前に、YouTubeで英語学習に関する動画を多数配信しているユーチューバー(以下、先生)のオンラインセミナーに参加しました。今後のセミナーへの参加を検討されている方々にとって、少しでも参考になればと思い、私が参加した第1回オンラインセミナーに関して、ブログを書くことにしました。 
参加費:547,800円(税込)
 支払い方法は分割(確か24回)と一括の両方が選べました。
 高いか妥当かは各人の感覚に依るところが大きいと思います。
 クーリングオフのような、解約・返金可能期間はありませんでした。理由は、申し込みをすると、英語学習に関する動画を公開している専用のURLが送られてくるので、「商品」だけを貰って返金されることがないようにするためだったと記憶しています。
参加者数:約600人
 約600人の参加者に対して、指導者は先生一人でした。アシスタントを雇っている様子はありませんでした。
 参加者は、中学生~70代くらいの方まで、老若男女問わず、幅広い層の方々が参加されていました。皆さんの英語力は英検3級に満たない方からTOEIC900点保持者、海外での勤務経験がある方まで様々でした。
 セミナー初日は500人くらいの方がオンラインで参加されましたが、最終日には半分以下の人数に減っていました。先生曰く「思ったよりも多くの人が残った」という趣旨の発言をされていました。
 セミナーが開始された当初は、「全員で勝ちにいきましょう」といった熱いメッセージを生徒の皆さんへ送ってくれていましたので、その最終日の言葉を聞き、残念でなりませんでした。人間、大金を掴むと変わってしまうものだなぁとつくづく感じました。
開催期間:2021年3月6日(土)~2021年8月28日(土)
開催日時:毎週土曜日の20時~
 一度だけ金曜日に開催されたことがありました。
所要時間:概ね2時間程度
 開催当初は参加者からの質問でおおいに盛り上がり、日付が変わりそうな時刻まで続いたこともありました。
開催回数:全26回
開催頻度:1回/週
 セミナーの映像は毎回必ず録画されたので、都合が合わずに参加できない生徒さんも後で視聴することができました。録画された動画は、セミナー参加者専用のページで公開されました。この他にもyoutubeでは公開していない動画を視聴することができます。いずれも公開期限は無期限のようです。
 セミナーとは別に月に一度、「オンライン飲み会」が開催されました。英語学習に限らず、先生への質問、情報交換、コミュニケーションの時間として活用できました。オンライン飲み会の録画はありませんでした。
サービス内容:英作文の添削、作った英作文の音声添削
 英作文は「5~7文まで」と制限があり、添削を依頼できるペースは1週間に1回でした。添削結果については、基本的な文法事項や単語の選定にミスがない限り、修正はありませんでした。「自分が作った原文をそのまま活かした方が覚えられる」というのが指導の方針として挙げられていました。毎回、添削を依頼すると48時間以内に添削結果が戻ってきました。
 これらのサービスに期限はないようです。セミナーが終わった現在でも、添削依頼をすれば受けていただけると思います。
 
 先生に添削を依頼したところ、1度だけですが「量が多いので減らしてください」と言われたことがあります。後に、他の生徒さんに話したところ、その方も「減らすように」言われたことがあったようです。あくまでも私の感覚ですが100単語程度が境目ではなかったかなと思います。英検の英作文問題では2級で80~100単語、準1級で120~150単語の制限があります。そのため、準1級以上のレベルの作文を添削してもらうには2回に分けて添削を依頼し2週間を要することになります。(添削してもらえる頻度に「1週間に1回」の制限があるため)あまり効率的ではないと思います。但し、先生は「1回の添削は5~7文まで」と強調され、単語数の制限については言及がありませんでした。
 
 何人かの生徒さんと連絡先を交換し、不定期で勉強会や雑談会を開催しています。これまでの勉強会で、先生の添削に関して参加者から以下のような意見が挙げられました。

・先生に添削を依頼しても、「素晴らしいです」「完璧です」と褒められるだけで、修正がほとんどない。
・自分が作った英文に間違いがないわけないのに、残念。これ以上、添削してもらっても埒があかない。
・英検の英作文問題の対策は皆さんどうされているか。準1レベルでも、先生に添削を頼っていいのか不安がある。

私の個人的な感覚ではありますが、英検の2級以上の英作文問題は他の有料添削サービスを活用した方がよいと思います。実際、私は、ある方に有料で添削をお願いしています。その結果、内容・構成・語彙・表現等について、適宜、指導いただけています。出費にはなりますが、その方がいいと思っての判断です。
 
