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[確定版]個人的2021年春アニメランキング

はじめに

いつの間にかもう7月ですが…春アニメの総括記事です!
色々と物議を醸した春アニメでしたが、個人的な感想をランキング形式でまとめたので良かったらご覧いただければと。

参考までに前回の総合ランキング記事はこちら。

評価項目の説明です。
自分の感覚を数値化できるようにしてるので、要は好みの点数化です。

[評価項目解説]
1.シナリオ(全体印象)...全体を通しての話の筋の通り方、トータルで見た時の盛り上がり、印象度、一貫性。
2.シナリオ(単話単位)...一話ごとの面白さ、脚本のクオリティ、継続性、爆発力、惹きつけられる内容かなど。
※評価内に記載している「単話平均点」は各話の評価(10点満点)を話数で割ったもの。
3.キャラ・アフレコ...キャラクターのパーソナリティ的な魅力・個性、キャラデザ、声優のアフレコ。
4.作画・音楽・演出...作画のクオリティ、OPED/劇伴のクオリティ、アニメーションとしての演出の技量等。
5.世界観・構成・設定....世界観や設定のうまさ、組立のうまさ、台詞回し、テンポ、アニメへの”引力”

※全て主観なので、認識異なる点あってもご容赦ください。異なる意見や賛同は是非コメントで。
※単話の累計と継続的な印象の側面を掛け合わせ、総合的な観点で評価しています。
※基本的に評価対象は執筆時点での最新話(クール内最終話)まで視聴している作品なので、途中で視聴を取りやめた作品は評価対象外です。

2021年冬アニメランキング 確定版 1位~10位


1位 Vivy -Fluorite Eyeʼs Song-
総合:31/35点
単話平均点:9.4/10.0

個人的には2021年春アニメの覇権は間違いないし、凄く好きになった作品。 
AIと人間の共存・遠くない未来にやってくるシンギュラリティをテーマに描いた作品。テーマとしてはありふれているというかアニメよりも映画や小説で語り尽くされた作品ではあると思うが、本作の最大の特徴はとっつきやすさにあるように感じた。 
脚本の中で科学技術の小難しさをできるだけ排除して、視聴者の興味を引き立てるような構成・演出が随所に散りばめられていたなと思った。音楽の挿入の仕方や戦闘シーンの超絶クオリティ、印象的なシーンで挿入される解像度高めの一枚絵など、WIT STUDIOだから作れた技術が詰め込まれていたと思う。 
故に、脚本的な意外性はそこまで多くなくとも最後までしっかりとアニメーションとしてまとまりがあって着地もしてくれた印象。シナリオ的にも序盤から中盤にかけては大きな展開も多く面白かったし、終盤も意外性や派手さだけを求めて着地できない作品も見られる中でしっかりと収まるべきところに収めてくれたのは評価したい。 
なんにせよ、1クール通して毎週土曜日の23:30-24:00が凄く楽しみだった。制作陣に感謝したい。

2位 オッドタクシー
総合:31/35点
単話平均点:9.0/10.0

異色かつダークな群像劇。本当に独特な作品だったので触りから離れてしまった人も多そうだったのが勿体無いくらい、面白かった。 
ミステリー作品は感想を書くのがすごく難しいが、本作も例に漏れず。とにかく見てくれと言うのが1番。あらゆる位置に伏線があるシナリオ構成もそうだが、アニメーションとしての絵の見せ方や動かし方、音楽の挿入など作品に対する熱量が素晴らしかった。芸人のアフレコもラジオや実際に交わる中では味があってよかった。 
全てがわかってからもう一度見直すと、また新たな発見がありそうと言う意味で奥行きがある作品に仕上がった。こういうオリジナルアニメ、めっちゃ好き。

3位 SSSS.DYNAZENON
総合:29/35点
単話平均点:8.8/10.0

グリッドマンシリーズの派生にあたる2作目。 
シナリオ的な面白さよりもダイナゼノンvs怪獣の躍動感のある戦闘シーン、華を添えるオープニングテーマとエンディングテーマ、個性的なわけではないが親しみの持てるキャラクター達の絶妙な距離感、日常シーンのカット割や演出などアニメーションとしての技法が際立つ作品だったかな。 
特に前作のグリッドマンでは主人公とヒロインが明確な恋愛関係になることはなかったけど、本作では蓬と夢芽の関係にかなりフォーカスしてお互いに好意を寄せる過程を繊細に描いていてよかった。2人ともめちゃくちゃ”普通な人”なだけに、普通じゃないダイナゼノンへの搭乗という経験を通じて成長していく。蓬からの告白シーンも素晴らしかった。 
割と個性的な作風ゆえに人を選ぶ作品ではあるが、個人的にはグリッドマンに続いて楽しめた1クールだった。好みでいえばめちゃくちゃ好き。 
次の展開もありそうなので楽しみ。

