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彼方此方ありすぎるから、「サテライト」という考え方  IBM Cloud Satellite


IBM Cloud のWatson に会う前の、なかなか道のりが遠い。いや単に手前でよもよもしてしまっているだけなのですが。。

こないだ、リソースは「来る日も来る日もRiseさせる力」ということがわかったのですが、じゃあ、そのリソースの中身はなんなんでしょう。

IBM Cloud の世界はこの3つを大事で得意にしているそうなので、そのことを念頭において見ていきたいと思います。

・Designed for your Data
・Ready for AI
・Secure to the Core

IBM Cloud では、リソースがこのような順番で配されています。

【ハード】
Device (デバイス)
VPC Infrastructure (VPC:プライベートネットワーク空間) 
Clusters (クラスタ)
Satellite  (サテライト)  ←←← 今回はここ

【ハードとソフトの間】(Platform as a Service (PaaS))
Cloud Foundry アプリ  
Cloud Foundry サービス

【ソフト(アプリ)】
Services
【データ保管】
Storage
【ネットワーク】
Network
【プロセスの連結】
Functions 名前空間
Apps(automatic process planning system)

【開発ツール】
Developer tools
【仮想化環境】
VM ware
【開発・テスト環境】
Schematics workspaces
Code Engine


この中で、聞き慣れなくて「?」と思ったのが、Satellite (サテライト)です。

これも英語みたいなので、辞書をひいてみると (Weblio 辞書 より)

【satellite】
衛星、人工衛星、衛星テレビ、衛星国、衛星都市、従者、お供、おべっか者、居候

ラテン語「護衛,従者」の意
Latin satelles (“attendant*”). Ultimately perhaps of *Etruscan origin.

*attendant:付き添いの、随行の、付帯の、(…に)伴って、付随して、列席の、参会の、(その場に)居合わせる
*Etruscan:エトルリア人。紀元前のイタリア半島の先住民。ギリシャから見たイタリアにおける非ギリシア民。

とあって、もともとは、中心に対して独立を保ちつつ、関係している存在のようです。

なので、 IBM Cloud Satellite (サテライト)のことを「分散クラウド」と表現されているのですね。そしてこのリソースは最近できたようです。

*IBM Cloud Satellite
[2021年3月2日(火) IBMプレスリリース]
IBM Cloud Satellite 提供開始により、エッジを含むあらゆる環境で セキュアなクラウドを実現
https://www.ibm.com/blogs/solutions/jp-ja/ibm-cloud-satellite-ga/

上記のサイトから、IBM Cloud Satellite という「分散クラウド」の特徴を抜粋すると。

分散クラウドは、今年世界で最も注目を集めている戦略テクノロジーのトレンドの1つです。 
*IBM Cloud Satelliteより

今、最先端で注目されている「方法」のようです。

分散クラウドをご利用いただくことにより、お客様がご利用中のハイブリッド・クラウド環境を、任意のクラウド環境(IBM Cloudはもちろん、AWS、GCPなどを含む)、オンプレミス、エッジなどあらゆる環境で稼働させることができます。 
*IBM Cloud Satelliteより

また、『解体新書』状態です。 

5つも言葉がわかりません。
まず、文章の骨格は、

「IBM Cloud Satellite(分散クラウド) を利用することで、ハイブリッド・クラウド環境を、あらゆる環境で稼働させることができる」

まず、お客様はハイブリッド・クラウド環境を持っている。または、持ちたいと思っていることが前提のようです。

まず、ハイブリッドクラウドについて調べました。

ハイブリッドクラウドは、複数の「サーバーのサービス」を組み合わせて使うクラウドのこと。
  サーバーサービスには
  ・パブリッククラウド(複数企業が共有するクラウドサーバー)
  ・プライベートクラウド(自社専用のクラウドサーバー)
  ・物理サーバー(クラウドではないサーバー)
  などがある。
(Google検索より要約)

そして、あらゆる環境(もちろん IBM Cloud を含んで)というのが以下らしい。

AWS:Amazon Web Services のこと
Amazon.comにより提供されているクラウドコンピューティングサービス。ウェブサービスと称しているが、ウェブサービスに限らない多種多様なインフラストラクチャーサービスを提供している。

GCP: Google Cloud Platform のこと
Google と同じインフラストラクチャでアプリケーション、ウェブサイト、サービスを構築、導入、拡大することができます。

オンプレミス:on-premises
情報システムのハードウェアを使用者(通常は企業)が自社保有物件やデータセンター等の設備内に設置・導入し、それらのリソースを主体的に管理する運用形態をいう。(自社運用(型)、自社設置(型)、内部設置(型)、オンプレ、OnP)
クラウドが生まれる前はなかった言葉。2000年代に登場したクラウドと区別するために考案された言葉(レトロニム:再命名)。
*premises:土地、建物、構内、前提

