見出し画像

上司の言葉 "English does not matter"

GenZeeは日本生まれで日本育ち。大学4年生で初めて海外旅行に行ったくらいです。海外慣れしていない、英語に自信がない、日本企業によくいる典型的な日系会社員でした。

そして30歳過ぎ(20年以上も経ってる!)、当時入社するのは非常に狭き門として有名だった、America Onlineの日本法人への転職で、初めて外資系に挑戦しました。

ネットワーク・マネージャーとしてかろうじて転職に成功したものの、入社後すぐに参加した英語による電話会議で、飛び交っている話がさっぱり分かりません。更に、入社前にTOEICを受けていなかったために、入社したらまずはTOEICを受験して報告して下さい、と直属の上司に言われていたのでした。

TOEIC

そして、入社後最初に受けたTOEICテスト。

一般的に外資系で勤務するには700点以上が求められると言われています。が、私が受けた時の結果は、・・なんと580点!このスコアを面接時に伝えていたら、間違いなく不合格でした。

それ以来、毎朝会社前の喫茶店で一時間程英語の勉強をしてから出社したり、英語劇を演じるコースがある特別な英会話学校に通ったりして、必死で勉強しました。(TOEIC勉強法のコツはまたいつか)

そして、その後の2回の受験の結果、・・半年後、
約300点アップして、870点まで上げることができました。

TOEICスコアと実戦の英語

TOEICスコアは外資企業の合格ラインに達しました。が、読み書きはできるようになったものの、相変わらず会話にはついていけないし、会議中に”jump in”して意見を強く言う自信がありませんでした。

ところが、1年もそうした勉強を続けながら、仕事も真剣に取り組んでいたところ、徐々に会話についていけるようになりました。そうなると、議論にも積極的に参加、すなわち自分の考えを述べたり、反論したりが、やっとできるようになってきました。それでも、英語は流暢ではありません。ヒアリングも、早口で話されるとついていけない、というレベルですが。

2年程経った頃、部下を持つシニア・マネージャーに昇格し、ある社運のかかった大プロジェクトのプロジェクトマネージャーを任命されました。ほぼ全ての部門からメンバーがアサインされ、半年程かかったそのプロジェクトでした。

様々な苦労がありましたが、それらを乗り越えて、プロジェクトマネージャーとして、無事に成功を収め、会社に大きな利益をもたらすことができました。

英語能力ではなく仕事の結果が重要

そのプロジェクトの打ち上げのパーティーの席上のこと。直属の上司のさらにまた上の上司、AOL本社から送り込まれていた、オーストラリア出身のCOOが隣の席に来て、成功を労ってくれました。

そこで、酔った勢いもあって、率直に聞きました。「俺、英語は全然下手で、うまく喋れないのに、どうしてプロマネを任してもらえたの?」と。

するとそのCOOは、

”English does not matter!” と。その後はよく覚えていないけれども、

“It’s because you had achieved all projects that I assigned to you” というようなことを。

つまり、英語が上手いか下手かは問題ではない。与えられた責任、タスクを常に完了してきたから、今会社にとって最も重要なプロジェクトは君に任せたんだ、とのこと。

それ以来、英語が上手ではない、流暢ではないことをあまり気にせず、積極的に話すこと、そして何よりも、与えられた仕事を完遂すること、会社や組織に貢献すること、だけに集中できるようになりました。

あのCOOの ”English does not matter”、というシンプルなメッセージは、今でもはっきり覚えている程、自分のその後のキャリア開拓に影響を受けました。外資系には時々(頻繁に?)、英語がとっても流暢ではあるけれど、議論が下手、話が長いけど結論が無い、責任逃れする、という、英語能力だけで採用されてしまったような人がいたりします。でも、英語に自信のない人がいたら、むしろこの私の例を思い出して下さい。

「上司や経営者は、英語能力ではなく、その仕事ぶりや成果そのものを、見ています。」


以上、ここまでお読みいただきありがとうございました。GenZeeの「実戦!キャリアアップ ノート」”英語編”でした。

英語に関してのその他の記事も参考にしてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?