4位 不滅のあなたへ
総合:28/35点
単話平均点:9.2/10.0

継続作品なので1クール目の感想。一言で言うと、めちゃくちゃ良かった。まさにNHKで放送するにふさわしい心に響く作品に仕上がっていると思う。
石ころから始まるフシの生き様を描いているのだが、一つ一つのエピソードに込められた想いが胸を打つ。特に1話のエピソードで惹きつけられた人は多いのではないだろうか。(かくいう自分も1話で世界観に魅了された)
人間性を獲得していくまでの過程でさまざまな人や動物と出会い、成長していくフシの成長譚としても秀逸だがその渦中で出会う人同士の人間物語にいちいち泣かされる。グーグーが大好きだよ俺は….。
アニメとしてもブレインズベースが手書きで丁寧に戦闘や身振り手振りを描いており、とても好感。アフレコも素晴らしい。唯一物足りないところはノッカーとの闘いは映像面以外での面白みに欠けるのでそのあたりは2クール目に期待したい。

5位 シャドーハウス
総合:26/35点
単話平均点:8.8/10.0

生き人形とシャドーが共生する”シャドーハウス”で繰り広げられる独特な世界観の作品。終始謎を残しながらも段々と世界観を明かしていって世界観に没入させてくる構成や演出は、「次の展開が気になる」という創作物においての最も大事な好奇心を刺激してくれてとても良かった。 
シナリオ面も終始面白かったが、キャラクターと音声面が特に良かった。キャラクターでいうとやはりエミリコの純真無垢さがダークな世界観の中でとにかく映える。彼女の明るさが作品の暗い雰囲気の中で良い意味でアンマッチ、対比となって周囲に影響を与えていく様はよかった。音声面も場面場面で秀逸にBGMが割り当てられていたのもそうだが、主題歌もとても良い。エンディングのReoNaのないないは今期No.1。アフレコもみんな素晴らしい。 
1クールでまとめるための終盤の構成チェンジ等もよく作用していたと思うし、続きアニメでやってほしいなぁ。

6位 キラッと!プリ⭐︎チャン シーズン3
総合:24/35点
単話平均点:8.8/10.0

“プリチャン”としての集大成となるシーズン3も遂に完結してしまった。思い返せばシーズン3はコロナのせいで出鼻を挫かれてセレクションを放送せざるを得なくなり、制作やアフレコ体制も変更を余儀なくされたことからも当初予定してたことが全てやりきれなかったのではないかという想いはありつつも... 
それでもやっぱり振り返ってみると面白かったし、それ以上にこの作品が好きだなぁ〜と素直に思う。それはキャラの動かし方だったり、ライブのクオリティだったり、声優のアフレコだったり、細かい小ネタだったり色んな要素があるんだろうけど同じ作品を3年間毎週同じ時間に見るという行為が既に自分の中の一部になっていたんだなぁと思う。 
プリティーシリーズに出会ったのはアイドルタイムプリパラからだったのでシリーズ通してリアタイするのは今回が初。それもあって凄く思い入れの強い作品になったなぁ〜。 
紆余曲折もあったけど、とても好きな作品でした。3年間ありがとう。

7位 ゾンビランドサガ リベンジ
総合:23/35点
単話平均点:9.1/10.0

伝説の一期から時間を空けて放送となった今期。正直ハードル上がりまくりでどうなるかと思ったし、途中ゾンサガらしさがなりを潜めた部分もなくはなかったがトータルするとやはり凄く面白いアニメだったなぁと思った。 
一期ではなかった幸太郎の掘り下げやたえちゃんやゆうぎり姐さんの個別エピソードも単話としてよく仕上がっていたし、何よりも中盤やや蛇足かなとも思われたリリィのエピソードやまいまい加入の話が最終話にしっかりと効いていてたのが良かった。最終回が1番笑える、泣ける要素詰め込まれててしっかり1クールの中で収めてくれたなという感想。 
欲を言えばゾンビの設定や幸太郎の謎などもっと踏み込めるところはあったなと思うが、逆にまだまだコンテンツとして続けていくという気概と受け取ったので今後の展開に期待しておくことにする。

