【マイルCS】最終結論

【レース考察】
マイルCSを予想する上で重要視したいポイントが3つ。まず1つ目が、現代のマイル界の能力差。最強5歳世代を筆頭に絶対王者が存在しないのが今のマイル界であるが、活躍している顔ぶれはほぼ変わらず、能力差がはっきりしている印象。昨年のマイルCSは、最強5歳世代が2~6着を独占し、それを差し切ったのがセリフォス。安田記念も5歳世代のソングライン、シュネルマイスターの間に入ったのがセリフォスであり、今回2強ムードの構図というのは合っている。問題は、それ以降。ただ、前哨戦や安田記念、昨年のマイルCSの結果などから混戦が漂う中でも力がある馬は、しっかり結果は出してきている。つまり、シュネルマイスターらの第1グループと中層の第2グループ、下位の第3グループが今のマイル界にはハッキリと存在すると思っており、今回、本命は第1グループ、対抗以下に第2グループの3頭を抽出した形で印を展開していく。

2つ目は、安田記念とは違う中距離馬が強いマイルCSのレース質。東京1600mと京都1600mは、直線長い、ワンターンなど似たようなイメージがあるが、コース自体全く似た要素がなく、安田記念より前半が流れない。しかも、3コーナーから下り坂で開催後半の馬場から最後は我慢比べのタフ戦になるのが京都開催マイルCSの特徴。タフ戦になる=1800m以上の実績がないマイラーなら大外ぶん回したり、近走そのような走り方をしてきた馬は、ラストガス欠が生じたりする。故に、狙いたい馬としては、中距離実績があるマイラーで大外ぶん回ししない馬。これが今回の大きな着眼点。上がりの必要性はあるが、東京らしい軽い切れ味ではなく、タフ戦の中でも使える末脚というのが重要で、それが中距離実績のあるマイラーが多く活躍する要因。

3つ目は、馬場読み。先週のエリザベス女王杯は、内ラチを通った馬が馬券内、それ以前の重賞勝ち馬は、面白いことに全て内を通った馬が好走している現実。金曜日に雨が降ったことで、馬場悪化はしており、土曜も内を空けて走る馬が目立っている。ただ、レース前までに良馬場に回復する見込みで、クッション値はそんなに低くなく、寧ろ高い方。騎手心理的に内が荒れているから外に意識が張り、4コーナーで外に膨れるのが今の予想段階では見えており…となると、大外回す馬はラスト末脚が鈍り、思った以上に伸びない…が発生する可能性は頭に入れて置きたい。
ここでの狙い馬は、真ん中から内目の枠で距離ロスを抑えながら良い馬場を通れる馬になるのではと推測。

まとめると、今回の狙い馬は、外枠では無い大外ぶん回ししない中距離実績のあるマイラーで、過去にマイル実績がある能力馬、東京よりも京都、安田記念よりもマイルCSに合う馬を選び、印4頭で勝負させていただきます。


【印】予想
◎9.シュネルマイスター
△1.ソウルラッシュ
△6.ダノンザキッド
△8.ソーヴァリアント

【見解】
本命、◎シュネルマイスター。昨年、スプリンターズSを使ったことで馬に覇気がなくなり、自慢の末脚というのが使えなくなったが、それが嘘かのように今年の春からまた更に成長を遂げてきた。やはり、前走の走りは誰が見ても強さを感じ、常識では考えられないラスト100mの末脚というのは異常値。これ、前が壁になり脚が溜まったという見方もできるが、実質、レースラップはラスト2F11.3ー11.4と一番速くなっている部分で最後の末脚の値と引き算しても普通に速すぎる。見た目以上に評価できる内容で、臨戦としてはバッチリ。また、個人的に前走よりも評価しているのが安田記念の走り。今年の安田記念は、超ハイレベルで、ラスト3~2F目地点で11.1ー11.2と速い地点から加速が始まり、ラスト1F11.5と全く止まっていないレース質でこの馬が唯一の上がり32秒台をマークして追い上げたのが現役のマイラーの中でもトップである証明だろう。しかも、前走、2走前は自身加速ラップでこれだけ末脚を長く持続できるのは近年のマイラーでも見たことがなく、3コーナーから下り坂でスピードの持続がしやすい京都の平坦コースは間違いなく適性舞台。また、今回のレースポイントの中距離実績のあるマイラーに合致。前半、追走しづらい側面がある馬なので、安田記念よりも遅いペースになりそうな今回、ペース恩恵が強い。あとは、ルメールが大外ぶん回しをしないかどうか。シュネルマイスターって、馬群を割ってこれる器用さもあり、ドゥレッツァ、ブレイディヴェーグのような内をロスなく立ち回った最近の流れから、今回も同様の競馬をしてくればラスト突き抜ける可能性が一番高い馬であろう。

