あの日自分は仕事を終えた後、祖母に頼まれケーキ屋でロールケーキを買いにとあるショッピングモールへと足を運んでいた。その際「せっかく来たのだし少し寄って行くか」と、当時勤めていた元職場である総合ペットショップにも赴いたのである。 出入り口に備え付けられたアルコールで手を消毒し検温を済ませ、滑らかに自身が担当していたアクアコーナーへと向かう。 ──嗚呼、そこに! そのコーナーの一角に在る魚に! あろうことか自分は一目惚れをしてしまった。 小さなガラスケースに満たされたブラ
※この記事にはゴキブリが出てきます 苦手な方はどうぞ薄目でご覧下さい※ ゴキブリを知らない人間はあまりいないのではないだろうか。北海道ではあまり見かけないと聞くが、大体の家庭に現れては阿鼻叫喚の地獄絵図へと叩き落としていく、我々人間にとっては仇敵とも言える昆虫の通称である。 しかし、そんなゴキブリにも愛玩されないものとされるものがある。ごく一般的な家庭に現れるクロゴキブリは前者だ。──では、後者とは? それがペットローチと呼称されるゴキブリである。名前の通り「ペット
ついに手を出してしまった──昆虫食に。 自分でも、いつかやるだろうと思っていた。思ってはいたのだが、己の中にある何らかのブレーキに阻まれて今の今まで無関係を貫いていた。 しかしそんな日々とは、最近おさらばしてしまった。だって、ずっと食べてみたかったんだもの。周りからどう見られようが、好奇心を抑えられるほど自分という人間は大人に出来ていなかった。 →buggui 食べやすい昆虫食ミックス 今回購入したのはbugguiさんの食べやすい昆虫食ミックス。他の昆虫食は乾燥さ
テレビでパン特集をするたびに、思い出すものがある。ふわふわでサクサクしていて、ほんのり優しい甘さと、保温されていて緩やかに温かいメロンパンの存在を。 あれはまだ僕が子供の頃──具体的には小学生から中学生くらい──近所のスーパーに、メロンパン専門の出店があった時のお話。当時の僕はそのメロンパン専門店のメロンパンに、すっかり夢中になっていた。 ガラスケース越しに並べられているその子は、子供の僕にはちょっとどころではない贅沢品で。祖母がくれたお年玉を切り崩した百円玉を握りし
皆様初めまして、僕はロイヤルクラゲティーと申します。どうかKURAGEと発音してください。 どうにもこうにも、僕がnoteという場所で文字を綴っているのには、少しばかり理由がございまして──それもこれも、僕は僕という人間がたまらなく嫌いで仕方ないのです。 昔の僕は、大嫌いな自分に好意を向けてくれる人などいないと思って生きてきました。ですが、幸運にもこんな僕を慕ってくれる方は、存外いるようでした。 そんな環境で日々を過ごすのち、僕は「どうにかして自分で自分を愛してあげ