Overwatch/スキルCTにみるアクションゲームとして巧みな「変化」の設計

◆ 書くこと
- OverwatchのスキルCT(クールタイム)の設計についての考察
- [15秒に1回]の変化の重要性
- ゲームにもたらす効果

◆Overwatch各ヒーローのスキルCTは何秒? 
各ヒーローのスキルCTについて大まかに分けると
  短CT:4-6秒
  中CT:8-10秒
  長CT:12-15秒

といった分布になっている。
(詳細な値はWikiを参照してください)
どのヒーローであっても、15秒に1回は何かしらのスキルを使うことができる。

◆何故このCTバランスで設計されているか?
人の集中力は15秒程度が限界であり、それを過ぎると集中力が低下してしまうらしい。集中力が低下するということはゲームから意識が離れていってしまうということだ。
では、そうならないようにするにはどうするか?
→ 15秒以内に何かしらの変化が起こると、人はまた集中力を上昇させることができる。らしい。
(※ここは後で記述のある記事くらいは載せる)
この辺りを意識して、OverwatchのスキルCTは意識的に15秒以内に収めるという設計をしていると考えられる。

◆ゲームにもたらす効果は?
Overwatchは対戦ゲームであるため、敵プレイヤーとの戦闘が面白くある必要がある。
このスキルCTの設計によって、敵との戦闘時において15秒に1回は必ずスキルを使える状態になり、
 -スキルをどう使おう?
 -このタイミングで使っていいものか?

という15秒以内に必ず思考の変化が訪れるため、「集中力が低下しない」=「ダレない」ことにつながっている。

◆補足
この15秒の集中力は「アテンション・スパン」というらしいんだけど、近年の調査では8秒にまで縮まっているのだとか。確かにウィンストンのバリアなど、長CT:12-15秒にあたるスキルCTは正直「長い」と感じてしまっている。今後のアクションゲーム設計においては、15秒ではなく、8秒あるいは5秒程度を基準に考えないといけないのかもしれない。

◆補足2
この[15秒]に変化が起こるように、というのは色々徹底されてて、
- LevelDesignとして「試合開始」→(15秒以内)→「敵プレイヤーとの戦闘開始」となるように、ステージの設計が徹底されている。
- 集団戦(wave)の開始から大よそ15秒以内に大きな変化(プレイヤーのデスによる人数差の発生、有利不利の偏り)が発生するようなダメージライフバランス
になっていると考えてる。



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