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『稲盛和夫一日一言』3/18(土)

 こんにちは!『稲盛和夫一日一言』 3/18(土)は、「能力を伸ばす方法」です。

ポイント:一見「無理だ」と思える高い目標にもひるまず、ひたむきな努力を惜しまない。そのように努めることが、私たちの能力を、自身も驚くほど伸長させていく。

 2004年発刊の『生き方』(稲盛和夫著 サンマーク出版)の中で、自分の能力を未来進行形でとらえることの大切さについて、稲盛名誉会長は次のように述べられています。

 創業当初、会社の知名度が低いことから製品の売り込みには大変苦戦を強いられました。そこで私は、技術的に先行している欧米で評価されれば、日本市場でも受け入れられるはずだと考え、積極的に海外市場を開拓していきました。そして1966年、米国大手コンピュータメーカーIBMよりセラミック部品の大量受注を受けることができたのです。

 しかし、IBMの技術要求は非常に厳しく、当時の京セラの技術力では容易に対応できるものではありませんでした。それでも、何としてもお客様の期待に応えなければという使命感と、会社をどうしても発展させたいという強烈な思いから、このテーマに社員とともに果敢に挑戦していきました。
 そして、昼夜を問わない試作品の開発、量産化のための試行錯誤を重ね、超人的ともいえる努力を全員が心をひとつにして繰り返した結果、不可能と思われた製品をお客様に無事完納することができたのです。製品を積み込んだ最後のトラックが走り去るのを見送りながら、私はつくづく感じました。「人間の能力は無限だ・・・」

 いっけん無理だと思える高い目標にもひるまず情熱を傾け、ひたむきな努力研鑚を惜しまない。そのことが私たちの能力を、自分自身がびっくりするほど伸長させる。あるいは眠っていた大きな潜在能力を開花させるのです。

 ですから、できないことがあったとしても、それは今の自分にできないだけであって、将来の自分になら可能である、と未来進行形で考えることが大切です。自分にはまだ発揮されていない能力が眠っていると信じるべきなのです。(要約)

 多くの人は、自分がそれほど優秀な人間だとは思っていないはずです。ですから、「人間は誰でも無限の能力を持っています」と言われても、なかなか納得できません。

 しかし、「人間は誰でも能力を伸ばすことができます」と言われれば、「それはそうだ」と誰もが納得できるでしょう。もし、自分に無限の能力があるにもかかわらず、今までそれを発揮できてこなかったとすれば、それは今まで自分がその能力を向上させようと努力してこなかったからではないか。それなら、「今からでもその能力を磨いていこう」と考えることが大事なのです。

 自分の能力を磨くためにも、自分の目標を達成するためにも、まずは「自分は無限の能力を秘めている」と信じ、能力を磨きあげていくために、日々地味な努力を積み重ね、創意工夫を続けていく。そうすることで、能力は無限に進歩していくはずです。

 一般的に、潜在能力は「まだ引き出されていない能力」という意味で、才能やポテンシャルとほぼ同じ意味で使われることが多いようです。
 言い方を換えれば、「鍛えたり育てたりすれば身につく可能性がある能力」ということなのでしょうが、現時点ではまだ発揮されていないので、現時点での優秀さとは無関係です。

 自分にどれほどのトータルポテンシャルがあるのか、誰にも測り知ることはできないのですが、潜在能力が顕在能力よりもはるかにポテンシャルが高いとすると、それを活用をできれば自身を驚くほどの高みに導いていくことも、まんざら夢物語ではないように思えてきます。

 自分自身が持っているであろう無限の可能性を信じ、勇気をもって挑戦するという姿勢を大切にしていきたいものです。


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