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掘り起こさないゴール

FB post 7/6 2022

山を削り 鉄を採る


もののけ姫に出てくるタタラ場(製鉄)。舞台は山陰地方雲南市がモデルです。中国山地では6世紀ごろからタタラ場で溢れ 国内随一の鉄生産地でした。花崗岩から砂鉄を取る工程「鉄穴流し(かんなながし)」の土砂のため、川の下流には、川底がまわりの土地よりも高い(いわゆる)天井川に。そのため氾濫を繰り返してきました。

岡山の高梁川。

ここもタタラ場の影響で天井川になった1つです。高梁川は、明治26年の水害で死者・行方不明者423名。それを受けて明治〜大正の改修工事では、東側の天井川を切り離し西の派川に統合しました。水害工事のセオリーでは、支流を分けて被害分散させるはず。それを高梁川では仕方なく統合したため、近年の線状降水帯で予想を上回るほど水量が増え・・・

合流する小田川地点で一気に水が溢れかえり、合流地点の「真備地域」で大きな氾濫を起こしました。それが今から 4年前のあの西日本豪雨の日でした。


穴を掘り 石油を採る

その石油から生まれるのが、プラスチック製品です。衣類から日常品、ペットボトルまで。化石燃料を掘り起こして使えば使うほど気候変動は加速しています。水害はよりひどく台風は巨大化し、低い海抜地域に暮らす方々から被害に遭います。

ちなみに、私たちの暮らしに急速にプラスチック製品が入り込んできたのはなぜか? 元をだどれば、第二次世界大戦で金属類が不足。私たちの暮らしの中で「鉄の代わりに」がプラスチック普及のきっかけだったそうです。
 
日本のタタラ場は1500年前から。プラスチックの大量生産は第二次世界大戦の勃発から。

「大地を掘り起こす」きっかけはどちらも    でした。


SDGsの Dは ディベロップメント=開発。ここでいう開発が「何かを掘り起こし何かを採る」ことなら、そもそもサスティナブルなわけない。んなわけない。「お化け人間」とか「甘い塩辛」みたいな・・・ツッコミどころ満載な英語ですよね。(だれが考えたんじゃあ)


これから目指すのはディベロップメントではなく「掘り起こさないゴール」のはずです。


さあて始まったよ。
今年もプラスチックフリージュラーイ。ぜひ。
Plastic Free July®
https://twitter.com/PlasticFreeJuly
https://www.plasticfreejuly.org/
※人々や組織がプラスチック廃棄物を終わらせるための行動を起こすのを助ける世界的な運動



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