友だち

2年生のある日、家で二人で宿題をしていると遊びに来ていたおばあちゃんが「お勉強、えらいね」そう言ってジュースを2つ出してくれた。普段飲めないジュースの甘さとともに、おばあちゃんにまっすぐにほめられたことや存在を認められたことが嬉しかった。

その子は今思えば育ちのいい家庭ではなかったと思う。母親はスナックで働き、父親は時々しか帰ってこない。昼間は家で寝ているお母さん、お父さんは時々しか現れない、自分には不思議だったし。こういう家庭だと「あの子と遊んじゃ駄目よ」という親もいたかもしれない。

本当に毎日のように遊んだ。

当時幼稚園の妹とけんかすると「アンタねぇ、こんなにかわいい妹を大事にしなさいよ!私がもらうよ?」と怒ってくれた。


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