参加条件:事前説明会への参加
参加費:3,000円
開催期間:2021年1月下旬頃~2月23日(火)
開催回数:61回
オンラインセミナー開始前に開催された説明会?相談会?みたいなものでした。
用意するように言われたもの
①キク英文法
②DataBase3000
②参加者本人の「やる気」
③メモ用紙とペン
①②は先生のYoutube動画でも紹介されています。
使用したアプリ:Chatwork、zoom、Line
Chatwork:セミナー参加者同士の学び合い、先生への質問や英作文の添削依頼
Zoom:オンラインセミナー
Line:先生への音声添削の依頼
ChatworkやLineは、セミナー終了後も継続しています。現在も皆さんと近況を共有することができますし、過去の内容を振り返って読み返すこともできます。
 
正確な時期は忘れましたが、Chatworkの仕様の変更により、過去に投稿されたメッセージの閲覧制限が開始されました。学習を進める過程で生徒さん同士が質問しあってきた内容が閲覧できなくなってしまいました。皆さんの知恵や学習過程で工夫したこと、努力の過程が詰まった大変貴重な情報だけに、閲覧できなくなったのはとても残念です。その制限を解除するには有料プランへの変更が必要ですが、一度、有料プランに変更すると、同じアカウントでは無料プランに戻すことができず、毎月の費用が発生してしまいます。
 
参加者の成果
 参加された多くの方々が成果を出されました。
 TOEICの点数が100点以上も上がった方や800点以上を取得した方、中学英語が全くダメだった人が英検3級に合格した方、「海外の方を前にして堂々と英語で話せた」という方、映画を字幕無しで聴き取れたという方、転職に成功した方等々、人それぞれ目標は異なっていましたが、皆さんが何かしらの成果を出されていました。
発音セミナー
 このセミナーの後半に差しかかった頃、9月から開始される「発音セミナー」の案内があり、説明会(無料)が9月の上旬に3日間にわたって行われました。発音セミナーへの参加費は437,800円(税込)とのことでした。私は正直、そこまでお金に余裕がありませんでしたし、喉発音を学べたので、参加しませんでした。
 発音セミナーの募集が始まった頃のことです。先生へ音声添削を依頼し、送られてきた発音の音声を聞いた時、それまでとは全く違う抑揚や強弱がつけられていて衝撃を受けました。英語の発音ってこんなに綺麗にできるんだと感動しました。その後、発音セミナーの募集が終わった後に音声添削を依頼したところ、棒読みに近い音声が送られてきました。「お金にならない人には、そこまでサービスをする必要はない」ということなのかとガッカリしました。このことを連絡先を交換した他の方に話したところ、「わかるっ!」と同調されていました。
 発音セミナーに参加された生徒さんから、感想をいただく機会がありましたので、勝手ながら、その感想の要点を紹介させていただきます。
・全く変化なし。むしろ、悪くなってしまった。
・永久添削だが、宿題がつまらなくて、ずっと続けるものではない
・あれで40万は高すぎ
・受講したことをとても後悔している
ちなみに、説明会では「これが最初で最後」という趣旨の発言を先生自身がされていましたが、翌年、2回目の発音セミナー開催案内が1期生宛にも届いていました。
 そこまでの費用をかけなくても、ネットで調べれば個人レッスンを受けられる発音スクールが見つかります。
補講
 2期が始まった頃、2期セミナーの様子が気になり、スクール専用ページにアクセスしたところ、週1回のセミナーとは別に「補講」が行われていました。単語と文法の学習に関して30分間の時間を設けて、2期生からの質問をリアルタイムで受け付けていたようです。この「補講」は1期にはありませんでしたが、そのことに関して、咎めるつもりは全くありません。恐らく、他の1期生の皆さんも同じ想いでいらっしゃるのではないかと思います。そんな想いで補講の録画映像を観ていたのですが、第2回目の補講が始まって間も無く、先生が「補講は1期ではやっていなかった。これは完全に私の好意です」と発言されていました。その言葉を聞き、どんなサービス業でも、お客様によって対応が変わってくるのは自然?当然?なのになぁと残念に思いました。
 
