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先頭はトップスピードでホームに突入する

JRの田町駅から北鎌倉と千葉は同じ730円。
千葉に用事があり、新橋からJRの総武快速線に乗りました。
新橋の地下のホームはとても深い。電車がホームに入る時、轟音が立ち上の階まで強い風が起こる。地下ホームは1976年の開業。シールド工法で掘削されているのでまるでチューブの中を走るよう。45年の時を経て、「過去の未来世界」のような不思議な空間です。

JR新橋駅地下ホームの壁面

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次の東京駅の地下ホームはさらに深くて、地下5階27mの深さにあります。ここはもう少し古くて1972年(昭和47年)7月15日にできたそうです。もう半世紀になるのですね。
時間調整のために6分間の停止。先頭から2番目の車内にはあまり人が乗っていなくて、永遠に夜のような地下の世界に静寂な時間がじっと流れていきます。どこからか機械的なタイミングで鳥の声が聞こえてくる。
(もう一つの別の世界に一人迷い込んだ感覚。昔の夜行列車の時間待ちの時と似ているかも。)

JR東京駅 地下ホーム

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千葉からの帰りも先頭から2番目の車両に乗りました。

千葉から東京方面へ向かうJR電車は総武線と総武快速線の2つがありますが、錦糸町駅を出て総武線はそのまま西へまっすぐ向かい、総武快速線は横須賀線につながるために南方にある東京駅の地下ホームを目指して大きく左にカーブしてゆきます。

地下のトンネルは国鉄初の都市内のトンネルで「総武トンネル」と呼ばれ、錦糸町駅から新橋駅までの間で、地下を走る都営大江戸線、都営浅草線、都営新宿線、メトロ日比谷線、メトロ銀座線、メトロ半蔵門線、メトロ東西線、メトロ丸ノ内線、そして再びメトロ日比谷線、メトロ有楽町線、メトロ丸ノ内線と、地下で立体交差します。

錦糸町から東京駅までの断面図
(総武トンネルの基本構造 - 総武・東京トンネル(2))より

錦糸町の次の馬喰町駅は、その次の新日本橋駅とともに、東京駅地下ホームと同じ1972年7月15日に開業した駅で、JR線の旅客駅の中で一番深い位置にあるそうです。

高架を走っていた電車は地中に潜り、地下30.5mを目指して左に曲がりながら、重力の加速に身をまかせるようにどんどんスピードを上げてゆきます。
先頭から2番目の車両なので、曲がってゆく様子がよくわかって、まるでジェットコースターに乗っているみたいです。(ちょっとスローモーションで)

もうすぐ馬喰町駅というアナウンスがかかってもスピードを落としません。

で、そのままの速度を保ったまま、なだれ込むように馬喰町駅に突入。(キャー!)

15両編成の車両は長さ300m。
(メトロの東西線もそうですが、地下を走る長い車両の電車は、ホームもとても長くて、ホームの後ろ側の端に立っていると、電車が入ってきた時に、その疾風の勢いにかなり驚きます。)

突入してからしばらく、ようやくブレーキがかかり、200mぐらいを進む間に速度を落としてピタリと止める。

神業です。

千葉の空

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