森山 智子

結構ながくITの仕事をしてきて着物がとても好きです。理系なことも文系なことも、クリエイ…

森山 智子

結構ながくITの仕事をしてきて着物がとても好きです。理系なことも文系なことも、クリエイティブの世界もビジネスの世界も、同じくらいの距離感で好きです。50代半ばを過ぎて経験と可能性の間に立ちつつ、とりあえず好きなことに素直になれそうです。 https://www.rukai.com

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生まれかわることは、つなぎなおすこと

2年ぐらい、すべての思考がとまってしまったようになっていたのが、そっとそっと自分自身の感覚を慈しむようにあることを続けるうちに、再び、思考と感情が動くようになりました。それは、まるで生まれなおすような感覚ですので、そのことを書き残していきたいと思いました。 身の回りにやってくるいろんな情報が、あるとき閾値に達したかのように過去に記憶したことと合体して新しい展開を連れてきます。このnoteとの出会いもそんな風でした。そして、このnoteにならそんなドキドキするような体験を書い

    • 銀杏の赤ちゃん

      楠の去年の葉っぱがすっかり落ちて、 他の木々の葉っぱも新緑に溢れています。 青空の下、銀杏の木がぽっかり。 近づくと、 赤ちゃんの葉っぱが賑やかです。 これからスクスク大きくなって 夏には濃い木陰をつくってくれます。

      • 桜てまり

        昨日の青空の下 八重桜が満開で 逞しい美しさ。 毬のような玉をなしながら 幾重もの花弁が寄せあって 今にも弾み出しそう。 ソメイヨシノが隠し持つような憂いはなく、 誇らしく咲くのが八重桜の流儀。 古にあってはこの八重桜が桜でした。

        • ウラジロチチコグサ

          シクラメンの植木鉢に 冬のいつ頃か小さな芽が出ていて 放っておいたら いつのまにか30cmぐらいの 高さにまで大きくなりました。 どんな花が咲くのだろうと待っていても 一向に咲く気配が無くて、 植物アプリで検索したら ウラジロチチコグサという 名であることがわかりました。 チチコグサは父子草と書いて 昔から日本に生えていたそうですが、 これは昭和40年代後半に南米から 渡ってきた外来種みたいです。 どこからか綿毛で飛んできたのでしょう。 そしてもう花はちゃんと咲いている

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        生まれかわることは、つなぎなおすこと

          翁のことほぎ

          「ことほぎ」は、「寿ぎ」や「言祝ぎ」とも書かれ、結婚などの祝儀の場面には、寿(ことぶき)があふれます。 今は少なくなりましたが、婚約に際しての結納の品々の中に高砂人形があったり、結婚の披露宴では親戚の長にあたる男性が『高砂』を謡うなどして、若い二人の和合による子孫繁栄と共白髪の老になるまでの長寿を祝い願ってきました。 こうして古来より日本では、子孫繁栄の証として「寿」「若」「結」「老」が、順にめぐり続けることが、めでたいこととされてきたのです。 そうした「一族の再生」の

          翁のことほぎ

          桜雪

          今日は、13時から小雨でしょう。 という予報通りに、 はかない雨が 時折り降っています。 風も優しくて、 散り落ちた桜の花びらも まだ息をしているように 思えます。 桜の涙腺が緩んでるみたいで、 小さな風が吹くとひらひら舞っています。 やっと今年も桜が ああ綺麗だと思えました。

          奈良の苺

          奈良市への移住を案内するパンフレットがなぜか家にあって つらつら見ていたら、奈良に行きたくなりました。 東大寺や興福寺、奈良公園に春日大社は、 小中学校の遠足やプライベートでも 何度も行っていますが、 やっぱり奈良の春が好き。 平城京がつくられ東大寺や興福寺が並ぶ 奈良盆地の北東の地は、 東の山を背にして、 一日中日当たりのいい一等地。 そして西の生駒山に夕日が沈むのを見れる場所。 関西に帰るとしたら、何処に住もう。 とあれこれ想像するのも 私の密かな愉しみなのです。

          ユーラシアを分けた海ーカスピ海

          カスピ海 世界地理で習ったきり、その存在は知っているような知らないような、遠い異国の大きな湖だというぐらいにしか思っていませんでした。 でも実は、カスピ海はユーラシア大陸にあった「大きな内海」の名残で、その海が西のヨーロッパと東のアジアとを、決定的に切り分けた存在でした。 そのことを知ると世界の見え方がきっと一変する。 そんな予感がするのです。 言い換えると、地球で一番大きな大陸にある約100の国々の成り立ちについて、そして現在のグローバル世界で起きている様々なことに

