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何もしないを、する。

7月になりました。
2023年1月から毎月ひとつエッセイを書いています。なんとなく始めたエッセイですが、書く際に気をつけていることが一つあります。

それは、演劇以外の話を書くことです。

別にそこに強い意志があるわけではないのですが、自分は演劇以外でなにを書くのだろうという興味があります。

私はいま、ぺぺぺの会という団体で演劇をつくっています。
高校で演劇部に所属してから現在まで演劇を続けているのですが、演劇以外に続けているものが、これといってありません。誰かのファンになったり、あるスポーツチームを応援したり、ゲームやYouTubeなど、何かに熱中することもありません。

だらだらするのが苦手で、何かをやっていないと落ち着かない。だから、演劇をやってない時間も何かをやっているはずなのですが、改めて振り返ってみると、自分が何をやっているのかが、わからない。

ということで、あえて演劇のことは書かないように制限して、自分は何を書きたくなるのかを観察しています。


2023/7/6メモ 電車内にて

何人か立っている人がいる、くらいの混み具合。夫婦と思われる高齢の男女が、電車に乗ってくる。

空いている座席に座った女性。
立っている男性は大きいボストンバッグを持っている。
旅行にでも行ったのだろうか。

女、「荷物を持つわ」と男に提案。
男、無言で拒否。
女、「膝に置いて」と膝を叩きながら要求。
男、そっぽを向く。
女、何度も膝を叩く。
男、無言で拒否。
女、何度も膝を叩く。
男、「いいって」と拒否。

沈黙。

次の駅に到着。
男は空いた座席がないか探す。しかし、どこも空かない。

それを見た女、「重いから膝において」と要求を再開。
それを拒否しつづける男。
すると、女の隣に座っていた人が、すっと立ち上がり違う車両へ移動。


男、座る。


無言。


次の駅に着く。男と女は降りる。
違う車両に移動した人も、同じ駅で降りている。

3人並んでエスカレーターで上がっていく。



あるポッドキャストで聞いたのですが、
私と同じようにだらだらするのが苦手だった人が、「何もやらない、ではなく、何もしないをするって考えると楽になった。」という話をしていました。


何もしないを、する。


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