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期待のクラシック級3歳馬

✔︎はじめに

ディープインパクト産駒が減少して、何か感じることはありますか?
私は、世代の晩成傾向の強まりやレースへの使い方など慎重になっている厩舎や牧場など多く見られるようになり、長年続いたディープインパクト時代から新種牡馬時代へと移り変わろうとする人の手探り状態感を非常に強く感じています。
そんな中でも、素質のある馬やクラシックへ期待できる馬は当然の如く出現し、今年も賑やかな年になるのではないか?とワクワクの想像が膨らみます。

私は、2.3歳世代の分析に毎年力入れています。
その背景には、2.3歳世代の馬を分析することで色んな勉強ができるからです。例えば、デビュー前の馬体と数ヶ月後の馬体の変化や静止画(デビュー前の馬体)や歩様から推定の能力判断、未知の可能性を予測することです。究極の形として、全ての馬の能力値を判断できれば、クラシック路線の活躍馬の着順、馬券すら当たることができると考えております。
ただ、それを100%できることは極めて困難であり、"如何にこの究極の形まで近づけることができるか" が重要です。毎年、この冬時点(1/11現在)で数頭ピックアップすることで、クラシック終了時に答え合わせ…そして、来年以降の自分の分析に力を蓄えることを毎年やっております。

昨年は、ダノンベルーガやサリエラ、ルージュスティリア、アライバルなどを推奨しましたが、GIには手が届かず…反省の一年でした。さすがに今年は、推奨馬の中でGI馬を発掘したいですし、昨年以上に良質の馬を並べることができたと自負しております。
ただ、期待馬のクラシック番付をつけても面白くないので…

⇒【GI未連対×重賞未勝利×芝1600m以上】

の縛りを設けた中から、推奨馬を10頭ピックアップ。
デビュー前の馬体、パドック時の歩様、走りと歩きの比例性、レースパフォーマンスと内容(ラップ、走破タイム)、血統構成等、幅広い分野から導き出します。
※ いくら期待馬でも、そのレースへの適性や状態、メンバーの横の比較など色々考慮しなければならない部分もありますので、競馬予想とは切り離した形で今回、記事(コラム)を出させていただいております。
※短評の最後にクラシック期待度を★星(満点7つ)で評価しています

今年も本当に素材の良いメンツが揃いました。

クラシック期待馬

①ダイヤモンドハンズ

一言でダイナミックな馬。トビが大きく、The 小回り不向きを身体で表現しているかのような走りで、完全なる広いコース競馬場向き。新馬前の追い切りで…身体の使い方や捌きの質が非常に良く、既に古馬並の雰囲気すら漂っていた。エンジンのかかりが遅いと口を揃える乗り手、実際にストライドが大きいが故に、一瞬のスピード勝負は厳しく、徐々にスピードを上げていく乗り方の方が良さを発揮する。ただ、この馬の凄いところは、そのスピードに乗った際の持続力が群を抜いていい。それは、身体の使い方や捌きのスムーズさのレベルもだが、新馬戦でマイルの距離は短いながらも…この馬のラップ推定ラスト2F11.2ー11.1程度。脚が溜まりづらいマイル戦で加速ラップ、尚且つこの日は直線多少の向かい風での中、非常に内容の濃いレース。こういう馬のタイプは、脚が非常に速いイメージ。今現在、骨折休養中だが、年明けに坂路追いを開始するとの情報も。皐月は間に合わないが、適性的にもダービーなら面白い。

◎期待度:(★★★★★☆☆)5/7

  

✔︎②チャンスザローゼス

デビュー前から期待してきた馬。この馬はとにかく馬体ポテンシャルが高く、走りも綺麗で、俗に言う "いい馬" という印象。歩かせると、しなりがあって、後ろが柔らかい、この柔らかさ=バネ感があのトップスピードの違いを生み出している証拠。そんな桁違いの能力値を保持している反面、気性は幼く、競馬の2文字を全く知らない。The 破天荒というイメージ。川田Jも「能力の高さは間違いないのですが、コントロールの非常に難しい馬なので気をつけて育てています。」とコメント。暴走してしまうのか…馬に対して臆病なのか…現時点で定かでないが、気性の改善がなければ、レベルの高い能力値を放出できない可能性も。色んな意味で、この馬の今後が非常に楽しみ。