          ユーラシアを分けた海ーカスピ海

          印欧祖語の道 ー 母なるドナウ

          この本を読んでいたら、移住の原因をめぐる話の中で、"ユリウス・カエサルが書き残している"という記述に出会いました。(p.167) そこで、ユリウス・カエサルが書き残しているのは、もしかしたらこの本かもと思って、本棚から『ガリア戦記』取り出してきました。 『ガリア戦記』は何年も前から本棚に入れたままだったのですが、こうして手に取る日が来るのかと、かなり嬉しいです。 ヘルウェティイ族の名はすぐに見つかりました。 そして、ヘルウェティイ族の首長の演説はこんな様子でした。

          印欧祖語の道 ー 母なるドナウ

          しまい波 ー『君たちはどう生きるか』

          3日前に図書館で借りたこの本を翌日に返して、『君たちはどう生きるか』を映画館で観てきました。 2023年7月14日の公開から7ヶ月。今はもう、日比谷の映画館では一日一回の上映ですので、間に合うかどうか、すこしドキドキしながら出掛けました。 スクリーン6は小さな劇場で、3分の1ぐらいの席が埋まっていたのですが、たぶんこんな感じで、ゆるゆると毎日だれかが観にきているのでしょう。年齢層はなんとなく、同じ世代の人が多かったです。 * 監督の宮崎駿は、昭和16年(1941)生ま

          しまい波 ー『君たちはどう生きるか』

          宮崎駿監督の思考とイメージの中に、おじゃまするように

          図書館の新刊コーナーで見つけました。 この映画にはあまり興味が なかったのですが、 この本をめくるうちに、 幾重もの手がかけられている たくさんの景色に 虜になってしまいました。 何より、 本の冒頭にある宮崎駿が書いた 企画書を見せられたら、 「これは作らななぁ」と 関係者は当然思うとも思いました。 映画は監督の頭の中のイメージを かなりの再現度で見れるのであって、 小説などの文章を読んで 自分勝手に頭の中で映像化するのとは 全然違う。 80歳の宮崎駿の頭の中を 覗き

          宮崎駿監督の思考とイメージの中に、おじゃまするように

          今日は新月で・・

          今朝、流れてきたメールに 「今日は新月で・・」とあって そうかと思ったら 今日は旧暦の睦月一日でした。 月の出が7:13なので 今はすでに月は南東の空にあるけど、 太陽の光が明るすぎて 目には全然見えません。 それでも141度の方角と 高度30度あたりに 今あるんだと知れると、 スマホで位置も確認できて お日さまの真ん前に在る、 丸いお月さまをこっそり 感じる気がする。 改めて、 新年明けましておめでとうございます。

          今日は新月で・・

          R176と俊徳丸 ー 梅田のStarbucksで

          梅田のヨドバシの2階のスターバックス。 国道176に面してて、 芝田交差点の信号機の下に、 梅田の人の早足の気配を感じます。 店内は、 木漏れ日の中にいるような作りで、 時折り、鳥の声とかも 聞こえて来てます。 (スピーカーから😊) R176は豊中池田を通って 実家のある川西宝塚へ続く道。 かつては 大坂から能勢や有馬へ行く人が 使った街道。 隣の席の女の人が、 さっきからずっと 福利厚生とか、 処遇のこととか、 どっちが得とか、 誰かと電話で熱心に話してる声が、

          R176と俊徳丸 ー 梅田のStarbucksで

          もののべ、もののけ、六角堂 (京都市京セラ美術館 村上隆)

          六角堂の西隣のスターバックス。 朝のこの時間はやっぱり素敵。 物部を倒してのち、 四天王寺建立のための 木材を探しに山背国へ来て、 四神相応のこの地を見つけた 聖徳太子のこととか思うと 平安時代がまるまるすっ飛んで 現在に直結する。 岡崎の美術館で開催され出した 村上隆のもののけの展覧会と 四神が地続きで、 こうしてここに 東面して座っていると 「今」をコスプレした 青龍白虎、玄武朱雀が 四方にいる気がするような。 *

          もののべ、もののけ、六角堂 (京都市京セラ美術館 村上隆)

          「ああ、いいなぁ」が増える方法

          これはこないだの木曜日の 午前9時ごろ。 今日はちょっと曇っているけれど、 午前中の日の光は、 すべてのモノをキラキラにする。 そうなんだったらやっぱり、 朝起きてる時間を増やして行くと 「ああ、いいなぁ」 にたくさん出会えそう。

          「ああ、いいなぁ」が増える方法

          本阿弥光悦の手中にあった「平安美」

          東京国立博物館で昨年開催されていた「特別展 やまと絵 受け継がれる王朝の美」で、本阿弥光悦が愛蔵していたという『古今和歌集巻第十二残巻(本阿弥切)』を見ました。 平安時代の唐渡りの料紙に和歌の仮名文字の筆使い。 他にも同様のフォーマットの作品が並ぶ中で、群を抜いて美しく、息を呑んで見入ってしまいました。(下の出品目録の31番) そして作品のそばには「本阿弥切」と名がついていることの説明がありました。 平安時代に作られたものが400年ぐらいの時をくぐり抜け、戦国、安土桃山

          本阿弥光悦の手中にあった「平安美」