海外ラグビー情報(6/22版)

海外ラグビー情報6月22日版です。

各国代表スコッド発表

イングランド代表

ワールドカップに向けた事前キャンプに参加するトレーニングスコッド38名が発表された。今回のキャンプからノーサンプトンとレスターの選手が加わる。現時点ではプレミアシップのファイナリストであるサラセンズとセールの選手は含まれていない。

第一次キャンプの参加者のうち、今回スコッドから外れたのはオリー・ハッスル=コリンズ(ロンドン・アイリッシュ)、ベン・スペンサー(バース)、ハリー・ランドール(ブリストル)の3名。フランス行きをかけて非常に厳しい争いが繰り広げられている。また、ビリー・ヴ二ポラ(サラセンズ)、オリー・チェザム(レスター)、ルーク・カーワン=ディッキー(エクセター)のリハビリ組にオリー・ローレンス(バース)、ジャック・ウォーカー(ハーレクインズ)の2名が加わりウォームアップマッチでの復帰を目指す。

現時点で大きなサプライズはなく、今季プレミアシップで素晴らしい働きを見せたトム・ピアーソン(ロンドン・アイリッシュ→ノーサンプトン)、ヴァル・ラパバ=ラスキン(グロスター)、ケイダン・マーリー(ハーレクインズ)らも名を連ねている。

フォワードの注目はやはりザック・マーサー(モンペリエ→グロスター)。ダイナミックなキャリー、傑出したランニングスキルでイングランドのアタックを引っ張ることが期待される。また、ラパバ=ラスキンも非常に楽しみな存在である。安定したスクラムだけでなくジェネラルプレーでも魅せる彼は今季ターンオーバー数19と運動量も豊富。近年のイングランド伝統のモバイルプロップとしてフランス行きを決めることはできるか。

バックスはマーリーに注目。今季絶好調だったウィンガーは身体も強く、何度も好機を演出してきた。アランデル(ロンドン・アイリッシュ→ラシン92?)と並びイングランドの秘密兵器になれる存在。テストマッチでも状態の良さを維持できるか注目。またスクラムハーフの争いにも注目したい。テンポのミッチェル(ノーサンプトン)、引き出しの多いケア(ハーレクインズ)、経験・ゲームプラン重視のヤングス(レスター)、ヤングスの後継者ファンポーフリー(レスター)。誰がフランス行きを決めるか。

ニュージーランド代表

TRCに向けた36名のスコッドが発表された。初選出はハリケーンズのロイガード、チーフスのナラワら5名で新しい力と経験が融合したスコッドとなっている。ダラス・マクラウド(クルセイダーズ)のサプライズ選出、スティーブンソンの落選(怪我のテリアのカバーとしてスコッド入り)などの大きなニュースはあったがその他は安定した選考とも言える。

フォワードの注目はサミペニ・フィナウ(チーフス)。個人的にワイカトで出場し始めたころからその思い切りの良さに惹かれていたが、今シーズンはSRでも充実の一年を過ごし念願の代表入り。まずは初キャップ獲得を目指す。

バックスの注目はキャム・ロイガード。今季SR最大の収穫である彼は好機に働きかける感覚が抜群で、身体も強く自身でもスコア可能。2番手以降が手薄なオールブラックスの救世主となれるか。

サモア代表

ワールドカップに向けた事前スコッド40名が発表された。代表資格ルール変更により複数のビックネームがスコッド入りし非常に楽しみな顔ぶれとなった。

フォワードの注目は瞬く間にワールドクラスまで駆け上がったマクファーランド(サラセンズ)。器用なハンドリング、ランニングスキルで魅せる元バスケットボール選手の彼はセカンドロー、バックローのハイブリッドでありスコッドに深みをもたらす。世界的に見てもイチオシの選手。またプロップのティティ・ラモスィテリィ(モンペリエ)にも注目。サラセンズ時代に初めてプレーを見た時はアメリカ代表のキャップ持ちということを知らずに、イングランド代表入りを確信した選手。タイトヘッドにはアラアラトア(レンスター)もおり、プロップの深みは世界トップレベルと言っても過言では無い。

バックスはモアナパシフィカから複数選出されている。レジェンド、リアリーファノがどのような影響を及ぼすか注目したい。

その他ファウムイナ(トゥールーズ)、リー(クレルモン)、ルアトゥア(ブリストル)、タウフア(リヨン)、トゥーマンガ=アラン(アルスター)、リアリーファノ(モアナパシフィカ)、ソポアンガ(リヨン→?)らビックネームのプレーはやはり楽しみである。

トンガ代表

ワールドカップに向けた35名のスコッドを発表した。サモア同様、代表資格ルール変更によりビックネームが複数選出されている。

フォワードの注目はフナキ(モアナパシフィカ)。芯の通ったタックラーである彼はチームの先頭に立てる特別な存在。SRでも着実に経験を積み上げてきており、テストレベルでの主役になる準備は整っている。ブラインドサイドにはフィフィタ(スカーレッツ)も加わり、攻守両面で高いレベルのフランカーが揃った。

バックスは注目のスター揃いだが、中でもピウタウ(ブリストル→リーグワン)に注目したい。現在も世界で最も優れたランナーである彼に、フォラウ(リーグワン)、フェキトア(マンスター→ベネトン)、カタ(エクセター→レスター)が加わる破壊力は計り知れない。また、ミッドフィールダーのアーキ(トゥールーズ)にも注目したい。トゥールーズではキレのあるキャリー、スター選手たちとの円滑なリンクなど幾度となく見せ場を作ってきた。テストレベルでの活躍も期待される。

その他ニュース

○ロンドン・アイリッシュが財政難により来季出場資格停止処分を受けたことに伴い、所属する選手たちの移籍が続々と発表されている。

  • トム・ピアーソンがノーサンプトンへと移籍。タックルだけでなくキャリーも一級品。ゲームに出始めた頃のジャック・ウィリスを思い出させる素晴らしい選手。

  • ベンハード・ヤンスファンレンスバーグがブリストルへ。今季ロンドン・アイリッシュ躍進の立役者。

  • チュンニャ・ムンガはノーサンプトンへ。将来の代表候補。

  • ハッスル=コリンズ、アランデル(パートン)と強力なバックスリーを形成したベン・ローダーはストーマーズ入りの噂。

  • ヘンリー・アランデルはラシン92との噂。当初はバースの名も挙がっていたが、、、

  • パディー・ジャクソンがリヨンへと移籍。今季プレミアシップの得点王。

○レベルズのモンティ・イオアニ、かねてから噂されていたトップ14、リヨンへの移籍が発表される。

○プレミアシップ、バースが前ルーマニア代表ヘッドコーチのアンディ・ロビンソンのコンタクトコーチ、ヘッドアカデミーコーチへの就任を発表。ロビンソンはバースのヘッドコーチとしてハイネケンカップを制覇している名将。その他イングランド、スコットランドのヘッドコーチ、B&Iライオンズのコーチングなど経験豊富。バースは来季アタックコーチにリー・ブラケットを迎え入れ、フィン・ラッセルの加入も予定されているなど非常に楽しみな存在である。

○イタリア代表のキアラン・クラウリーヘッドコーチがワールドカップ後に退任へ。後任は前スタッド・フランセのヘッドコーチ、ゴンサロ・ケサダ。

○ベネトンがパオロ・オドグウの獲得を発表。複数ポジションをこなす力強いランナー。ワスプス時代にイングランド代表に招集されたが今はイタリア代表としてワールドカップ出場を目指している。

○ウェールズ代表のスコット・ボルドウィンが来季プレミアシップ、ニューカッスルのディフェンスコーチに就任へ。



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