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『稲盛和夫一日一言』1/11(水)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 1/11(水)は、「成功するまで諦めない」です。

ポイント:成功するかしないかは、その人の熱意と執念に強く関わっている。成功しないのは、体裁のいい理由をつけて自分を慰め、すぐに諦めてしまうから。

 2001年発刊の『京セラフィロソフィを語るⅠ』(稲盛和夫著 京セラ経営研究課編/非売品)の中で、「成功するまで諦めない」という考え方について、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 「京セラでは、手がけた研究開発は成功するまでやりますので、失敗に終わるということは基本的にはありません。成功するまで続けるというのが、私どもの研究開発に対する姿勢なのです」 
 これは、私がある大手電機メーカーの研究職の方々を対象に講演した際に出てきた「京セラでは研究開発はどのくらいの確率で成功するのですか?」という質問に対する回答です。

 研究開発の場合には、後々成功したのか失敗したのかがはっきり分かりますが、事業経営の場合は、潰れてしまえば失敗だと分かりますが、成功にはいろいろな段階があるだけに、どこまでを成功と言うのかがはっきりしません。
 それでも、経営者は「こういう会社にしたい」という強い願望を抱いて日々経営を行っているわけですから、目標とする規模にまで到達できれば、まずは成功したと考えてもいいかと思います。
 すなわち、自分が立てた目標まで諦めずに粘って粘って努力を続ける、そのような姿勢が大事なのです。
(要約)

 ところで、人があきらめてしまう理由にはどんなものがあるでしょうか。
 以下、ありがちな言い訳をピックアップしてみました。
 1.めんどうだから(めんどくさいから)
 2.一生懸命頑張ったり熱くなるのはかっこ悪いから
 3.肉体的(体力的)・精神的に疲れるから・しんどいから
 4.経済的な余裕がないから
 5.気持ちが切れるから(途中で挫折して心が折れるのは嫌だから)

 「諦める」という行為は、心理学では「コーピング」という行為の一つとされています。ストレスをもたらす状況や問題に対して、そのストレスを適切にコントロールするための行為とされていますから、その内容をきちんと理解して対処することができれば、自分にとって良い影響をもたらす行為にもなり得るという側面を持っています。

 名誉会長は、「成功するまで諦めない」ということは、成功するためのエッセンスと言っても過言ではないと言われています。またそれには、成功するまで粘ることのできる余裕を持っていることが前提であるとも言われています。
 しかし、必ずしも十分な余裕がなければ成功できないのかというと、そうでもありません。たとえ身の回りのすべてを手放して自分の身体一つしか残っていなかったとしても、まだ諦めずに頑張ることはできます。なぜなら頑張れると思うかどうかはその人次第だからです。

 成功するには、目標達成に向かって、粘って粘って最後まで諦めずに頑張り抜くという姿勢が必要です。熱意と執念、いずれも「熱い言葉」ではありますが、ここ一番、熱意と執念を持ってもうひと踏ん張りしてみませんか!


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