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クィアアイ Tokyo をみて

11月にnetflixで公開されるや否や話題の的になった「クィアアイ東京」
ヘアメイク、料理、インテリア、ファッション、悩み相談の各エキスパートであるファビュラス(素晴らしい)5人のゲイ男性、ファブ5によって自信がなかったり悩みがある人たちを4日間で変身させちゃおうというとってもアメリカンな番組。本国アメリカの人気番組の日本版ということで元からファンだった人も多いのではないでしょうか?

かく言う私は、ダイエットや家のリフォームなど専門家がその分野について出来てない人を助けてあげる様子をみんなで応援しよう!のような番組は上から目線に感じてしまってとても苦手なのでクイアアイのアメリカ版も殆ど観たことがありませんでした。

東京版はセックスレス問題などもエピソードに出てきたと聞いてちょっと観てみるか、と期待値低めで見始めたのですが、見事に全4エピソード全てで号泣してしました。

1話目のホスピスで働く女性は亡くなったお姉さんへの後悔と忙しく働く中で全て他人優先で自分の時間やスペースがない状態。おしゃれをする時間も余裕もない彼女をファブ5が変身させます。「女を捨てる」と言う言葉もが出ていましたが、おしゃれをしてない=女を捨てるではないのでそこはもうちょっと細かく言葉の背景や日本女性についてとか説明を入れて欲しかったです。結果、主役の女性ようこさんはとっても嬉しそうだったし、彼女が本当に素敵な人で感動しました。


2話目は若いゲイの男性。海外に出て恋人と出会ったり、自由に生きることを感じたけれど日本に戻ってきたらまた生きずらい自分に戻ってしまった。東京ではオカマと言われたり、ロンドンでは人種差別にあったり居場所がないと言って泣きながら話している姿は本当に辛くなりました。LGBTについて日本はここ数年で変わり始めているけれど、こう言った人気番組で一般男性のお話を聞く機会はないのでこう言う辛さがあるんだなと知ったり、励みになった人もいるのではないでしょうか?

3話目のイラストを描く女性は自分の容姿に自信がなく実家に一緒に住む母親ともあまりコミュニュケーションが取れていないよう。1話のようこさんも、3話目のかえさんも洋服選びで体型に自信がないからラインが出ない服がいいと言っていて、日本女性って体のラインが出ている服を着ている人少ないよなあと思いました。かえさんも胸があるからエロく見えてしまうのが嫌と言っていたけれど、私も日本に帰ってくるとヨーロッパで着ていたVネックの服などはジロジロ見られるので着るのが嫌だなと感じてしまいます。信じられないくらい凝視してくる男性が多いですが本当にやめてほしいですね。気持ち悪いです。


4話目は自分に自信がなく結婚しているパートナーは本当に自分を愛しているのかと不安に感じ、セックスレスにもなっていると言う男性。彼が段々と自信をつけて自分で服を選んだり、鏡を見て「自分はハンサムだ、セクシーだ。」と言えるようになる過程はとても素敵でした。日本って他人や自分を褒めるのに下心あるニヤニヤしたコメント以外であまり「セクシー」って使わないし、自分自身をセクシーだな、って見るのが抵抗がある人も多い気がしますがどうでしょう?この男性は最終的にパートナーの方ときちんと話し合って、その後ファブ5メンバーの肩を借りて泣いてしまう姿にわたしも号泣。自分の愛する人と向き合うって勇気がいりますよね。


さらっとあらすじ、私の感想を書きましたがこれ以外にも勿論沢山のことが各エピソードで起こります。アメリカの番組ということで、イントロや途中に挟まれるシーンが原宿系や富士山といった所謂欧米が想像するジャパンのイメージが多く、ステレオタイプにハマっているのが残念でした。他にも短い番組なので仕方ないですが、先にも書いた通り4話全てにセルフケア、自信、LGBT、セックスレスなどの日本の問題がテーマになっていますが、詳しい文化的背景の説明がないので日本について知らない人が理解するのは難しいと思います。しかし、日本でここまで「あなたは本当に素晴らしい!美しい!セクシー!自信持って!!!」と全力で叫んでサポートしてくれるような番組はないので、その面では日本にはない、でも必要なLOVEが詰まった番組だと思いました。

元気をもらるので気になる方は是非みてみて下さい。

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