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『稲盛和夫一日一言』 12月7日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 12月7日(木)は、「成功に至る道」です。

ポイント:成功に至る近道はない。情熱を持ち続け、生真面目に地道な努力を続ける。そうした愚直な方法こそが、実は成功をもたらす王道。

 1996年発刊の『成功への情熱 ーPASSIONー』(稲盛和夫著 PHP研究所)の中で、「情熱が成功へとつながる」として、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 私は人物を評価するとき、その人の才能を見ます。しかし、その人が持っている情熱を考えに入れることも、同じくらい重要だと考えています。
 それは、情熱と呼べるほどの強い思いさえあれば、まず何でもやり遂げることができるからです。
 情熱さえあれば、自分に能力がなくても、有能な人たちを自分の周囲に配置すればよいのです。たとえ資本や設備がなくても、自分の夢を一生懸命に語れば、それに応えてくれる人たちが出てくるのです。

 情熱は、成功の源となるものです。成功させようとする意志や熱意、そして情熱が強ければ強いほど、成功への確率は高いのです。
 強い思い、情熱とは、寝ても覚めても、二十四時間、そのことを考えている状態です。実際に二十四時間考え続けるのは不可能でしょう。しかし、そういう意志を持ち続けることが大事なのです。そうすれば、願望はいつしか潜在意識に透徹し、寝ても覚めてもそのことに意識を集中し続けることができるようになるのです。

 自分自身の成功への情熱と呼べるほどの強い思いが、成功への鍵なのです。(要約)

 また、成功への情熱の純粋さについて、名誉会長は次のように述べられています。

 強い思い、情熱は成功をもたらします。しかし、それが私利私欲から生じたものであれば、成功は長続きしないでしょう。人間にとって何が正しいかということに対して鈍感になり、自分だけがよければ良いという方向へ突き進み始めるようになると、はじめは成功をもたらしてくれたその情熱が、やがては失敗の原因にもなるのです。

 理想としては、「私利私欲を捨て、世のため人のため」という形の、完全に利他的で純粋な願望を持つことが一番良いことです。しかし人間にとって、生きるための私利私欲は自己保存のために不可欠なものですから、それを完全に捨て去ることは不可能です。しかし、一方でその利己的な欲望の肥大化を抑制するために努力することが必要になってくるのです。

 せめて、働く目的を、「自分のために」から、「集団のために」へと変えるべきです。利己から利他へと目的を移すことにより、願望の純粋さが増すことでしょう。
 私は、純粋な願望をもって苦しみ、悩み抜いているとき、その問題の解決方法が突然見えてくるという経験を何度もしています。それは、天から与えられたヒントのようなものと考えています。

 成功というものは、潜在意識に到達する願望の純粋さにかかっているのです。(要約)

 書籍『成功への情熱 ーPASSIONー』の「PASSION」という七文字は、経営を行う上で最も重要な七つの言葉の頭文字をとったものです。

 P:PROFIT 利益  売上最大、経費最小
  A:AMBITION 願望  潜在意識に透徹するほどの強く持続した願望
  S:SINCERITY 誠実さ  相手の身になって行動する
  S:STRENGTH 強さ  真の勇気を持つこと
  I:INNOVATION 創意工夫  昨日よりは今日、今日よりは明日
   N:NEVER GIVE UP 決してあきらめない  誰にも負けない努力をする

 最後に、同著の「一歩一歩夢を実現する」の項にある一文を示します。

 偉大なことを為し遂げるには、日々、身を粉にして働かなければなりません。努力が伴わなければ、いくら大きなビジョンを掲げようとも、それは単なる夢に留まってしまいます。
 意味のある努力を弛まず続けることなしに、価値ある目標が達成させたことはありません。人生の旅路には、近道も、また楽々と飛んでゆける魔法の絨毯(じゅうたん)などないのです。自分の足で、一歩ずつ歩いていくしかありません。
(要約)

 自分にどれだけの人生が残っているのか、知る由もありませんが、まずは今日一日を精いっぱい歩んでいきたいものです。


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