20201030「腕時計」

文字を書くハードルを下げるために日々軽い文章を書くことにします。
(これまでそのような宣言を何度かしたような記憶はありますが。)

本日、私は腕時計をし忘れたまま街に出てしまいました。
困りました。
なぜ困ったかというと、私たちのように謎の仕事で日銭を稼ぐお猿さんは、何か1つでも人間であることの証明がないと外に出てはいけないのですが、私にとってのそれが腕時計だからです。
時間を気にすることができる「人間」なのですよ。
時計を買うことができる「人間」なのですよ。
通行人の皆々様にそういったお知らせをして歩く。
これ、人間のフリするお猿さんの義務。

しかし、今日はそれを忘れてしまいました。
毎日当たり前に行っているはずの腕に時計を巻いて出るという日常を取りこぼしてしまうなんて。
僕はあまりにお猿さん。

悪いことは重なります。
ひげを剃り忘れていました。
腕に時計がなくて顔に毛が生えている。
そんな人間はいません。お猿さんです。

しかし、電車でいくつか席が空いていたのに、僕の隣に人が座ったので、私は人間に見えているよう。

キレイな白い靴を履いているからかな?


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