8位 スーパーカブ
総合:23/35点
単話平均点:8.8/10.0

独特の雰囲気を終始醸し出していたオリジナリティあふれる作品で良かった。とにかく作者含めスタッフ陣のカブ愛がすごかった。 
それだけに留まらず、小熊や礼子や椎ちゃんたちの関係性の変化やそれぞれの人間としての成長の描き方など、ゆったりとした時間の中にも現実感溢れる部分でもありエモかったね。特に3人の主要キャラのキャラ付けとか描き方はめちゃくちゃ可愛くてよかった。
終盤の脚本はスーパーカブならいける!とかスーパーカブなら大丈夫!とかが多くて笑っちゃったけど、全体的には素晴らしい独特な雰囲気だった。

9位 東京リベンジャーズ
総合:23/35点
単話平均点:8.8/10.0

オタク層よりも一般層に巷で大人気の本作!
ヤンキーもの×タイムリープものという斬新な設定が功を奏して設定の面白さにぐいぐい惹きつけられる作品に仕上がっていると思う。正直アニメーションクオリティは制作会社的にも若干仕方がない部分もあるが、面白さは損なわれていないと思う。逆にプラスにも働いてはいない感もあるが…。
最初の事件の解決に1クール目は費やして、強烈な引きから2クール目に突入。シュタゲ感あふれるタイムリープの盛り上がりを見せているが、ヤンキーものとしての本領もここから発揮してほしい。
あとオープニングがめちゃくちゃ良いよね。世界観にすごくマッチしてる。

10位 バック・アロウ
総合:23/35点
単話平均点:8.8/10.0

中島かずき×谷口悟朗のスペシャルタッグかつオープニングがLiSAということで鳴り物入りで宣伝してた割に1クール目はかなり微妙な展開だった。が、2クール目は制作陣がやりたいこと詰め込みまくった感が出ていてなんだかんだで楽しめた作品。傑作にはなれなかったけど、良作ではあると思う。 
良かった点は3つ。 
1.映像面が毎回安定して良い。独特な戦闘カットも多く楽しめた。 
2.裏表が少なく気持ちの良いキャラクター像。若干古臭いキャラデザ含めて愛着が湧いた。 
3.シナリオは着地点や細部に粗さはめちゃくちゃあるが、勢いで押し切った。 
視聴者に媚びず、やりたいことをやり切った感が感じられるのが個人的には好きだった。

2021年冬アニメランキング 確定版 11位~20位



11位 86-エイティシックス-
総合:23/35点
単話平均点:8.8/10.0

全体的にクオリティが高い優良作品だった。 
印象的だったのはレーナたちの王国側とシンたちスピアヘッド戦隊含むエイティシックス側の対比をAパートBパートで分けて描く構成。冗長に感じる回もなくはなかったが、効果的に働いてインパクトを増していたように感じた。個人的にはレーナみたいな良い子ちゃんキャラの絶望顔がめちゃくちゃ性癖なので初陣~初の死亡例のところはすごく刺さった。 
演出面やシナリオ面は結構回によって波も大きかったが、スピアヘッド戦隊の面々のパーソナリティが分かってきた(死んでいってキャラが減った)終盤は感情移入もしやすく、グッとくるシーンも多かった。レーナが真摯にスピアヘッド戦隊と向き合っていたのは無駄じゃかったんだなと。 
1クール目はここで終わって、2クール目も放送されるらしいのでレーナがスピアヘッド戦隊と過ごした日々の中で得た経験をどのように活かすのか楽しみだ。

12位 恋と呼ぶには気持ち悪い
総合:23/35点
単話平均点:8.5/10.0

毎週なんだかんだで30分じっくりと見てしまった良いアニメだったなぁ。 
とある出来事をきっかけに妹の親友に好意を寄せた亮は気持ち悪くもあったけど、純粋かつ素直だった。一花みたいなキャラも凄く好きだし、亮と一花の距離感の変化が1クール通じて上手く描写されてたと思う。 
途中でアリエッティや田丸くんなど恋のライバルになるようなエピソードを挟みつつも、2人は結局あまり揺れ動かなかったのも凄く良かった。 
アニメーションとしてのクオリティはそこまで高くはなかったが、シナリオ面でよくまとまっていたので満足度は高い。

