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ビショップが苦手

 ビショップは将棋で言えば “角” に相当する駒です。「飛車角落ち」と言う言葉があるように、将棋の実力差が激しい時は真っ先に手駒から外される最強のコンビの一つです。頼りになる兵士です。
 … のはずなんですが、実はこの “角” とも言える “ビショップ” 。チェスを始めてしばらくしてから、ふと思ったのです。

「ビショップって意外と使えない… ⊙_⊙」

ビショップの動きの縛り

Bishopsの稼働範囲
(From Deep Green)

 diagonal(対角線)上になら移動するマスの数に制限はなく、一気に目的の地へ移動することができます。一瞬で端から端まで疾走できます。素晴らしい。だから、相手のクイーンとビショップの diagonal がクリアになっていないかは常に注意していないと、一発逆転どころか一瞬にしてチェックメイトになる可能性があります。file(縦列)、rank(横列)と違い、diagonal の道筋は見落とし易いようです。怖いですねー。

 そんなツヨツヨなはずのビショップなんですが、「こいつ、使えねぇ〜な」と感じるシーンに何度も遭遇してしまったのです。苦手です。
(そんなことを思うのは私がヘボだからですよ。くれぐれも、初心者の感想だと言うことを忘れないでください)

なぜそんな印象を持ったのか

 将棋の “角” にはそんなイメージがなかったのですが、チェスで始めて気が付きました。ビショップには一生、決して踏めないマス目があったんですね。
 上の図をもう一度見てみます。白マス黒マス、それぞれの移動可能範囲を、途中で折れ曲がった後の軌跡も想像するとよくわかります。

 そこには登下校中の小学生のノリが見て取れます。「白を踏んだら死ぬ」「黒を踏んだら死ぬ」みたいに。
 頑なに自分の進む道から外れません。

 ゲーム開始時に白マスに配置されたビショップは永遠に黒マスを踏めません。その逆が黒マススタートのビショップに言えます。他の駒は意図があれば必ずどちらのマスも踏むことができるのに。
 これが歯痒いゲーム展開を提供するんですよね (^^) どう考えても戦いの主人公にはなれない状況があるんです。サポート役なら心強いですが。おもしろいです。

ビショップの特性を考えた

 自由自在に自分の道を選べないとすると、ビショップはサポート役に徹した方が良いのかもしれません。積極的にビショップを主軸にした戦いはできないなーと思いました。
 diagonal がクリアになると「むふふ♡」と思うのですが、今ひとつ、思うように使えないのです。

 チェスを始めてしばらくの間、将棋の “角” のイメージがあったので捉え方を間違えましたね。
 よほどナイトの方が使い勝手が良いです。私はナイトが好きです。唯一、駒を飛び越えることができますし (^^)
 そういえば、チェスの各駒の戦力的価値の数値を見ると、

  • クイーン:9

  • ルーク:5

  • ビショップ:3

  • ナイト:3

  • ポーン:1

ビショップは戦力的にルークよりも低い。飛車と角の関係を考えれば当然なのでしょうか? 将棋も小学生の頃に兄と遊んだ程度なのでよくわかりませんが。

 しかし、自分の白(黒)マスビショップが黒(白)マスを踏むことができないのは、相手も同じなので読み易いとも言えますね。


◇ ◇ ◇

 それにしても file が縦列、rank が横列という英単語の意味、The Queen's Gambit を読んで始めて知りました。file にそんな意味があったなんて!
 せいぜい、縦列は column、横列は row だわ (^.^)ゞ