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憲法記念日の県民集会に参加して

 憲法記念日に石川県民集会で、日本体育大学の憲法学者・清水雅彦教授の講演を聴講してきました。
 「少林寺拳法の拳法ではありません」という一見すると小中学生レベルの冗談につい笑ってしまいましたが、体育大学で教鞭をとられているので、なかなか含蓄のあるジョークだと後で気づきました。

「勉強した」という自己満足で終わってほしくない。こういう集会にほかの人を誘ってください。

という旨の教授の言葉は耳に痛い。このような真面目な集会に誘える友人が私の周りにはいない・・・(そもそも友人が少ない。)


 特に意外と思えたこと、なるほどと思ったことは以下の3点です。

  • 憲法学者の大半は、自衛隊は違憲と捉えている。(2015年のアンケート結果 56.6%)

  • 「非武装だと攻められる」という主張に対して、コスタリカなどの軍隊を持たない26の国は攻められたことは無いという事実。

  • 強盗に遭遇した場合には、①戦う②逃げる③(金品等を)差し出すの選択があり、②③で対処した人が非難されることはない。他国から攻められた場合に当てはめ、「①戦う でなければならない」という議論しか出ていないのは残念である。

「戦争の予防・(周辺国との)信頼関係の構築こそが大事」と主張しておられました。

 また、今回のウクライナ問題に関し、冷戦終結後NATOを解体せず拡大し、ロシアを含んだ安全保障の枠組を構築することに失敗してきたことを原因に挙げ、ロシアの侵攻は国際法上違法でありつつも一定の留保を付しておられたその姿勢に私も同意します。

 参加してまずいなと感じたことは、参加者の圧倒的多数が高齢者で且つ人数も少ないところです。
集会に若者も誘うことと、散会後に食事などを奢り説教をしない「金は出しても口は出すな」としてほしいという清水先生の主張は尤もだと感じます。今の若者は打たれ弱く、年長者から「そんなことも知らないの?」と言われると上から目線に感じて嫌になり、また年寄りは声が大きく且つ話が長いことも嫌がられるそうです。
こういうことを経験して「もう二度と行かないです」と主張する学生もいるそうです。
自分の体験を伝えたい!と熱意を持つのは分かるのですが、そこは自制してほしいというのが清水先生のお願いです。

 会後、黒塗りの街宣車に乗り、街頭演説していた右翼の方々の話も聞きたかったのですが、いかんせんその時は空腹に堪えかねたので、聞けずじまいでした。
ただ、ちらっと耳に入った限りでは、思ったよりは礼儀正しい話し方をされていたので、好感が持てました。

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