13位 フルーツバスケット The Final
総合:22/35点
単話平均点: 8.7/10.0

長期に渡ったフルバもついに完結。The Finalの感想を一言で言うなら、”惜しかった”。初期~セカンドシーズンは波こそあれど各キャラクターのエピソードを丁寧に散りばめながら構成してた印象だったが、The Finalの特に終盤は掘り下げ不足感が否めない部分も散見されたかな。キャラクターが軸となる作風においてその点は少し気になった。自分は原作未読なのでそこまででもなかったが、既読勢は荒れてたしね…笑 
パーツごとの見せ方は良かっただけに、構成の勿体無さが出てしまったかな。特に夾関連と追加で発表された透の両親エピソードはどうにかならなかったのか。 
そんな中でも透の純真無垢なキャラクター性や由希の成長・変化が感じられて思い出に残る作品には仕上がっていたと思う。ひとまずお疲れ様でした。

14位 ドラゴンクエスト ダイの大冒険
総合:22/35点
単話平均点:8.5/10.0

何気に3クール目を完走した不朽の名作。
今クール前半はとにかくダイvsバラン。とんでもないスケールでの親子喧嘩に周囲も辟易といった感じだったがバトルはドラゴンボールばりの空中戦闘で激アツだった。主人公が主人公してるのがやっぱり王道で1番面白いよね。バラン戦終わってからは若干また修行パートで失速した感もあるが、マァムがめちゃくちゃエロくなって帰ってきててスタッフの気概を感じたので続きにも期待が持てそうだ。

15位 SHAMAN KING
総合:22/35点
単話平均点:8.3/10.0

リメイクシリーズ。実はシャーマンキングも全く通ってこなかったので完全初見。ある意味幸せ。
まだシャーマンファイト始まったばかりなのでシナリオ面で言うとそこまでの盛り上がりはないがしっかりとテンポ良く作られている印象。テンポが良すぎて若干積み重ね不足に感じる部分もなくはないが、グダるよりは良い。
1クール目で特に良かったのはオーバーソウル回かな。あれは正統派リメイクだからこそできたことだと思うのでリスペクトを感じてとても良かった。キャストも葉以外は基本続投で今じゃ聞けないような豪華アフレコ。ここからはシナリオ的な盛り上がりも期待したい。

16位 ゴジラ S.P.<シンギュラ・ポイント>
総合:22/35点
単話平均点:8.3/10.0

非常に評価の難しい作品…。個人的には結構好きな部分あるのだが、毎話めちゃくちゃ面白かったかと言われるとそんなこともなく、ただつまらない回があったかと言われるとそんなこともない、絶妙なアニメだった…笑 
ゴジラというタイトルを冠しているからド派手な怪獣戦闘バリバリかと思いきや、科学的アプローチが前面に出る作風は人を選ぶ。また、不穏な感じを出す時のBGMの演出やオレンジの素晴らしいCGクオリティらさすがだったが、一方で銘の考察パートは結構飽きを感じさせた。(ユンの方は実地調査も多く割と飽きずに見られた。) あとは怪獣とのばちばち戦闘来るか?ってところで結局被害ゼロ、怪獣撤退みたいな流れが数話続いたりして肩透かし感は否めない。 
ただ、それでも全体としてアニメーションのクオリティはすごく高いし、まとまりという意味では今季でも上位にくると思う。最後の終わらせ方も不穏な感じで葦原が登場してたので、同じ舞台設定でまた違った観点でのアプローチも見てみたいな。

17位 イジらないで、長瀞さん
総合:21/35点
単話平均点:8.4/10.0

○○さんとつくこの手の作品の中では個人的には1番面白かったかも。 
美術部の先輩と、後輩の長瀞さんの基本的には一風変わったラブコメ系だけど長瀞さんを魅力的に描こうという制作陣の気概が感じられてとても良かった。長瀞さんが先輩をイジる、という構図の中で結構最初はエグいことするんだけどだんだんと愛のある感じに変わってきたり他の人がイジっている構図には嫉妬しちゃったりで可愛さが爆発してた。個人的な好みでいうとハマらないキャラだがうまく表現されていたと思う。 
周辺キャラもとてもよくて長瀞軍団や部長絡みのエピソードどれも面白かった。 
爆発的ではなかったが、いい作品だった。

