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(2023/10/15/日)銀装太刀(国指定重要文化財)再び


 本日は晴れていたので、以前行った場所再度行き、そこで、以前調べた遺跡や遺物に気になる個所が有ったので、再び確認する事にしました…。

国指定史跡 蓮ヶ池53号横穴(再)

 以前この遺跡に行ったのは、曇りで日の暮れる前だった為、晴れの日で、日が高い時間の雰囲気を見たいと思い、本日はこの遺跡に行ってきました…。

 日が暮れる前よりも雰囲気が良く、横穴前にも日光が差していて、以前よりは良い感じ……いや、やっぱり少し苦手ですね。

お昼位に行くと、横穴(墓室)入り口前まで日が差す様です。
以前来た時は、曇りな上に夕方だった為、かなり暗かったです…。

 1300年程前の墓…遺跡とは言え、他人の墓な事には変わりないので、仕方がないかもしれません…。

 でも、こちらの玄室に描かれたデザインや、古墳その物が好きなので、再度この場所に来てしまいました…玄室は現在塞がれている為、中の線刻壁画は見れませんが…。

 以前は墓穴にかなり近づいて観察しましたが、今回は木や山の陰の外側、日光の当たっている場所から観察を行いました。

 風も有り、土独特の匂いも少なく、快適に観覧できたので、ついつい長居をしてしまいましたが、じっくりと観察できて良かったです。

 現地は一部、下草が刈られていて、かなり快適な環境になっていたのも良かったので、又、天気が良い日…できれば今度は午前中に観察をしに来たいと思います。

写真右半分の下草が刈られていました。

 

 


銀装太刀(再)

銀装太刀 
下北方五号地下式横穴墓出土 
古墳時代中期 
国指定重要文化財

二つに折れた『銀装太刀』

 こちらは、以前紹介した『宮崎市生目の杜遊古館』の『銀装太刀』です…。

 以前撮影した写真を確認すると、何やら、普通の太刀の形状では無い様だったので、もう一度観察する為に、もう一度確認をしに行きました。

 なので、今回は様々な角度から観察する事にしました……。

銀装太刀の気になる部分

 何処が気になったのかと言うと、こちらの『銀装太刀』の切っ先が、普通の太刀とは違うのが、本当に気になっていました…。

切っ先部分を拡大した所。
一部が抉(えぐ)れています。
切っ先から撮影した写真。
切っ先を少し斜め上から見た所。
錆びで抉(えぐ)れている訳では無く、明らかにこの形状に造られている様です。
錆びているからでしょうか、かなり分厚い太刀の様です。
太刀の折れた部分。
折れた太刀が、木製の鞘の中に納まっている事が良く解ります。
銀の装飾が施された柄の部分。
太刀の地金がむき出しになっていますが、1cm位の厚さが有る様です。
鞘か柄に使われていた金具が、木製部分が朽ちた為、少し浮いているようです。

 一応、錆びによる劣化で形状が変化している可能性が有ると思ったので、学芸員の方に確認をしましたが、やはり、元々この変わった形状の切っ先だった様です。

 学芸員の方に、この太刀の切っ先と同じ太刀と同じ様なデザインは無いかについて質問した所、県内で太刀や剣が多く出土している遺跡、島内地下式横穴墓群をお勧めいただいた為、今度、調査報告書を読んで確認したいと思います。

全国遺跡報告総覧 
島内地下式横穴墓群
※こちらの調査報告書は、過去に糞石について調べた際、『葬送儀礼に、ツユクサの種をまく儀礼』について記載されていたのですが、武器についての項目は読んでいませんでした…。
 後日、他の出土遺物についても調べてみたいと思います…。

『独立行政法人国立文化財機構 奈良文化財研究所』より

銀装太刀(国指定重要文化財)に施された、クリップポイント(Clip point)について

この切先、形は最近のナイフの様ですが…
この遺物は約1500年前の物です。

 しかし、この形状…『サバイバルナイフ』や『コンバットナイフ』等の切っ先に似ているな~と思ったので、色々と調べてみました。

 下記のHPにナイフの形状について、下記のHPが解り易く解説されていたので、私の備忘録も兼ねて、一部ご紹介したいと思います。

ピチョリWebサイト(Pichori website)』様
ナイフの形状
クリップポイント(Clip point)
 切る、刺す事を目的とした形状
で、背の部分にポイントから湾曲した逃げが有ります。

『ピチョリWebサイト(Pichori website)』様より

 上記のHP様で、『クリップポイント(Clip point)』と言う言葉を初めて知ったので、この言葉について調べると、この『クリップポイント(Clip point)』の有るナイフを、今現在、狩猟用の道具として使っている方のHPを見付けました。

 そのHPも、私の備忘録も兼ねて、一部ご紹介したいと思います。

孤独のジビエ』様
あれこれナイフ談義
クリップポイント
 ポイントにかけて鋭くなっており、指した後にエッジを滑らせ切り裂く事に特化する。
 獲物の『とどめ』、『血抜き』に最適。

『孤独のジビエ』様より

 なるほど。

 こちらの国指定重要文化財『銀装太刀』のデザインは……最近の刃物でも使われている様な、かなり理にかなったデザインだと言う事が解りました…。

 『切る』『刺す』『とどめをさす』事に特化した、現代のコンバットナイフに通じる様な形状を、約1500年前の太刀が持っているとは…かなり殺意の高いデザインの様ですね。

 以前紹介した時にも書きましたが、かなり独特な雰囲気の遺物だったので、個人的にこの太刀は何か有る様な気がしていましたが、こんな実用的なデザインだったとは…。

 今回は、『銀装太刀』のデザインの一部が気になったので、色々と調べてみたのですが、そのデザインの機能性や面白さについて、再度知る事ができました。

 今後も、気になった事をどんどん調べて行きたいと思います。
(今回得た知識は、作品作りに、何らかの形で生かしたいと思います。)



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最後まで読んでいただきありがとうございます。 作品製作をしているので、サポートいただけたら創作活動に関する費用にしたいと思います。