◎期待度:(★★★★★★★)7/7

   

③ウンブライル

この馬もデビュー前から追いかけている。肌質が良く、筋肉のポテンシャルを感じ、脚元の強度や繋ぎから決して惨敗してしまうレベルの馬には見えないのが本音。遡ること6月の新馬戦。スタート出遅れから瞬時に前に取り付き、タメを効かせながら折り合い、テンの2F目から11.5ー11.7ー11.7ー11.3ー11.2ー11.7の高速ラップをマーク。特筆すべきなのが、後半5F57.6秒という数字。最近では、イクイノックスやジオグリフ、セリフォスらがマークしたGIに繋がる後半57秒台数値。また、新馬戦に限定した芝1400m以上で後半5F57.9秒以内をマークできた馬は歴代10頭のみ。今年はウンブライル、リバティアイランド、ライトクオンタムが該当する当たり年になるが、それ以外だと7頭中6頭がGI馬。これを道中楽に追走して、余りすぎの溢れるスピード感から鋭い脚力で直線一気に抜き去り、ノーステッキの3馬身半差完勝は大人びている勝ち方。ルメールJがレース後「走り方が凄くいい」とコメント。前が出づらい走法だが、後ろのバネが凄く、完歩が大きく綺麗なストライドを繰り出せる、異質な馬。まだ後ろの筋肉とか未発達ながらも、現時点でこれだけの使い方ができるのは素質馬の表れ。

◎期待度:(★★★★★★☆)6/7

   

④キングズレイン

ホープフルSの予想で "化け物" と評した馬。とにかく馬体、走り、数字面などから世代トップクラスになれる逸材であり、この馬は走る。それを証明したのが、ホープフルSの3着。大外ぶん回しでラスト2F目11.2とラスト1F11.9を最も速く走った馬。展開的に厳しい面があったにも関わらず、TBなどガン無視で3着は立派だし、誰が見ても濃い競馬をしていたのはこの馬の能力の証明。その中でも、まだ緩さがあり、未完成な部分が多い。陣営は、菊花賞を目指すみたいなコメントも見かけたが、果たしてどうだろうか?強いよ、この馬。

◎期待度:(★★★★★★★)7/7

   

⑤フリームファクシ

フリームファクシの馬名の意味は、「北欧神話の夜の女神の愛馬」。黒光りの独特な雰囲気を出し、大物感が漂う本馬。昨年のセリの時からこの馬の身体のラインや肌、頭部の造りなど色々兄リューベックと比較する中で、間違いなく活躍は期待していたし、その期待通りの現在2連勝中。ただ、有り余る能力値を100%放出するまでには時間がかかりそうで、馬が若すぎる。トップレベルに達する能力は備えているが、それ以前に気性面で危うい箇所があるのはこの馬の勿体ない所。チャンスザローゼスに似たタイプで、今後の動向含め楽しみにしている。

◎期待度:(★★★★★★☆)6/7

   

⑥ソールオリエンス

父キタサンブラック×母スキアを両親に持つ、晩成色満点の本馬。血統的観点から完成するまでに時間は要するタイプと睨んでいるが、持っているポテンシャルは強い。前走、手強いレーベンスティールがガチ追いの中、ラスト50mでムチ2発で一気に抜き去り、力が1枚違った印象を受けた。おそらく戸崎Jは楽に勝てると思った上での直線の追い方だったが、2着馬も中々の器。それを最後はねじ伏せているし、現状の完成度で勝てたのは非常に大きい。
レースラスト2Fは11.0ー11.0。序盤の温存が効いたとはいえ、ラスト2F22.0秒はもうあのレベル。個人的にかなり期待している。

◎期待度:(★★★★★★☆)6/7

   

⑦ダノンゴーイチ

こんな走り方の馬、初めて見た。イスラボニータ産駒は走り方に特徴が出るタイプが多いが、この馬は更に癖強めの走り。父イスラボニータを超えるストライドの大きさ、空を飛ぶような走りで完歩が広い。後ろも強いので、スピードに乗るとグングン加速していき、ラスト3F11.9-11.8-11.7の加速値で完勝。馬が離陸するのではないかと感じるほど…脚と身体の角度は中々見ないし、面白い走法。こういう馬は中山よりも東京などの広いコースで見てみたい。上述したように、この馬は後ろも強いので脚力勝負にも対応できる下地はあるし、完歩が広いので内枠×小回りより大箱コースで気分良く走らせた方が良さは出る。おそらくこういうタイプはピンパー強めだからこそ、新馬戦で4角大きな不利を受けてペースダウンしても再加速した点が見逃せない。9月デビュー後、全く音沙汰なしだが、早く次の走りが見たい。