18位 灼熱カバディ
総合:21/35点
単話平均点:8.3/10.0

世界的に、特に日本ではマイナースポーツに分類されるであろうカバディを取り扱った珍しい作品。 
カバディの存在は勿論知っていたが詳細のルールや競技性などはほとんど知らなかったのでそういった魅力を感じられたのが1番良かった。 
構成上仕方ないのかもしれないが結局大会まで行かずに練習試合だけで終わってしまったのは盛り上げどころ不足感は否めず。その中でもスポーツやっていた身としては共感できる内容が随所に散りばめられており楽しめたかな。

19位 僕のヒーローアカデミア(第5期)
総合:21/35点
単話平均点:8.0/10.0

ヒロアカもいつの間にかもう5期。
今期はA組vs B組の対抗戦ということで、まぁやっぱり身内同士の戦いはファンサービス的な部分が大きいからそこまでは盛り上がらないよね…。キャラはみんな個性的なのでそこのアゲサゲをしようというのと、サブキャラたちの深掘りが意図だとは思うがそうなるとライトファンはそこまで魅力を感じず。
一方で終盤のワンフォーオールの謎に迫るエピソードは面白かった。やっぱりデク中心に話が回ると良い感じ。インターン編でどんな進化を見せてくれるのか。

20位 ましろのおと
総合:20/35点
単話平均点:8.3/10.0

三味線を題材とした作品を観るのは初めてだったのと、同作者の作品は心情描写が繊細と聞いていたので結構個人的には期待していた作品。 
結論から言うと、そこまでハマれなかった…。 
理由はいくつかあるけどシナリオ的にすごく中途半端だった(ようやくプロローグ終わったくらい)のと、部活ものとしての描写も雪の成長物語としてもすごく半端だったかなと。似たような楽器で言うと琴を扱っていたこの音とまれが凄く部活描写繊細だったのに比べて見劣りしたし、競技性を通じての個人の成長という面でもさほど揺れ動きを感じなかった。これは脚本の問題なのか演出の問題なのかはわからないが…。 
良かった面としては三味線の演奏描写や音の演出などは丁寧かつ大胆で良かったかな。 
随所に光るポイントはありつつも、全体的に惜しいなぁと言う作品。

2021年冬アニメランキング 確定版 21位~30位


21位 憂国のモリアーティ(2クール目)
総合:20/35点
単話平均点:8.2/10.0

1クール目の構成と比べるとなかなか評価が難しい展開が続いた2クール目だったが、最後は綺麗に締めてくれたかな。 
途中のボンド加入エピソードや活躍エピソードとかは最後の決着にそこまでエモさを付加しなかったという意味でも単話としてもあんまりだった+本筋のエピソードでもホームズが翻弄される一辺倒で緊迫感薄めだったかな。1クール目はその辺のパワーバランスが良かっただけにもったいなかった。 
アニメとしては凄く基本を抑えて作られていてベースとしては良い。最後の締めも良かったが、より尺をホームズとウィリアムの関係性にフォーカスしてくれるとより劇的になったかなと感じた。

22位 NOMAD メガロボクス2
総合:20/35点
単話平均点:8.2/10.0

一期の激アツな展開からするとだいぶ複雑な心境となる二期だった。個人的には結構蛇足感強かったなと思ってしまったのでシリーズとしては微妙かな…。 
ただ、1クールアニメとしてはしっかりやりたいことの表現ができていて良かったと思う。ジョーの再起と”ギア”を使ったボクシングだからこそのマックのエピソードの両面からシナリオを展開していく構図は面白かった。 
個人的に気に入らなかったのがあれほど一気でカッコ良かったジョーの下げエピが結構あったり、番外地メンバーもいまいちジョーへの信頼度薄かったりでそのあたりのキャラクター性を犠牲にしてまでやるエピソードなのか…?と思ってしまったなぁ。好みの問題だろうけど。

23位 戦闘員、派遣します!
総合:19/35点
単話平均点:7.9/10.0

このすばを若干シナリオ的には真面目テイスト強目にして、下品さはましましにしてそれなりにまとめた作品だったなという印象。 
正直なところをいうとキャラもギャグもあまり刺さらずだったので個人的な評価は低めなのだが、やりたいことの一貫性というかブレなさはすごく感じる部分だったのでその面ではいい作品だったなとは思う。 
結構下品さを強調してる割にヒロインたちに魅力をそこまで感じられなかったのが痛かった。部分部分では笑えるギャグもあり、続きがもしあるなら見るかな。

