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【成功の法則】永続する優良企業が積み重ねた7つのこと

失敗には明確な原因があると言います。一方、成功するには、これさえ行えば必ず、というコツや法則がある訳ではないと言われます。幸運や環境や様々な条件の重なりで、結果がついてくるものであるし、今は成功企業で繁栄していても、10年後は衰退しているかもしれません。

GenZeeは、10社での勤務経験と数百もの深く関わった事業提携先企業や出資企業などを通じて、多くの会社を中から観察してきました。GAMAやKDDIなど、これまで非常に優れた業績を続け、そしてこれからも永続しそうな、「超優良企業に見られる強さの要因」とは何だろう、と考察してきました。

一つ二つのコツ、秘訣があるわけではなく、いくつかのことを長い年月をかけて積み重ね続けることが重要なのだと思います。法則というものはないのだけど、あえて、企業の”成功の法則”としてまとめると、以下の7つのことを続けると、その結果、永続する優良企業になるのだと思います。

1. ビジョナリーな創業者・経営者

ラリー、サーゲイ、ジェフ・ベソス、スティーブ・ジョブス、稲盛和夫。永続する優良企業の創業者は、カリスマがあり、亡くなった後にも残る程に、その創業時の理念を浸透させることに心血を注ぎました。

スタートアップから大企業となった後でも、その創業者の想いはその後の経営者に引き継がれています。創業者の理念を最も忠実に実行し、社内に浸透させてきた人が経営を引き継いでいるので、それは当然でしょう。

逆に言えば、創業者が一個人の成功のために、企業を大きくしてきたのではなく、社会をより良くするために描いたその理念を事業で実現すべく、企業を大きくしてきたケースにおいて、後継者にスムーズに引き継がれていくのだと思います。

2. 永続する企業文化に長期投資

理念の話にも共通するが、優良企業は、経営者だけでなくその会社で働く社員も一緒になって、時間をかけてその会社の文化を作ります。

どの会社も、その企業理念や目指す文化は必ずHP等で表明されています。しかし中には有名無実化し、書いてあることと、やっていることに大きな乖離があるという会社もあります。

優良企業は、採用においては極めて慎重に候補者の能力だけでなく、それ以上に文化の一致を重視したり、日々理念本を輪読したり、定期的に行う管理職研修では特に理念の浸透に注力したり、人事制度作りに企業文化を反映させたりといった活動に、長期的に投資を続けるのです。

3. コラボレーションと倹約の文化

永続している優良企業は、社員同士の相互扶助、部門間でのコラボレーションを奨励する文化があります。

実力主義、成果主義を徹底し、社内でも競争を奨励する文化により、急成長した会社は確かにあります。しかし、長く観察していると、もしくは歴史を辿ると、外的要因などにより業績が悪化した年を機に、衰退が始まったりするものです。いざという時に急に一致団結するということができず、企業としての回復力が弱いのです。

そして、創業者自らが目を光らせ、全部門、全社員に倹約の文化が浸透しています。必要なことには大胆に投資し、不要なことには無駄な経費は使わない、が徹底されています。

4. 時代(市場)に合わせて柔軟に変化

成長し続ける企業は、祖業は大切にしながらも、変化する市場に適応すべく、新規事業を創出し続け、(失敗、消滅もあるが)その中から第二、第三の事業の柱を育てる、という努力を惜しみません。景気が良い時、事業が順調な時ほど、変化し続ける未来の市場への準備をしています。

Googleは検索エンジンの会社から広告の会社に、AppleはMacからiPhoneに、AmazonはECからCloudに、MSFTはPCのOSからAIに、徐々に変異してきています。

5. 幾多もの危機を乗り越えて強固に

企業が直面する困難には、コントロールや予測ができる困難と、予測ができず突然襲ってくる困難があります。グローバルで見れば、リーマンショック、コロナショック、ウクライナ戦争など。国内で見れば、大震災、業界の関連法規改正、スマホシフトなど。

このような社会や業界全体を襲うような激震が起きた時に、あたかもふるいにかけられたかのように、その後永続する企業と衰退する企業に分けられるように思います。

永続する企業は、社会の大不況が明けた後、より強固になり、そして停滞前以上に躍進しています。この時期をきっかけに衰退が始まった競合企業からの顧客の大移動が起きるからです。

6. 愚直にユーザーファーストを徹底

社内コラボレーションも、柔軟な変化も、そして困難からの回復も、より良い顧客体験をより多くの顧客に提供するため、そしてその顧客にサービスを提供し続けるため。

市場シェアを取るとか競業企業に勝つとかが第一の目的では無く、それはユーザファーストを徹底した結果、付いてくるもの、という考えが幹部から現場社員にまで浸透している。

このような考え方、行動を貫いている企業が永続する優良企業になるのではないでしょうか。

7. オンリーワンのポジションを確立

長い年月をかけて上記6つの要素を徹底し、継続し、企業文化として定着することができた会社は、その事業ドメインにおいて、”オンリーワン”、唯一無二のポジションを確立することができているように思えます。

ニッチな市場でも、その領域でオンリーワンになることはとても重要です。市場参入時にはニッチだった市場が、その後大きく化けることもあるからです。成功した企業の創業者は、”将来巨大になるまだニッチな市場”を見つけるセンスがあるとも言えます。

■まとめのキーワード

以下の4つのキーワードでまとめることができます。

「理念」・「適応力」・「独自性」・「協調」

逆に言えば、上記7つの成功の条件やこれらの4つのキーワードのような文化や体質を築いていないと、じわじわと衰退の道を辿るとも言えます。

また、これを個人に当てはめても、「人生を成功に導く」ためのヒントになるのでは、と思います。

失敗の道を辿るのは簡単、一瞬です。でも、この”成功の法則”は、これが成功の秘訣だとわかっていても、これらを実行し続けることは極めて困難でしょう。だからこそ、”永続する優良企業”になることは容易ではないのだと思います。

企業に勤めるビジネルパーソンにとっては、自分の時間と人生を捧げるに値する会社かどうかを見極めるヒントとして、また、これから会社を大きくして、消滅しない会社作りをしようと努める起業家の方々にとっては、その会社作りのヒントとして、参考になれば幸いです。


以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。関連するこちらの記事もご覧ください。

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