 あくまで、2021年に開催された第1回オンラインセミナーについてのことですので、第2回目以降とは異なるかもしれませんが、ご了承ください。
 
感想
 最後に、全体を通しての感想です。
 上でも触れましたが、作文の添削を期待している方、特に、IDIYのような有料の英文添削サービスと同等の添削を期待されている方にとっては、物足りなさを感じると思います。発音については、喉発音を学べたおかげで上達しました。
 セミナー終了後、毎回、アンケートがあり、解説してほしいことを記載する欄がありました。解説してもらえることもあれば、2週間遅れのときや解説がないこともありました。
 中学や高校の英語の授業とは異なり、先生が1から英語の授業をしてくれるわけではありませんでした。英語を学ぶのではなく「学習の方法」を学ぶというものでした。「魚は与えません。魚の釣り方を教えます」と言っていました。自ら学習を進めていく中で質問して、他の生徒の皆さんと共有するといった形式で毎回のセミナーが行われていました。また、各生徒さんの成果報告についてはセミナーの冒頭、かなりの時間を割いて共有されました。私自身も上に書いたような成果を出すことができました。セミナーに参加しなければ、達成できなかったものと思います。
 ただ、深層心理の中には「50万も払ったのだから元を取るために勉強しなければ」という思いが何処かしらにあったと思います。とは言え、指導法が間違っていれば、どれだけ勉強しても成果を出せないわけで、これだけ多くの方が成果を出されたことも事実です。
 先生のYouTube動画(2021年8月28日公開)では、先生が「スクールのたった3ヶ月という期間で英検1級2次試験に一発合格している方もでてきています」と発言しています。確かに、2021年8月28日の時点で英検1級を取得した方が一人だけいらっしゃったのは事実です。ただ、この方は国立大学の外国語学部を卒業され、海外での勤務経験もあるため、決してスクールの期間だけでゼロから英検1級の合格に至った訳ではありません。その後も英検1級に合格された方がおられましたが、その方もオンラインスクールに参加する以前から毎日、1日に何時間も英語学習に取り組んでいた方です。
 また、気になったのは時折出る先生の言い方や考え方でした。セミナーで使われた英文法の本が難しく感じられた生徒さんが「私のレベルに合っている本を見つけました。それで学習してはダメですか?」と質問した際、先生は「逃げですね」「英文法を覚えるなら、この1冊しかないですよ」と言い、その生徒さんは渋々、「分かりました」と言っている様子でした。先生が指定した教材以外で学習することを頑なに否定している印象を私は受けました。オンライン飲み会にて、ある生徒さんが「なかなか単語が覚えられないのですが、どうすればいいでしょうか?」と質問されたときのことです。その質問に対して、先生は「努力不足ですね」と一言で片付けていました。「失礼ではないですか?」といった意見や「私は先生の指導方法、好きですよ」といった意見など賛否が分かれていました。70代女性の生徒さんが、パソコンやChatworkの使い方などについて困っている趣旨の質問した際には「甘えないでください」「他の方も使い方に困っているなら考えますけど」といった趣旨の発言をして、他の生徒さんが使い方を教えるということもありました。次に、「発音セミナー」の説明会でのことです。発音セミナーでは、どんなことを学ぶのか説明がありました。「参加対象者は英検3級以上」となっていましたが、説明を聞いた方からの「準1級を持っている人でも難しそうですね」との言葉に対して、先生は「だったら、やらなくていいですよっ!」と語気を強めて言っていました。最後のオンライン飲み会では、「人数が半分も減ったことについて、どのように考えていますか?」という参加者からの質問に対して、先生は「思ったより残った」という趣旨の発言をしていました。
 最後になりますが、正直、生涯であれほど英語を勉強した半年間はありませんでした。この先も、こんな経験は得られないと思います。自分一人ではなく、多くのセミナーの仲間と共に励まし学び合うことができたからこそ、半年間やり切れたのだと思います。今回のセミナーをきっかけに英語学習に励む仲間もできました。一部の生徒さんとは連絡先を交換し、セミナーが終了した現在でも、個別に連絡を取り、近況を報告しあっています。皆さんからは教わることばかりですが、これからも、共に学び合っていければと思っています。 
 
先生からの注意喚起
 ある時、先生から1期生全員宛に以下のような注意喚起のメッセージが送られてきました。そのメッセージの内容は以下の通りでした。
 ・ブログやSNSに有料のセミナーの内容、参加人数などを書かれている方がいます。
 ・基本的にスクールの内容に関することは一切流出厳禁です。
 ・最近、改善が見られないものが一件ありました。
 ・顧問弁護士に頼み、開示請求をさせていただきました。
 ・規約違反のため、削除してもらいました。
 ・高額の違約金を払ってもらうことになり、心苦しかったです。
 ・弁護士に頼み、他のものも開示請求をしてもらっています。
 ・心当たりのある人は個別に連絡してもらえれば、開示請求の対象から外します。
とのことでした。
個別に連絡先を交換した1期生の複数の仲間から以下のような意見をいただきました。
 ・そんなこと強要できるのだろうか。
 ・耳の痛い意見も受け入れて、その上でより良い商品を作るのは当たり前のことではないだろうか。
 ・情報漏洩に関する契約なんて交わしていない。
 ・契約書一枚、規約書一枚、もらっていない。
 ・契約書にハンコを押した覚えはない。
 ・このブログが違法なら、amazonや食べログのレビューは一体、どうなるのか。

さて、
2024年は辰年ですね。皆さまの中にも、鯉が”登竜門”を潜り抜けたとき、竜に変わったという話を聞いたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。セミナーに参加するだけが選択肢ではありません。もう少し広い視野を持ち、皆さんそれぞれの「登竜門」を見つけてみてはいかがでしょうか。

ちなみに、私の干支は申。
木から落ちぬように気をつけたいものです。
いや、それ以前に登るのが先か💦
人生の道のりは長い。 

皆さまの英語学習がよりよいものでありますよう願っています。
 
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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