24位 ひげを剃る。そして女子高生を拾う。
総合:16/35点
単話平均点:7.8/10.0

色んな意味で結構最初の頃の放送は話題になった本作だったけど、1クールの中でよくまとまっていたとは思う。 
吉田さんと沙優ちゃんの綱渡りの関係性を軸に会社の人たちやバイト先の人たちの周辺キャラも絡んできて無駄に幅広げなかったのは良かったね。沙優ちゃんのキャラデザはめちゃくちゃ可愛い。 
ところどころキャラクターの行動原理がガバガバな部分もあり気になったのと、着地点もまぁ無難かなという印象。 
ただ、冒頭書いた通りしっかりまとまってはいたので良かったと思う。

25位 やくならマグカップも
総合:16/35点
単話平均点:7.6/10.0

15分アニメしてから残りの半分実写で多治見の宣伝するというご当地アニメ。実写パートについては個人的にみにゃみもセリコもゆうきちゃんも別作品でだいぶお世話になってるから楽しみながら見てたけど評価はあまり良くなさそう…w 
アニメパートも基本的には平坦というか良くも悪くも普通な出来だけど、丁寧に作られているなという印象。ただほんわかしてる雰囲気だけど母との死別とか意外と重いテーマを入れてきて、最終回では積み重ねを全て解放していて良かったなぁ。 
2期も決定したらしいので、またゆるく見てみたい。

26位 究極進化したフルダイブRPGが現実よりもクソゲーだったら
総合:15/35点
単話平均点:7.8/10.0

タイトルで全てが説明できるアニメ。 
設定とか導入は結構面白くて1話の展開はかなりギャグも含めて惹きつけられた。特にアリシアやミザリサが出てくる回は緩急がしっかりついた展開になっておりメリハリが良かったね。あとはレオナさんがどすけべ。 
リアルすぎるという割に最終的に精神論持ち出してきたのはええーって感じもあったし、シリアスシーンとギャグシーンの食い合わせが悪かったりもしたけど、終始映像は綺麗にまとまっていたしキャストのアフレコも良かった。めっちゃ続きが気になるようでそうでもないような、不思議な感覚…w

27位 スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました
総合:13/35点
単話平均点:7.3/10.0

異世界転生スローライフ作品。 
期待するのも良くないが脚本・シナリオ面は結構な虚無だった。勿論いい回もあったが、全体にという話。 
良かった点としてはキャラがすごく可愛かった。アズサも良かったけどやっぱりサブキャラが凄くいい。特に好きなのはライカとハルカラ。ライカは純真可愛いし最終回のカフェ制服良かった、ハルカラはバカキャラな割にえちえち担当なのもギャップがあって良い。 
まぁなんだかんだアニメにできる範囲でのことを最大限やろうとしてた感はあるのでアニメとしては悪くなかったと思う。

28位 擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD
総合:13/35点
単話平均点:7.2/10.0

独特な作風でハマれば強そうだったが、結果自分的にはあまりハマらず。 
キャラクターを無駄に増やさずに展開したのはキャラクター性の理解の促進という意味でも良かったが、死んだと思ったら生き返ったりみたいな展開でかなり萎えてしまった。 
アフレコ面もよくいえば個性的だが合っていないシーンも多く、作品への没入感を阻害することもしばしば。 
テーマ的には面白くなりそうな感はあったが、少し残念な仕上がりだったかな。

29位 七つの大罪 憤怒の審判
総合:12/35点
単話平均点:7.5/10.0

長期に渡った大作もついにテレビアニメシリーズ完結。世間的な評価としても最初期が1番話題になってたと思うけど、個人的な評価もリンクする形で一期が1番面白かったかなぁ。 
二期、三期以降は作画面でも不安がかなり残った中で最終章突入で案の定結構微妙な部分が多く…。展開的には面白かったパートも結構あった。特にエスカノール退場は結構衝撃的だったし、ゼルドリスがツンデレ萌えキャラ化するのも面白かった。 
個人的に七つの大罪はどんでん返しにどんでん返しを重ねた結果能力インフレしすぎてよくわからなくなってしまった感があったので残念だったが、なんだかんだ最後まで見られたから面白かったんだと思う。お疲れ様でした。

