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マイクロブログサービス四方山話 〜終わりの始まりの終わり、そして完全なる終焉へ〜

 見出し画像はAIに「The Death of Twitter」とだけ設定して出力させました。


『終わりの始まりの終わり』とは

 2023年7月1日、とあるマイクロブログサービスが踏み込んではいけない場所へ足を踏み入れました。



 とあるっつーか、まぁ、Twitterですけども
 仰々しく始めたけど、いつも通りの口調で行きますけども。


事の始め:読み込み上限数の設定

 未認証のアカウント(要するに無料ユーザ)は1日当たり600件までの読み込みが上限とされ、この値は認証済み(要するに課金ユーザ)のアカウントは1日当たり6000件までに増加、新規に作られた未認証アカウントは1日当たり300件まで絞られるという形式。
(どーでもいいけど、課金ユーザを「認証済みユーザ」っていうの、ホント控えめに言ってアタマおかしいんじゃないかって思ってます。)

 その後、ちょっとだけ緩和されましたが。
 当然ながら、だから何だというレベルの緩和ですが。

認証済みアカウントは8000件/日から1万件/日へ、作成済みの未認証アカウントは800件/日から1000件/日へ、新規に作られた未認証アカウントは400件/日から500件/日に増えたとしている。

ITMedia News: 「Twitterに厳しい一時制限 未認証アカの閲覧件数は「1日600件まで」── 「Twitter終わり」「API規制」トレンドに【更新:1日1000件に緩和】」より
(HTMLは上記リンク参照)

 これにより何が起きたかといえば、火を見るより明らか。
 スマホなどのアプリを使っているユーザがあっという間にTLを読めなくなるという事案が大量発生
 おすすめとかいうTwitter側の息がかかったツイートを強制的に読み込みさせられるのもこれに含まれているのでさあ大変。割り込み客の費用まで払ってやらないといけない謎仕様でござい。

 Twitterを使った企画をやろうとしていた矢先にこれにぶつかって、全部おじゃんになったとかいう番組があるとかいう話も聞いてます。
 まぁ、それはそれは迷惑だったことでしょうね。


拙い理由付け

 表向きはスクレイピングへの対抗措置と言っていますが(Twitter運営はこの直前ログインしていないユーザが投稿を見られないようにしていたが、これについてもこの施策の一環としている)。


 まぁ、表向きというか、綺麗事に過ぎないでしょう。

 イーロン・マスクなので。
 所詮はイーロン・マスクなので。
 癇癪起こすように思いつきで壊し続けてきた男なので。

 そもそもマスクがTwitterを買収しようとした理由を考えたら、……ねえ。 
 言わずもがなというか、何というか。

 よくもまぁ、Twitterを言論の場に、とか言えたモンだ。
 今朝言ったことを夕方前には忘れてるとか揶揄されている程度(もちろん朝三暮四とかいうレベルではなく、朝万暮無程度だとか)なので、やっぱりなと思わないわけではないですが。


(限りなく真実に近そうな)憶測も広がる

 当然そういうニンゲンの言うコトを完全に信頼するわけもございません。
 ニンゲンは言うほどバカじゃないのでね。

 こういう意見を出している開発者もいるようですし。

 自己DDoS——要するに、高頻度のアクセスの原因はデータ不正収集を目論むスクレイピングではなくて自社開発内でグルグル延々回っている機構のせいでアクセス頻度が上昇しているのに、それをスクレイピングだと勘違いして(あるいは他人の所為だと押しつけて)勝手にひとりでキレ散らかした結果一般ユーザに迷惑をかけているのではないかというお話。
 まぁ、お粗末な開発者しか残っていないと言われているTwitterなので、そういうことも充分起こりえるなぁ、とか思えてしまうあたりがいよいよなんでしょうけども。

 っていうか、スクレイピング拒否の施策だとかがそもそも言いがかりでしょうよ。こんなの。AI用に文字データ収集とか画像収集とか、もう数年前からやってるんだっつーの。その成果が昨今のAI界隈なわけで。
 明らかに裏があるというか、そんな表なんて存在してないっすよ。
 サードパーティ製クライアントを殺したTwitterが今更何を言ったところで、って話なわけよ。



時を同じくして:連携機能の停止措置拡大

 で。

 そんな体たらくなところに、予てからの流れがぶつかってきたわけです。

 ほとんどのサイトで使われるログイン方法にSNS連携がありますね。
 Googleとか、LINEとか、facebookとか、もちろんTwitterも。

 はい。

 API仕様変更にともなった各所でのTwitter連携機構停止が重なりました

 アタリマエなんですよ。

 閲覧もままならない、気付いたら使用規制される。
 APIは仕様を変更され突如使えなくなることもしばしばで、ログインすらできない場合もある。課金の有無は当然無関係。そもそも開発者向けのAPIを徹底的に潰したのも記憶に新しいところ。
 しかもこれらの変更・改悪を、事前通達一切無しで、お試しのノリで導入するんですよ、コイツら。任意だと言って始めたのにいつの間にか勝手に全員が持つべきであり身分証明書としての役割はすべてコレに集約するなどと宣い始めたどっかの誰かみたいなもんですよ。
 この程度のウェブツールに何かを背負わせるなんて絶対に無理なんですよ。某政府に国民が持つ全てデータを関連付けさせたカードを運営させるのと全く同じで、ムリなんですよ。


