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カタールでシリア人と語~る

もう6年くらい前になるか、カタール出張の時のちょっとした話。

フライトがドーハ着が夜中1時とかだったのでホテルに車でのピックアップを依頼しておいた。なんだかんだで遅れて午前2時とかにイミグレをでると、ちゃんと僕の名前の紙をもった青年がいた。

駐車場までいっしょに荷物をころころ動かしながら移動して、乗車。

車が走り出すと、むこうが「どこから来たのか」と聞くので日本人だと答えると、自分はシリアから来たという。

かなりたどたどしい英語で、唐突に聞いてくる。

「ホワット・ドゥー・ユー・シンク・アバウト・フィンランド?」

いや、どう思うと聞かれてもなと思ったが、「寒そうだし、人口少ないけど、いいんじゃないの」と言うと、「働くとしたらドイツ、フランス、フィンランドでどこがいいか」と、また聞いてくる。

なるほど、シリアから逃れてきて、どこか欧州の国に移民申請中なのかなと思った。なかなか素直でまじめそうな20代後半といった感じの青年だった。

「どこもいいと思うけれど、フィンランドは行ったこと無いから、自分の経験ではドイツがいいと思うよ」とコメント。

でも、それだけじゃなんのたしにもならないかな、と思い、付け加える。

「今やっぱりブラジルじゃない。ワールドカップもあったし、オリンピックもあるし。資源もいろいろあるし。絶対ブラジルいったほうがいいよ」と無責任にアドバイス。

「え、え、ブラジル!?」と笑っていた。

でも、案外、ブラジルに移民しちゃって、ビジネスに大成功して、いまやなかなか引用が微妙になってしまったが、レバノンからブラジル移民して成功したカルロス・ゴーンみたいに有名になったりして。

それでなにかのパーティで、「ブラジルに移民してチャンスをつかんだきっかけは、ドーハで運転手をしていたときに乗せた日本人ビジネスマンのアドバイスでした」とかなったらいいなあと空想。

餞別と思って、チップを多めにあげた。

(タイトル写真はNote Libraryで砂漠で検索してでてきたもの。ペルーの砂漠らしいが、とてもきれいなので拝借)

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