スローダンス in Kyoto
「ある木曜日の午後3時、20代かとみえるオーストラリアの若夫婦が、客一人いないパブにはいってくると、冷えたギネスを所望。
ちょうど店番をしていたナガト(日本人が店番することも時にはあった)が話かけると、結婚したてでハネムーンでの京都旅行だという。
ちょうど店内は、マルがこだわって自腹で買ったレコードのジュークボックスがあるのだが、そこから古い1930年代のスローなビックバンドジャズが流れていた。
ほろ酔いの二人は、そのジャズにあわせてゆっくりと踊りはじめた。
きちんとしたダンスというよりも、チークダンスと時折ゆっくりとまわったりサイドに動いたりの、ゆるーいスローダンス。
片手をつないだ新婦がくるりと回ると、それを笑顔で新郎がみている。
ナガトがそれをビデオをとったので、後でみんながみるところとなったのだが、マルは「これなんだよ、これ。この空間を俺は提供したかったんだよ」と感涙」
(滝居健「ユア・アイリッシュ・パブ」より抜粋)
番宣でした😅
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