 


当然の帰結:離脱者続出、そして競合他社が本気を出す

 結果として、一時期話題になった他のマイクロブログサービスにまたスポットライトが当たり始める始末。
 しかも今度ばかりはなようで、各所のサーバアクセスが急増していわゆる「重くなっている」状態だそうで。
 今回ばかりは本当に民族大移動が発生しつつあるようです。

 BlueSkyは元TwitterのCEO・ジャック・ドーシーの構想に基づくモノだったかな。で、Twitter社内プロジェクトから独立して今に至る感じ。
 MisskeyとMastodonも同じく分散型SNSだがより小規模感。


 Metaもfacebookやinstagramとは別のマイクロブログサービス『Threads』を立ち上げると発表するに至り、さらにはそのままの勢いでアプリの予約注文ページを出してきた(これが流行るかどうかは知らんが、日本人のTwitterの使い方にはそぐわないことだけは解る。意識高い系は合わない)。
 しかも7月6日付けでサービス開始だとか。

 あまりのタイミングの良さにもしや内部事情知ってたのか? と穿って見てしまいますが。
 恐らくはそういうタイミングを計っていたんでしょう。明らかにダメなムーブ繰り返してたからね。そりゃあ叩くタイミングなんて腐るほどあるって話(ちなみに、本来は7月中旬には出す予定だったらしい)。


個人的に『終わりを確信』: "TweetDeck"の改悪と有料化

 しかし、まだまだ『悲報』は続く。
 勝手に自傷行為を繰り返していく。
 もはや日刊誌かて。
 まさしく『意識他界系』ですわ。

 かつてはサードパーティ製クライアントだった「TweetDeck」を当時のTwitter社(まだマスクが触ってない段階)が買収したのはわりと以前の話。
 その段階で当時は黄色だったアイコンがTwitterの青に切り替えられたが、それはやはり前触れだったのかもしれない。今にして思えば。

 明らかに利便性が高かったからね、TweetDeck。
 複数のアカウントを並行で使って、それぞれのTLやリストを一気に出せるので物凄く便利でした。唯一の欠点が開発停止になって以降の新機能(アンケートとかスペースとか)にアクセスできないことくらいか。ぶっちゃけ使わなかったのでどーでも良かったでしたが。
 私も10年くらい使ってたのかな。というか、つい最近の——否、昨日くらいからの仕様変更で潰されるまでは使ってたよ。ええ。

 はい、お察しの通り。
 X社開発の粗悪極まりないTweetDeckを課金の人質にするようです。

 そうです。
 旧来のモノは捨てるそうです。

 アカウント切り替えが必須で、API使用制限まで一瞬で領域をバカ食いする設定になっている低質なTweetDeckに置き換えた上で、これを課金ユーザだけに使わせるそうです。

 API云々のあたりで旧式がまともにTL取得出来なくなった時点で察してたけどね。
 だからこそさっきの『スクレイピングへの対抗策なんて大嘘だ』と言い切れるわけよ。

 競合するモノは買い取って潰す、もしくは締め出す。
 こういうことをしているような企業・集団には、未来なんてモノは無いんですよ。

 私はコレで完全に『あ、Twitterは死ぬ気だな』と確信しました。
 マスク以降諸々の問題が噴出し先行き不透明感がヤバく、巷では『終わりの始まり』などと揶揄されていましたが、これにてその『終わりの始まり』は終焉を迎え、いよいよをもって『死』への道を歩み始めたんだと思っています。




まとめ、っていうか感想

 そんなわけで、昨今のマイクロブログサービス——っていうかTwitter界隈を見てみましたが……。

 終わりって、一瞬だね。

 どれだけ大きな巨人も、倒れるときは一瞬(しかもこの巨人は自分から転倒して立てなくなったわけだが)。
 しかもその瞬間は不意にやってきて、もう二度と元には戻せない
『ティアーズ オブ ザ キングダム』の世界ではないので、「モドレコ」なんてモノもない。


 信用・信頼を損なったTwitterが上がってくることはあるんでしょうか。
 漂流民をかっさらおうとしているThreadsは覇権を取れるんでしょうか。
 分散型SNS各所の治安はどうなるんでしょうか。

 まさしく見物ですね、これからのマイクロブログサービス界隈は。



すべてのマイクロブログサービスに告ぐ

 ……正直言おうか。

 日本でのマイクロブログサービス運営においては便にならないとダメだぞ。
 間違っても高尚なアプリにしようとか、綺麗なモノにしようとか思ったら、間違いなく見向きされないからな。
 エロ上等、下品上等、下ネタ上等じゃないと、絶対にムリだぞ。



おまけ

 noteのつぶやき機能は、マイクロブログとしてはちょっと物足りない。
 ホントにヒトリゴトで終われるのはラクな反面、つまらなさはある。

 タイムライン感が希薄だから仕方ないことかもしれないが。

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