対抗、△ソウルラッシュ、ダノンザキッド、ソーヴァリアント。
△ソウルラッシュは、前走59キロで加速ラップをしっかり差し切った力というのは、今年のメンバーでも通用し、速い脚が使えないため、内枠でロスなくモレイラのアシストを受けるのはプラスに働くと判断。また、昨年のマイルCSは、ソダシらにハナ差の4着、ほぼ限界値の上がり33.7秒を繰り出して迫ったのは力があるわけで、今年の安田記念は、9着に敗れたものの、12番手ぐらいから上がり33.6を繰り出してのあれが本馬の限界値。それでも、6着レッドモンレーヴ、7着ソダシらに0.2差で、マイラーズカップのようにシュネルマイスターらに接戦を繰り広げられるマイル実績というのは高く評価している。この馬は、ポイントに上げた中距離実績がないが、2000mの勝ち鞍が未勝利戦で1つ。デビューしてずっと2000m付近の中距離レースを使われており、そこで鍛えたスタミナが今の持続力を生んでいると思っているからこそ、今回ロスなく立ち回り、自慢の持続力とタフさをモレイラが引き出せば、面白い存在。

△ダノンザキッドは、中距離実績のあるマイラー。ムラのある成績だが、右回りのマイル戦は、一昨年のマイルCS3着、昨年のマイルCS2着。特に、昨年のレースは、追い出しが遅れ、一番加速したい所で他馬と接触があった中で、しっかり抜け出しての2着が今回のメンバーでも同様に走れれば馬券内は有り得る存在。マイルよりレベルの上がる中距離で香港C2着、大阪杯3着と上手く立ち回り、内枠の6番が活きれば。本馬も昨年の安田記念は、左手前で230mぐらい先頭で粘った経緯もあり、さすがに安田記念よりマイルCSタイプの本馬の強調材料は強い。

△ソーヴァリアント。
実は、鳴尾記念で12着に大敗した時に、ルメールが「最初が一生懸命すぎる。もう少し短い方が良いかも」みたいなコメントを発してから、本馬の評価がマイラーかもという認識に。それでいて、札幌記念は3着に来るし、普通に力はあるんだなと再確認した後に富士S出走が決まった。このレースは事前に予想は出していないが、本命◎ソーヴァリアントの短縮マイル戦で期待していて、それに応える見事な対応ぶり。このレース自体、前半56.7と流れる中距離実績は求められないThe マイル戦の中で、しっかり結果が出たことに今の感じから今回2戦目のマイルかつ前走ほど速いペースにはならない今回、かなり面白い。しかも、前走は完全にキレ負けで前半肩ムチを入れないとついていけなかった中でのタイム1:32.0走破。鞍上は、「右回りの方が良いですし、この経験が生きれば」と完全に次見据えたコメント。その鞍上が続けて乗り、京都に強い牝系から受け継いだ血統的裏付け、中距離実績のあるマイラー、大外ぶん回しできない枠の並びと鞍上が前走感じたキレ負けという言葉から、ロスなく立ち回りというのを優先するだろうし、ここは大きく狙ってみたい。
 

最後に。セリフォスには今回印を打たなかった。中距離実績のあるマイラーでは無い、シュネルマイスターよりも外になった並び、中間ツイートした1週前時点で完璧な仕上がりでは無い、先週から異常に川田Jが外に外に手綱を張る仕草でロスが生じる可能性、前半、緩いペースになった際の折り合い、など色々考慮して、今回対抗以下の3頭の方を上に取った。
能力は間違いなくトップクラス。勝たれても全然驚かない。寧ろ、馬券内外す方が確率低いのでは。それでも、予想する上でまず独自にポイント立てし、それに合致が近づいた馬で適性、能力がある馬を選び、予想を展開してきただけにここは、「セリフォスが連対したら負け」という覚悟で、マイルCSの予想とさせていただきます。
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございました。土曜の東スポ杯は、残念な結果でしたが、先々週のみやこS、先週のエリザベス女王杯に引き続き、完璧な的中に近づけるようにアプローチしてきた次第です。
是非、少しでも参考にしていただけたら嬉しいです。

また来週以降も宜しくお願いします。😊

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