初めてのペットローチ

※この記事にはゴキブリが出てきます
 苦手な方はどうぞ薄目でご覧下さい※







 ゴキブリを知らない人間はあまりいないのではないだろうか。北海道ではあまり見かけないと聞くが、大体の家庭に現れては阿鼻叫喚の地獄絵図へと叩き落としていく、我々人間にとっては仇敵とも言える昆虫の通称である。
 しかし、そんなゴキブリにも愛玩されないものとされるものがある。ごく一般的な家庭に現れるクロゴキブリは前者だ。──では、後者とは?
 それがペットローチと呼称されるゴキブリである。名前の通り「ペット用ローチ(ゴキブリ)」で、日本ではマニアックな昆虫ではあるものの欧米ではコンスタントに飼育されている、虫好きならいたって当たり前の虫に過ぎない。それどころか、あちらではカブトムシやクワガタムシを飼育している方がマニアックだと言うのだから驚きだ……。

 そんなペットローチに、私は強く惹かれていた。とはいえ辺鄙な田舎に住んでいる自分では、愛玩されるゴキブリと出会うなど運でしかない。総合ペットショップが何かの気まぐれで置いてくれていたりしないかなぁ……などと思いつつ、今日まさにお世話になっているペットショップへと足を運んだのだ。
 ──いた。しれっとプラケースに展示されていた。しかも3種類も。こんな偶然がはたしてあるのか? いいやきっとない。そう思った刹那「仕入れたはいいけど誰も買っていかねえなどうしよう」という悩みに襲われていたのだろうか、店員が我先にと声をかけてきたのだ。
 そこからは早かった。あれよあれよと飼育用品を揃え、家族をちょろまかし誤魔化し(その後マッハでゴキブリとバレた)帰宅。

飼育セット

 何年ぶりかの昆虫飼育に胸踊る私は、カップの中の生体をさながら少年のように輝いた瞳で眺めていたことだろう。

まずはハスクチップを敷く

 ペットローチを飼育するのは当然初めてなので、ネットで有志の情報を集めながら手探りで育てていくことになる。

餌皿と水分補給用の昆虫ゼリー

 餌皿デカすぎて草。

レイアウト用の流木

 微妙にプラケースに入り切らなかったので枝を数箇所裁断した。私は悲しい。

餌を投入

 ゴキブリはなんでも食べるのでとりあえずでハムスター用の餌を購入した。食べる食べないの好悪がゴキブリにもあるので、様子を見つつ色々与えてみようと考えている。
 ちなみに私が購入したのは通称フルーツゴキブリと呼ばれる種類で、その名の通り果物を好むらしい。可愛い。
 以下はゴキブリの画像がしっかりと映るため苦手な人は薄目でご覧いただくことを推奨している。これは個人的な感想だがゴキブリとコオロギって見た目似てるよね。







命名:クロワッサン

 まだまだベビーなので小さい。黒い色味の強い個体で、クロゴキブリなどとは違いこの種は比較的緩慢に動く。それにしてもこの写真めっちゃ可愛くないですか?

これは枝から降りられなくなり途方に暮れるクロワッサン

 ゴキブリの長い触角やトゲトゲした脚に魅力を感じるので、眺めているだけで飽きない。どうか健やかに育ってくれたならと願う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?