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カントリーリスク対策 初期動作が重要!

皆さん、こんばんは。お元気ですか?

今日は久々にリスク管理コンサルの立場で、「カントリーリスク」について、以下に個人的な見解を申し上げさせて頂きたいと思います。

ここでは、現在ウクライナで起きていることの是非を論じるものでは決してありません。ただ、一つ考えて欲しいのです。昨年末の段階で現在のような事態に発展することを世界中の人達が想定していたでしょうか?

答えはノーです。 

カントリーリスクとは、斯様に予期せぬ展開の中で突如発生し、世界中に多大な影響を及ぼすものなのです。本当に恐ろしい。

だからこそ、会社経営者の立場では、初期動作が極めて重要になります。

今回のケースで言えば、従来ロシア向けの取引を行ってきた会社におかれては、今回の問題に直面して、目先まずどう対処するのか、会社としての経営方針を可及的速やかに決定し、社内に対して明確に経営者の意思決定をアナウンスすることにあります。そこに迷いは禁物です。ブレることは許されません。 

過去の歴史を紐解いても、これまでのカントリーリスク事案を真面目に数えたら事欠きませんが、カントリーリスクとは、大きく分けて2つに分類できると考えています。

一つ目は、今回のような紛争・戦争勃発という武力行使を伴うカントリーリスクです。そして2つ目は、1997年に遡るタイの通貨危機を発端に発生した東南アジア一帯での経済危機を代表とする、経済的ファクターに起因するカントリーリスクです。 

そして、このカントリーリスクはその先に必ず世界的な規模での経済動向に大きな影響を与えると共に、企業倒産を含む信用不安を惹き起こす引き金になるのです。相場商品・原料相場の高騰が物価高騰に繋がり、企業業績・採算の悪化、更には世界中の一般消費者の生活苦を強いる結果となります。

要は、カントリーリスクと信用リスクが混在して発生することになります。 

今回の事案で言えば、ロシアと取引する日本企業は規模を問わず結構多いこと、更には、現在間接的に相対時している米国との繋がりを一部の有力なロシア企業は結構持っているということです。かつての明確な冷戦の時代(キューバ危機)とは異なる世界の構造がそこにあるということです。

「カントリーリスクは忘れた頃にやって来る」、ある意味自然災害の一つである「新型コロナ感染症」の後に、このような大きなカントリーリスクがやって来るとは誰も想像していなかったはずです。特に世界情勢に比較的疎い存在の日本にとっては、尚更のことです。 

「リスクマネジメントの重要性」を改めて実感させられた事象が、今回のロシアによるウクライナ侵攻であります。

個人的には、ロシアの特定人物に対して、強い憤りと苛立ちを禁じ得ませんが、具体的にそれに言及することは相応しくなく、また本意ではありませんので、ここでは割愛させて頂きます。

常に世界平和の実現を求める一日本国民として、速やかな事態収拾を心より願うばかりです。

 Rユニコーンインターナショナル株式会社 代表取締役 髙見 広行