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「RDG レッドデータガール④」/荻原規子

<毎週1冊、小説を読むPJ>… No.18
読了日:8.11

「RDG レッドデータガール」について

作者:荻原規子
出版社:角川書店


前回、1〜3までの感想をまとめて一つの記事として投稿しました。

その際確認したところ、全6巻のうち1〜3巻のみがkindle unlimited対象で、4〜6巻は購入が必要でした。

ので、4以降は図書館で借りたのですが。
今確認すると。4、5巻もunlimitedの対象になってます!!
これは、そのうち全巻対象になりますね。

まぁ、図書館の利用開始のきっかけになったので私的にはありがたかったです。



読んでよかったか

前回の記事では一言で表すと「とにかくハマった」ということを書いた。
そこと比べると、ほんの少しだけ、何かしらの物足りなさがあったかもしれない。

起こる事件のようなものが。

1巻
…始まりの話。泉水子と深行の出会いや、姫神について。
 最終的には和宮の暴走と和解。

2巻
…鳳城学園への入学、高柳や宗田兄弟との出会い。
 高柳vs真澄のバトル。生徒会長の役割。

3巻
…戸隠合宿。生徒会の立ち位置と真響。
 真澄の本体と、紫子の登場。

という、目まぐるしく波瀾万丈に、事件が起きては解決してたところ。
3巻で、学園祭の準備を散々してたから、4巻が学園祭か!と思ったら。まだ。
4巻まるまる学園祭の準備だった。
まだ始まらなかった…笑

上の例で4巻を表すなら、
…学園祭準備。姫神の長時間顕現と語られる目的。
 泉水子と深行の痴話喧嘩。

かな。
いや、姫神の長時間顕現で語られ、明らかになった内容っていうのは、物語の根幹部分で重要なことではあるんだけど、巻全体として、これまでに比べると若干影が薄いなという印象。

6巻中の4巻ということで、折り返し地点なので、ラストに向けた下準備って感じかもしれない。

5、6巻の勢いがすごいのかもしれない。

感想

前回書いた、

友達は、「泉水子はあまり好きじゃない」という。
私は、そこまでではなかった。

が、覆る瞬間であった。
4巻の泉水子は、これまで共感寄りだった私にとっても、少しイライラすることが多かったな。

姫神でいる時間があまりにも長くて、深行が頑張って付き合った上、泉水子に戻したのに、その深行に対してイライラするところ。
しかもイライラしてる理由が、自分の記憶がまだない不安とか、そこに対するフォローのなさ、とか思っておきながら結局は、おそらく自分では理解してない恋心のような類のものであること。

深行は姫神を怖いと思っているのに、"私のことよりも姫神が大事なんじゃないか"と邪推してしまうところ。

でも、これが、等身大なんだろうな。
恋という感覚がわからなくて。
姫神やら世界滅亡やらの壮大なものに対峙しなきゃいけないけど、こうしてただの日常も過ごしていく、っていう。
姫神の問題と、自分と深行との関係が、クリアにならなくて、切り離して考えられなくて。

そうやってごちゃごちゃしてるから、何かが起こった時も、その事件に対する感情がごちゃごちゃしてしまうんだろうな。

と、冷静な今は思う。

でも読んでる時は
「深行はお前の為に頑張って姫神と対峙してたんだぞ!!」
ってめっちゃ思っちゃう。
そこはもう少し素直に感謝するところでは、って。

最終的に泉水子はどんな雰囲気になるんだろう。


結局、4巻の印象が薄い、って感じるのは、私の問題かもしれないな。
そういえば和宮の問題とかもあった。

あと気になるのは、高柳が言ってた「あの2人(宗田姉弟)は自滅するよ」って言葉。やけに気になる。

そのセリフは、次巻への恐怖を感じてしまうな。
後宮の検屍女官3の最後のページみたいな役割だろうな。

次はついに学園祭だ。
ちょっと怖いけど、楽しみ。


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