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『稲盛和夫一日一言』 1月26日

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 1月26日(金)は、「人生というドラマ」です。

ポイント:人生とはドラマであり、それを演ずる主役は自分。一生かけてどういうドラマを描くかが問われている。

 1989年発刊の『心を高める、経営を伸ばす ー素晴らしい人生をおくるためにー 』(稲盛和夫著 PHP研究所)の中で、人生というドラマについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 人生とはドラマであり、それを演ずる主役は自分です。一生かけてどういうドラマを描くかが、私たちに問われているのです。

 運命は生まれたときから決まっていると言われるかもしれません。しかし私は、自分の心、精神を高めていくことによって、運命をも変えることができると信じています。素晴らしい心根というものは、必ず天に通じていくからです。

 つまり、運命に抗するというのではなく、心と精神をつくっていくことで、おのずから自分の書いた脚本でドラマを演ずる主役に皆さんがなれるのです。このことに早く気づいて、自分を大事に、一日一日、一瞬一瞬を真摯に生きていってほしいと思います。

 それには、自分を変え、成長させていくような衝撃的なきっかけが必要です。そのようなきっかけは人生の節々にあるはずですが、受け取る側のエネルギーが高まっていなければ、魂を揺さぶるようなきっかけであっても、何事もなく過ぎ去ってしまいます。

 怠惰に目的意識もなく生きた人と、真剣に生きた人では、人生というドラマの展開は大きく変わってくるのです。(要約)

 京セラがAVX社を買収した際、京セラの経営哲学を理解してもらうために行った勉強会で使用されたのが、『心を高める、経営を伸ばす』の英訳資料でした。その内容に一部、名誉会長との質疑応答を加えて英語圏の人々にも理解されやすいように編集されたのが、1995年発刊の『A Passion for Sucess(成功への情熱)』(マグロウヒル社)です。
 その日本語版である1996発刊の『成功への情熱 ーPASSIONー 』(PHP研究所)の「人生という名のドラマ」という項を合わせて紹介します。

 人生とは、自分自身が主役を演じるドラマです。しかし実生活のドラマでは、単に演ずる以上のことをしなければなりません。自分自身で脚本を書くのです。初めから結末がわかっているドラマとは違い、どういうドラマを描くかは、私たち次第なのです。

 運命は生まれたときから決まっていると言う人もいますが、私はそういう考えに賛成できません。自分の心や考え方を高めていくことによって、運命をも変えることができると、私は信じています。

 「運命」に抗するということではなく、自分が演じたいと思う主役のために脚本を書けるよう、心と精神を鍛えていくべきなのです。それを少しでも早い時期に実行すれば、それだけ早く自分の人生をコントロールし、日々の一瞬一瞬を真摯に生きていくことができるのです。

 そのきっかけは、人生の節々に数多くあるはずです。ですからそれを求めて必死に努力していれば、チャンスを掴むことができるのです。
 しかし、人生の明確な使命や目的というものを持っていなければ、どんなにはっきりとした、素晴らしいチャンスさえも見逃してしまうでしょう。

 人生というドラマにおいては、自分を主役にして脚本を書いた人と、目的意識もなく惰性で生きた人とでは、大変な違いができるのです。(要約)

 「Take time by the forelock.(幸運の女神には前髪しかない)」という古代ギリシアからのことわざがあります。
 「チャンスは訪れたそのときに掴まなければならない」という意味で用いられますが、まさに人生の成功を求めて必死に努力している人にしかチャンスを掴むことはできないのかもしれません。

 「あなたが生きていくうえでの使命や目的は何ですか?」と問われて明瞭に即答できる人はそう多くはないと思いますが、少なくとも死ぬ間際に、「自分の人生はいい一生だった」と微笑むことができるよう、一日一日を精いっぱい真摯に生きていければと思っています。


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