◎期待度:(★★★★☆☆☆)4/7

   

⑧ペリファーニア

エフフォーリアの半妹。父がモーリスになったことで、マイラーとして華を咲かせることができそうな新馬戦の内容。この馬は、パドック見ても、自分の立場を分かっているというか、我が強い…勝負根性はあり、真面目に走るからソラも使わないタイプと推測している。メンバーレベルは別として、直線向いて2着馬にはどんな形であろうと追い抜かせないという走りの雰囲気や鞍上のアクションからも期待が伺えるし、パワーもある。胴部分に力強さは欲しいものの、冬の中山コースで勝てたのは大きいし、阪神マイルでの走りも楽しみにできる。武史Jが何度も口にする「能力がある馬です」とのコメント。気性的な部分も含め、色々強そうな馬だ。

◎期待度:(★★★★★☆☆)5/7

    

⑨スキルヴィング

これは活躍するとにかく馬の質が素晴らしい。キタサンブラックを感じる好馬体で、背も高い、好青年というイメージ。前走の内容も圧巻で、後方の位置で競馬を進めたが、ラスト2F11.7ー11.2のハイ加速ラップを余裕で3馬身ちぎったあの走りは中々のもの。東京2000m×上がり3F33.2は速く、走破タイムも並べると重賞は勝てるレベルにある。フリームファクシと同じソニンク牝系を持ち、血の破壊力にも期待できる。キャロット×ノーザンファーム×ルメールJの3本柱…タイプは違えど、"レイデオロ" を彷彿とさせる走りだし、何かが似ている。未勝利戦終わって、まず第一に感じたのが、「第2のレイデオロ」。この感覚は絶対に忘れない。

◎期待度:(★★★★★☆☆)5/7

   

⑩タスティエーラ

惚れた。11月デビュー×堀厩舎。何と言おうと…昨年のダノンベルーガと全く同じローテ。次も共同通信杯を予定。果たして偶然だろうか?
この馬も非常にレベルが高い。レースのラスト3Fが驚愕の11.2ー11.1ー11.2の鬼速ラップ。これは強い馬にしか出せない値を3馬身ぶっち切った。また、馬体面で好みなのは、脚のサイズ。胴と脚のサイズ感が活躍馬の特徴であり、シルエットも中々。ムーアJも「将来期待できる馬だと思います」とキッパリ。そんな中でも、最後のゴール前は耳を立てながらの走りでまだ本気で走っていない。パドックで感じた独特なオーラ、相当奥深さを感じる。

個人的にクラシックのダークホースはこの馬。

◎期待度:(★★★★★★★)7/7

まとめ

✔︎まとめ

【★7】
チャンスザローゼス、キングズレイン、タスティエーラ
【★6】
ソールオリエンス、フリームファクシ、ウンブライル
【★5】
ダイヤモンドハンズ、スキルヴィング、ペリファーニア
【★4】
ダノンゴーイチ
【★3】なし
【★2】なし
【★1】なし

1/11記入

以上が、【GI未連対×重賞未勝利×芝1600m以上】の中で期待する推奨馬10頭の考察でした。

間違いなくこの中から重賞勝ち馬、GI好走馬が出現すると感じていますし、それぐらい期待している10頭です。
※ただ、いくら期待馬でも、そのレースへの適性や状態、メンバーの横の比較など色々考慮しなければならない部分もありますので、競馬予想とは切り離した形で今回、記事(コラム)を出させていただいております。その点はご了承ください。

この推奨した10頭が現時点の同世代GI連対馬や重賞勝利馬に逆転できるように応援を宜しくお願いします🤲
また、今年も2.3歳戦には力を入れていくつもりですので、是非お付き合いいただけたらと思います。

最後に…この記事を最後まで読んでいただいた方、推奨馬を応援してくださる方などなど、是非いいねとリツイートしていただけるととても嬉しいです!☺️
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。

ruis

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