Rui Auden

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人も、心も、過度に美化された「おしゃれトイレ」にまつわるファンタジー

『PERFECT DAYS』 外国人によって撮られた「現実とは遠くかけ離れて美化されたファンタジー」。それはサムライ(SAMURAI)への間違った憧れと大差ないように思う。サムライ、スシ、ゲイシャ、マウントフジ…ヤクショコウジ(役所広司)!さらに「UNIQLOの柳井正の次男・柳井康治がプロデューサーで、同氏が個人プロジェクトとして立ち上げた有限会社MASTER MINDが企画発案、出資、製作、プロデュース」「共同脚本・プロデュースの高崎卓馬は電通グループグロースオフィサー」な

    • 2023年映画ベスト・ワースト10

      ◾️ベスト 1.VORTEX ヴォルテックス 2. キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン 3.ザ・キラー 4.カード・カウンター  5.マッドマックス:フュリオサ US版予告 6.GTA Ⅵ 公式トレーラー第1弾 7.バリー シーズン4 8.イコライザー THE FINAL 9.スライ:スタローンの物語 10.ロスト・フライト ◾️ワースト 1.赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。 2.次元大介 3.ナックルガール 4.ハイ・ヒート その女諜報員 5.義理ギリファミリー 6.

      • 欲望と血に塗れた「モラルのグラウンドゼロ」

        『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』 スコセッシが内省する大国アメリカの血と暴力。描かれるのは欲望が全てを破壊する「モラルのグラウンドゼロ」。『アイリッシュマン』が決してスコセッシの「遺言」ではなかったことを本作が証明している。  採点(★★★★★)

        • ゴダール、チリのドキュメンタリー、BLACKHOLE

          昨日、ゴダールの映画を観た。まえに観たズラウスキーの映画を思い出したけど、あれよりは面白かった。 今日は、レイプ被害にあった女性(監督)がその心の旅路を自らカメラで捉えるチリのドキュメンタリーを観た。 性被害者を待ち受ける不条理はどこの国でも同じ。 あてどない記録映像(旅路)が、そのやるせなさを生々しく伝えていた。 ナイトショットで捉えられた静かな痛みの記憶、燃えさかる火。それらは紛れもなく美しい。  上記だけ読めば一見、「意識高い系映画ファン」ってな感じだが、全然そ

        人も、心も、過度に美化された「おしゃれトイレ」にまつわるファンタジー

          ウェス・アンダーソン作品

          昔から、ウェス・アンダーソン作品が苦手だ。 肌に合わない、いわゆるそれは生理の問題なので、そればっかりはどうしたって仕方ない。それでも『犬ヶ島』は傑作だと思うし、大いに楽しんだ。どうやら、そういうのを実写でやられてしまうと、自分の中で一気に冷めてしまうらしい。 そしてさらに言うと、そういうウェス作品を誉めているシネフィル風情やシネフィルぶりたい類の人々、もしくは「これ褒めるオレ・ワタシってセンスある」感を出してくる人も苦手(偏見入ってます、すみません)だ…… 近作『フ

          ウェス・アンダーソン作品