未だに顕現しないわたくしの理想の女神様

理想の女神に愛されたい。
母性のような抱擁でわたくしの女神に抱き留められたい。

わたくしの理想の女神。
わたくしの頭の中にしか住んでいない理想の女神。

彼女の名はルナ・カストロフィー。

ルナノナミダ三章に登場するキャラクターですが、
物語開始時点では既に亡くなっており、
主人公たちの過去回想にのみ存在します。

元は戦う主人公たちに師匠クラスの人間を用意してあげたいなあ、という気持ちから生まれました。

元々二章の主人公であるルナ・アランシーヌには暴力少女設定が存在していました。
二章の主人公としてのルナ・アランシーヌではなく、
ルナ・アランシーヌという概念的存在として存在していました。

サイトトップに飾られる私が描いた可愛い少女のイラスト。
緑髪の猫耳にワンピース姿。
今や私自身のイメージでもある可愛い猫耳少女です。

彼女は元々釘バット片手に皆を惨殺するという設定しかありませんでした。

そういった形で、設定や姿形だけは存在する少年少女たちをたくさん頭の中に抱えていました。

物語を描くことになった段階で、そういった少年少女たちの概念を取り出し、当てはめていく作業を行うことになりました。

ルナ・アランシーヌは一番のお気に入りだったので、主人公にしました。
その時、物語に沿うように彼女の設定は書き換えられていきました。

最終的には容姿を除き殆ど別人のようになった彼女。

そして取り除かれた設定達。

ルナ・カストロフィーはその設定の残骸から生まれました。
特に暴力的表現に当たる部分を拾い上げたかったので
彼女には剣先に血の滴るナイフを与えました。

そして彼女は作られ始めました。
白く長く美しい髪、ぱっちりとした赤い瞳。
濃い目のルージュが似合う唇。
すらっとした高い背丈。
強い眼光に聖母のような微笑み。
何もかもを受け止めてくれそうな包容力と、
人を人と思わない残酷な一面と、
殺意に変わるほどの強すぎる愛情。

彼女は生まれました。

私の中に。


私は彼女をこの世に顕現させたいのです。
私は彼女への信仰を元に、物語を作っているのです。

そして世界を私の信仰で浸したい。
そう思わずにはいられないのです。


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