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田辺旅行記

和歌山県田辺市。関西の人でもあまり認知されていないかもしれない。
白浜の近くと言えばわかりやすいだろうか。
ここを意識しだしたのは甲斐みのりさん著「田辺のたのしみ」を読んでから。この本は、全国のかわいい物や地元パンの第一人者というべきライターの甲斐みのりさんが、暮らすように楽しむ田辺について紹介されている。
本の内容が好みのドンピシャだったことと、私にこの本を紹介してくれた方のパートナーが田辺市出身の方で、とても良いところという話も聞いて俄然興味が湧いたのだった。

昨年、ふと「暑い夏の夜の花火大会は好きじゃないけど世間には秋祭りとかあるし秋の花火大会もあるのでは?」と思い立ちネット検索してみたら「10月●日 田辺花火大会」の文字が。これはもう運命では?と思い友人を誘い行ってみたら、この花火大会がまあ素晴らしくて。大阪の大きな花火大会とも引けを取らない、というよりむしろこっちの方がすごいのでは?というぐらい。
また、田辺の町並みも昭和の風情が残っていて本当に良いところだった。
すっかり魅了されてしまった私は今年も花火大会開催日目掛けて行くことにしたのです。

今年のメンバーは私、彼氏、友人カップル(KちゃんKくんとする)。
昨年、宿や夕食をとるお店を見つけるのがかなり困難だったので今年は早めに手配。

昨年は高速バスで向かったところ、今年は車で。彼が運転してくれ友人カップルの家まで迎えに行き出発。途中のSAで「コーヒーランド」という和歌山ご当地のパンを買う。小さめのソフトフランスパンにコーヒークリームが挟まれていて、大人気。今年もKちゃんが買おうとしたときには最後の1袋だった。

3時間ほどで田辺に到着し、まずはお昼ごはん。漁港近くのお好み焼き屋さんで、この辺の名物である「ちゃんぽん」という、うどんと中華麺を混ぜたものや、モダン焼きやネギ焼きを注文。美味しかったのだが、全部同じソース味なので最後の方は食べきるのに苦戦した。
その後は天神崎という場所へ。風が凪いでいるとウユニ塩湖のようにきれいに反射する。映え写真よりふざけた写真を撮ってしまう我々。海の水がすっごくきれいで夏に海水浴に来たいなと思った。Kくんは生き物や虫が大好きなので一生懸命浜辺や草むらで何かを探していた。
喉が渇いたので喫茶店「エンゼル」へ。飲み物しかないよ~牛乳もないよ~というゆるりとしたお店だったけど、レトロ感を堪能した。

スタンドグラス風の窓がきれい

夕方になり宿泊施設へ向かう。古民家を改装したゲストハウスでとっても素敵だ。オーナーさん?はけっこう高齢のご婦人だったけど、少しお話してみると英語は堪能だわフランス語も辞書引きながら応対可能だわ、今は韓国語も勉強しているということで向上心がものすごい。今夜は私たちのほかにあと1組宿泊されるとのことだった。早めに夕食を予約していたので少し荷解きをしたらお店に向かう。
居酒屋さんで、まずはお刺身の盛り合わせ。カツオ多めというオーダーが可能ということでそうしていただく。2人前を注文したが、ものすごい量が来た。これだけでお腹いっぱいになりそうと思いながらあら煮やカマの塩焼きなども頼む。全部すごく美味しかった。みんなで今日取ったスマホの画像を共有して笑ったりしながら19時過ぎになりお店を後に。

いよいよ花火大会の開催地である浜辺へ。
・・・昨年より人が多い気がする。
「人が少なく」「涼しい秋の夜に」開催される点がかなりの加点ポイントだったので、人が増えてしまったのは少し残念だけど、私もこうやって人を引き連れて来た身なので何も言えない。だってみんなにおすすめしたくなる気持ちが理解できまくるから。とはいえ、大阪だとまず最寄り駅から会場まで牛歩のごとく並ぶことになるし、交通整理をしなければいけない警備員さんもほとんどいなくて大丈夫なほど。どこで見ようかとウロついていると4人が座れるほどのスペースを発見できた。花火開始まで30分以上あるが、待つ時間も涼しくて本当にありがたい。
20時ちょうど、始まった!スタートダッシュというのか、けっこう豪華に打ちあがる。その後は左右中央の3か所からポンポンと打ちあがるので、さながらテニス観戦客のようにみんな頭を右へ左へ振ることになる。打ち上げ場所が観覧場所からかなり近いのでやっぱり迫力がすごい。30分ほどであっというまにクライマックス。視界に入りきらないほどの花火、花火、花火。昨年は涙が出そうなほど感動したし、今年も同じように感動した。少し斜に構えがちなKくんも「これはすごい!」と興奮していたし、Kちゃんや彼氏もものすごく感動していた。興奮さめやらぬまま宿へ戻る。なんだかんだ言ってみんな疲れていたのですぐに順番にお風呂へ入って就寝した。
のだが。この宿のあと1組のお客様(カップル)がかなり遅くに宿を出入りするわ会話はうるさいわ、恐らく何かおっぱじめるわで、眠れない!!となった。古民家なので音がめちゃくちゃ響くんです…。そんなこんなで1日目は終了。

翌朝、友人カップルと「眠れた?」「うるさかったね」などと会話しながら喫茶店でモーニング。昨年も来たお店で「スペシャルモーニングプレート」というのが豪華で美味しかったのだけど、今はやっていないらしくトーストのみに。朝からいっぱい作るの大変だもんね…ご近所のおじいさんおばあさんはそんなにガッツリ食べないだろうし…でも寂しい。
宿に戻り、帰り支度をして荷物を車に置いてから街中散策。昔からあるような練り物屋さんに行ったり、名産である梅干し屋さんでいっぱい試食させてもらって好みの梅干しを購入したり。最後は和菓子屋さんで回転焼きとみたらし団子を買い食い。回転焼きのあんこが美味しかった!

お店の人やお客さん、休憩所の人、みんななんだか優しいんだよなぁ。
Kちゃんは早朝に一人で散歩に行ったらしいのだけど、「すれ違う人みんな挨拶してくれてん!」と感激していた。

そうこうしているうちに昼になったのでお寿司屋さんへ行き、私は太刀魚丼を。蒲焼のようになっていて美味しかったけど、彼の太刀魚天丼の方がより美味しかったな。
帰る前にJAへ寄り、野菜や果物などを爆買い。車にクーラーボックスを積んでいたので干物やしらすも買えてうれしい。
帰り道、みんな寝不足のせいで寝てしまったのだが彼は頑張って運転してくれて感謝。家に帰ったらビールをおいしそうに飲んでいた。夜は買った干物やかまぼこ、マコモダケのグリル焼きなどを作って食べた。マコモダケって初めて調理したけど、タケノコみたいな食感で歯ざわりが楽しく美味しかった。

田辺、やっぱり良いところだった。また花火大会にも行きたいけど今度はなんてことない普通の日にも行ってみたい。


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