【ローズS】予想

【印】予想
◎ラヴェル
〇ソーダズリング
△ブレイディヴェーグ

【見解】
ローズSは、4年ぶりに中京2000m→阪神1800mで施行。今回のメンバーを比較した際のポイントとして、 OP馬で桜花賞、オークスを経験しているのがラヴェルのみで、構成的にラヴェルVS上がり馬。その上がり馬も中々の粒揃いでブレイディヴェーグやブライトジュエリー、マラキナイア、などが名を連ねる形で、それらとの比較関係を注視するのが最大のポイント。
また、阪神の外回りなので、昨年中京のコーナー鋭角かつ左回り戦よりか末脚の後半力は重要になってくる。それを紐解き、上位3頭印を評価。

本命、◎ラヴェル。唯一オークス掲示板組の参戦であり、実績だけでも推せる材料あり。そのオークスがリバティアイランドの強さにその2着馬以外の内容の濃さが薄れているが、このレースのラップ→12.3ー10.5ー12.3ー12.6ー12.3ー12.0ー12.0ー12.0ー12.0ー12.0ー11.6ー11.5。正直、3歳牝馬GIでこんなラップは見たことない。まずテン2F目が10.5。これから2400mを走りきる牝馬にとって、直線長く末脚を持続させる必要があるのにも関わらず、テン2F目の10.5は相当速い。しかも、そこから13秒~14秒にラップが急激に落ち込めば、その区間で脚を溜めることができたが、一番緩んだ箇所でも、テン4F目の12.6だけ。そこから残り8F全て減速することなく、淡々とラップを刻み続け、前半1000m60.0秒の3歳牝馬にとってはまさに地獄のようなスタミナ戦に。そこから、ラスト4F12.0ー12.0ー11.6ー11.5を楽々ちぎったリバティアイランドはもはやヤバイ馬だし、唯一前で残ったラヴェルも相当パンチの効いた走りをしている。
スタートして、先行したライトクオンタム、イングランドアイズ、キミノナハマリアは最終的に16.17.18着に大きく失速しており、4番手にいたラヴェルの3馬身後ろにいた5番手ゴールデンハインドは、ラヴェルから1.6秒離されての決着。フローラSで素晴らしい後半力を披露し、ソーダズリングを子供扱いしたゴールデンハインドさえ、このラップはキツく、失速していく競馬。それを全く無視したかのように…ラヴェルは、直線終始先頭で、見せ場十分のレースだったし、タイム2:24.2の走破も今回のメンバーを比較した時に、上と評価せざるを得ない。
阪神コースは2戦2大敗だが、どれも1400m質っぽさが問われ、馬体重が減り続けてのピンク帽から合わないペースを走らされた、完全度外視の競馬。血統的にも、父キタサンブラックの影響があり、本質距離は長めで、序盤は急がせない走りが合っているため、阪神は阪神でも1600m→1800mで走れるのはプラスに働くだろうし、大敗の2戦のような前半1000m57秒台のような乱ペースには想定しづらい。
アルテミスSでは、前半緩いペースだったにせよ、後半4F46.0秒は速いし、2歳の東京マイルで上がり33.0秒以内で勝利した牝馬は、5頭しかいなく、唯一今年該当していたマイル適性の強いモリアーナが2000m重賞を制すぐらい能力の出方が距離関係なくしっかり出たというのは、これが信頼に値する数値だと判断。
気になるゲート難も、レースを重ねるごとに良くなってきており、オークスでは一番速いスタートを切れたぐらい今回あまり不安要素は少ない。ここは強く推したい。

対抗、〇ソーダズリング。この馬は、ハーツクライにしては、距離適性短めで、2000mは少し長く、2400mは明らかに長い…というレース内容から判断可。本来のパフォーマンス値としては、未勝利戦の走りであって、前半を59.8秒で走って、阪神急坂ラスト2Fを11.4ー11.4をほぼ馬なりで上がって来るぐらい急坂適性とパワーを秘めている証。オークスの走りも、後ろから構えて、末脚勝負に徹したが、手応えの良さは残り300mまで。そこからは、脚が持続せず、ほぼ同位置にいた馬との上がり差は負けている。しかも、距離適性短めのコナコーストにも上がり3Fは0.2秒も負けているので、距離が長いのは概ね合っている。実際に鞍上も口にしている言葉だし、東京2000mのフローラSも抜群の手応えから最終的には、ゴールデンハインドと同じ脚色になったことからも、今回距離短縮+実績のある阪神1800m+内枠は、相当追い風になる。
実際の中間の動きも素晴らしく、坂路でピクシーナイトを子供扱いした走り、四肢はしっかり連動させ、身体の使いと共にしっかりしてきた印象。ここは積極的に推したい馬の1頭。

3番手△ブレイディヴェーグ。今年のリバティアイランド倒しの1番手筆頭格になりそうなのが本馬。ツイートしたが、この馬で評価すべきレースが2走前の未勝利戦の走り。スタートはフワッとしたような立ち上がりで鞍上が前に出すと瞬時に取り付くリカバリー力。頭が良く、素直な馬。残り1000mから12.5ー12.4ー11.1と急にピッチが上がる展開でも、楽に進出し、先頭の馬を交わす勢い。
4コーナーから直線だけで11.1ー11.1ー11.3。残り1F標識辺りでルメールが右ムチ1発下ろした瞬間にストライドがまたひと伸びしたようにも、余力のある勝ち方に見えた。
後半4F45.9秒。この日は、雪の影響でダートコースは不良馬場。ラチ下には雪が残るほど、綺麗な馬場ではなく、芝の稍重でのパフォーマンス。そこから1勝クラスも破格の内容を示しているし、初の重賞で他馬との力関係に判断しづらいが、数字から見るこの馬のパフォーマンスは信頼して良いし、何より走りのフットワークに相当な素質を感じる。綺麗に四肢が出て、後ろの引っ張りと力強さがあるが故に、一気に突き放すことが出来る脚力の持ち主だし、直線の長いコースは合う。また、ストライドも伸びる反面、回転数が多く、スピードに特化した走りをする。

これをしっかり活かせるかが今回のポイントであり、評価を落とした理由。やはり、今回のメンツ、初の右回りに直線急坂でパワーの求められる阪神コースを対応出来るかどうか?中間は、夏バテを発症したみたいで…100%の順調さではないのも事実。また、ゲート難も怪しく、過去3戦全て出遅れかつゲートが開いて、上に立ち上がるような出方。この短い期間で劇的にゲートが上手くできるような馬でもないし、パトロールを見る限り、かなり下手な部類に入る。今は、高速馬場でケフェウスSのような前半57.1秒みたいなペースになり前崩れとかは想定しづらい今回、差し遅れは十分頭に入れておきたい。内枠を引いたことで、出遅れた時にルメールがどう乗るかは非常に見物で、大外回して安全策を取った場合、バイアスが邪魔する可能性、内から潜り込みを選択した場合、他馬もある程度脚が溜まっている状態の中、更に速い脚で器用っぽく追い込めるかどうかは未知数。
勝ったら仕方ない感覚で、今回は実績上位のラヴェル、適舞台に戻って真価を発揮しそうなソーダズリングを上に取り、実質2頭を本線印とした予想とさせていただきます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?