エッジ
中央のクラウドに対して、インターネットの端にあるスマートフォンやタブレットなどのIoT機器をエッジと呼ぶ。
また「エッジコンピューティング」は、エッジに物理的に近い場所に処理装置を分散配置して、ネットワークの端点でデータ処理を行う技術の総称。多くのデバイスが接続されるIoT時代となり提唱されるようになった。 

というわけで、やっとみえました。

「IBM Cloud Satellite」は、IBM Cloud の競合他社(AmazonやGoogleなど)を含めたあらゆるクラウドと、物理サーバーと、さらに、Iot機器に近いところも含めて、稼働させることができるようです。
どんなクラウドでもその実体(サーバー)は地球上のどこかにあるので、インターネットで接続された「自分たちに関係してくれる」世界中のハードウエアを一体感をもって運用できるので「サテライト」という名前なのですね。

私の中では、こんなイメージです。

村上 隆「チェリーブロッサム フジヤマ JAPAN」 2020年
2020.12.31 森美術館「STARS」展にて撮影

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そして、ようやくこちらの文章の意味も見えてきそうです。

2021年テクノロジー・トレンドワードとして示された「分散クラウド」とは、クラウド、オンプレミス、エッジ環境全体で、いつでもどこでも一貫したクラウド環境を、スピーディーかつ容易に提供するクラウド・サービスです。単一の管理画面を通じてあらゆるクラウド環境を可視化することにより、多様で複雑なクラウド環境における開発、運用・管理、セキュリティーなどの問題を解決することができるだけでなく、開発者ならびに運用管理者の生産性やスピードの向上と効率化を実現できます。
*IBM Cloud Satelliteより
【現地のデータ・プライバシー法を遵守しながら、ビジネスを拡張】
通信、金融サービス、医療、行政といった規制の厳しい業界でも、エッジでのセキュアデータ分析によってレイテンシーを低減することが可能になり、これによりリモート・ワーク、コネクテッド・インテリジェント医療機器を介した緊急対応、オンライン学習、遠隔医療サービス等が支援されます。Gartnerによると、2025年にはデータ全体の75%がエッジで収集、分析、活用されると見られています。このシフトにより低遅延性がもたらされる一方で、エンタープライズ・ユーザーには引き続きハイブリッドクラウド環境と同等レベルのセキュリティー、データ・プライバシー、相互運用性、オープン標準が要求されることになります。 
*IBM Cloud Satelliteより

ここに、3つの大事なことのうち
・Designed for your Data
・Secure to the Core
のことが書かれています。

また、レイテンシーという新しい言葉とともにAIのこともあります。
・Ready for AI

【低レイテンシーを実現します】
例えば、工場から出荷する製品の品質チェックをカメラ映像とAIアルゴリズムで判定するようなスマートファクトリーやエッジコンピューティングでIBM Cloud Satellite が価値を発揮します。ポイントはデータが発生する近くの場所で AIアルゴリズムを実行できることです。データをクラウドにアップロードする時間やコスト、AIアルゴリズムの処理を停滞させるネットワーク遅延を払拭しタクトの短縮が実現できます。 *IBM Cloud Satelliteより

*レイテンシー(latency):遅延時間


では、どんな手順で導入されるのか、おおまかに

【IBM Cloud Satellite ロケーションの作成は、とても簡単です。】
 ・分散クラウドを実現するために、IBM Cloud Satellite ロケーションを作成します。
 ・このロケーションは、IBMのパブリッククラウド以外の場所でありながら、IBM Cloudサービスやこれを使ったアプリケーションを実行できる場所のことで、オンプレミスの環境も該当します。
  ・この作業により、必要な場所でIBMのクラウド・サービスを利用し、一貫したワークロードの展開、管理、制御を行うことができるようになります。

 1 : Satellite Locationを作成する
 2 : OpenShift 環境をプロビジョニングする
 3 : OpenShift 環境上にアプリケーションをデプロイする

*IBM Cloud Satelliteより

まず、① IBM Cloud Satellite をロケーション(位置付け)したら、
そこに ② OpenShift という 環境をプロビジョニング(provision:準備)してはじめて、③アプリケーションをデプロイ(配置)できるという、流れのようです。

またここで、「OpenShift 」という未知の言葉。

OpenShift
レッドハットが開発するコンテナ化ソフトウェア・ファミリー。

初リリース日: 2011年5月4日
対応OS: Red Hat Enterprise Linux or en:Container Linux by CoreOS
プログラミング言語: Go, Angular.js
開発元: レッドハット


レッドハットって誰?
コンテナって何?
OpenShift って何するファミリー?


つづく



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