30位 ドラゴン、家を買う。
総合:12/35点
単話平均点:7.4/10.0

全然嫌味がないから頭空っぽにして基本的には見られる日曜の夜に見るにはちょうどいいアニメだったかな。 
オープンハウスマネーで毎回豪華ゲスト声優を起用しててすげえなと思った。 
シナリオやキャラ的な魅力は自分にはあまり刺さらなかったけどディアリアの過去エピソードとかパーツパーツでは面白かったし、モンハンパロディや森本レオのナレーション起用など細かいネタが散りばめられてて愛を感じた。

2021年冬アニメランキング 確定版 31位~35位



31位 蜘蛛ですが、なにか?
総合:12/35点
単話平均点:7.4/10.0

最終回を前にして最悪のやらかしをしたので本当に残念…。1クール目終わりから2クール目はじまりにかけては面白そうになってきててかなり個人的にも評価していたのだが….。 
人間パートがあまりにも冗長だったのと、キャラクター性が薄かった。一方で蜘蛛サイドもめちゃくちゃ面白かったかと言われるとそうでもなく、悠木碧の演技は基本好きなのだがこの作品では好きになることはついぞなかった。 
攻めた作風の割には何もかもが揃って低クオリティになってしまっていたところにとどめの放送延期。アニメ制作の難しさを感じる作品となってしまった。

32位 聖女の魔力は万能です
総合:12/35点
単話平均点:7.4/10.0

転生ものだが女性主人公ということで攻略対象はイケメンたちという作品。 
聖女なのでもちろん派手な戦闘などはなくスローライフ感漂う感じで描かれているので好きな人はとことん好きなのかも。個人的にはキャラクターにも世界観にもそこまで惹かれることがなく終了してしまった。もちろん本作においてシナリオを期待するのは少し酷なので必然的に全体評価も上がらず…。 
結城アイラさんのオープニングや挿入歌はとても良かった。

33位 異世界魔王と召喚少女の奴隷魔術Ω
総合:12/35点
単話平均点:7.2/10.0

キャラクターは相変わらずえちえちで可愛かった。特にシェラがやっぱ可愛いなぁー。 
シナリオはまぁ一期の頃からだけど個人的には全くハマらず。でもこのアニメの役割はキャラ萌え、エロと適度なギャグなのでそういう意味ではしっかり仕事はしてた気もする。
セリコのオープニングとエンディングは合ってたかは分からないけどよかった。

34位 さよならわたしのクラマー
総合:12/35点
単話平均点:7.1/10.0

四月は君の嘘の作者ということで結構期待してたのだが、なかなかの期待外れだったな….。 
本格派サッカーアニメ風を装いつつ戦術面もガバガバ、まともな練習描写もなし、肝心のサッカーシーンの作画も微妙という感じでうーん…。せめてキャラクターが魅力的だったら良いんだけど主人公の恩田に一貫性がなさすぎて、それにつられて他のキャラも微妙に映ってしまう。(キャラデザに関してはまぁ好みだとは思うので本作についてはそこまで評価の中に入れていない) 
良かったのは若山詩音ちゃんがアフレコしてるマネージャーちゃんが唯一可愛かったのと、フィジカルの大切さを描いたことくらいかな。 
スポーツ作品は難しいとは思うが、もう少しやりようがあったかなぁ。

35位 幼なじみが絶対に負けないラブコメ
総合:9/35点
単話平均点:6.7/10.0

一言で言うなら酷かった。 
ラノベ界での超ヒット作が鳴り物入りで急遽アニメ化、みたいな打ち出し方だったが本当に救えない感じになってしまっていて見ていて悲しさを覚えるほどだった…。動画工房にこんな作品を作らせやがって….。 
作画がヤバいのはスケジュール面でやむを得ない部分もあったかもしれないが、そもそもの脚本とキャラクター設定がめちゃくちゃすぎる。多分色んな感想で出てるとは思うがワインぶっかけブチギレエピソードはある意味伝説になったな。もう少し話題になるくらいの方がネタとして救いようがあったが、、

まとめ

というわけで、35作品完走したわけだけど今期は総評するとなかなか難しいクールだった。
特に前期が大豊作だったので対比で悪く見えてしまった部分もあるが、クセの塊みたいな作品も多く評価が分かれるところ。その中でも今期も楽しくアニメを見ながらあーだこーだ思えたのでよかった。
とりあえず時間ある人はオッドタクシーは見てくれ。

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