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自分の好きに生きよう。でも他人にgiveしよう。どっちなの?

人生とは、迷いの連続だ。

他人に合わせて生きてきたら、いつの間にか自分の幸せが分からなくなって、路頭に迷う夜がある。

そんでもって自分の好きなように生きていたら、他人から遠ざかっている気がして、不安になる夜がある。

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就活って残酷だと思う。

「あなたの好きなことはなに?」
「好きを仕事にしよう!」

なんて言葉を浴びせられながらも、好きなことが仕事にならなそうな人には黙ってお祈りメールが送られる。


三大欲求を満たすことが好きな私たち人間は「寝るだけでは仕事にならない」なんて理由で、会社にとっては不要な存在になってしまう。


それでも私たちは、資本主義社会を生きている。

生きているからには、精一杯この理不尽に抗って、命ある限り、幸せだと思う時間を増やし続けていくしかないのである。


資本主義社会システムとは。

資本主義

まず、資本主義についておさらいしよう。

私は学者ではないので、詳しいことは分からないが、資本主義とは、他人に貢献すればするほど、資本を得られるシステムだと思う。

民間企業は、競合よりも他人を喜ばせるサービスを作れば、お金が支払われて、儲かる仕組みになっている。

当然ながら、社長は、他人を喜ばせるサービスを作れる人、サービスができる人に、多額の報酬を払う。

実にシンプルなシステムである。


・コミュニケーション
・プログラミングスキル
・料理

などなど、他人を喜ばせる方法は様々あるが、喜ばせた分だけ資本を得られるのは、間違いない。

容姿を磨いて異性を魅了することでも、スポーツの技術を磨いて観客を魅了することも、価値に繋がる世の中である。


そして、他人を喜ばせるほど、

・お金
・時間
・承認

の3点が入り、結果的に自由に生きられるようになる。

突き抜けて他人を喜ばせることに優れた人材であれば、企業からしても、顧客からしても、高い報酬を払っても、たとえ短時間でも、引く手あまたになる。

また、意中の異性がいたとして、自分がその異性を喜ばせる能力が高ければ、その願いは叶うが、低い場合は、叶わない。


つまり、資本主義社会を生き抜く方法は、他人に貢献する方法を極めることである。

話術を磨き、容姿を磨き、市場の需要を見抜き、IT技術に秀いで、人間心理を深く理解し、周りに生きる人全てを幸せにしてしまえば、自分も幸せになれるのが資本主義だ。



なんて、言われても、そう簡単にはいかないのが人間の性であろう。



好きに生きるということ。

残念なことに、人間は自分の欲求も満たしたいものである。

容姿を磨く暇があったら、睡眠時間に費やしたいし、好きでもない相手を喜ばせるために話術を使いたくないし、IT技術を学ぶより、お酒を飲んで、遊んでいたいものだ。


つまり、自分の欲に忠実に生きることは「他者貢献」を阻害する。

相手が喜ぶ言葉より、自分が話したい言葉を使うことで、相手を喜ばせることは、できなくなってしまう。


裏を返せば、相手を喜ばせることだけを考えて、自分を押し殺すことは「ストレス」を助長させる。

図にまとめるとこのようになる。

好きに生きる

他人に合わせて生きれば、他社貢献はできるが、ストレスが溜まり、自分の好きなように生きれば他者貢献はできなくなるが、ストレスか解消されるのだ。

そして、幸か不幸か、他者貢献だけを考えて、ストレスを貯め続けたとしても、結果としてストレスによって、生産性が下がったり、他人への態度が悪くなって、他者貢献はできなくなってしまう。


つまり、基本的に好きに生きることは、他社貢献や資本主義とは、逆行する概念なのである。



なぜ自分を分かっている人が最強なのか

好きに生きること。
他社貢献や資本主義。

2つの矛盾によって、人々は苦しむ。

好きに生きるためには、お金と時間が必要だけど、お金と時間は、他社沽券によって、資本主義をハックしないと手に入らない。

鶏が先か、卵が先か」問題と同じ構造になっているのだ。


ただ、1つだけこの矛盾を解く方法がある。賢い方なら、既に気付いているだろう。


自分の好きなこと。
他人に需要があること。

の2つが被る営みを探すことである。


自分の好きに生きるとは

上記の図のように、2つ被る「win-win」な行動を行うことができれば、他社貢献度合いを増やしながら、ストレスを減らすことができる。

また、他社貢献によって、他人に喜ばれることで、より承認欲求が満たされ、ストレスが緩和される。


つまり、自分の好きなこと(or苦ではないこと)で幸せにできる人を探し、それ以外の他者貢献は諦めるのが、矛盾を解く近道になるのだ。

だから、自分のことを理解している人が、最強なのである。


そして、この法則は、何もビジネス市場だけで起こっているわけではない。例えば、恋愛市場も同じである。

「win-win」の輪で説明可能だ。

マッチング

自分が好きなこと、苦にならないことで喜んでもらえる人がいれば良いが、そうではない「高嶺の花」と結ばれるために、自分の感情を殺し続けたとしても、最終的には破綻してしまう。


一方で、自分の好きなタイプが、

「容姿のよい人と付き合いたい」
「色気のある人に引っ張ってもらいたい」
「年収が高い人と付き合いたい」

だとしても、自分が「容姿の良い人」「色気のある人」「年収の高い人」を誰よりも喜ばせることができなければ、決して結ばれることはない。

ゆえに、

自分の好きなタイプ。
苦なく、相手に喜ばれる行動。

が分かっている人は、とても強い。



処方箋①自己理解を深める

ゆえに、自己理解を深めることが重要である。

自分を個性を理解する際には、3段階に分けて考えるのが重要だ。

自己分析段階


まず、普遍的欲求について。

よく自己分析を行うと、

人に喜ばれる瞬間が好き!
自分に自信を持てるようになりたい

という話を聞くことが多いが、それは”自己分析”ではなく”人間分析”である。人間は誰しも、人に喜ばれたら嬉しいし、自分の価値を認めてもらいたい生き物である。


これらの欲は人間が子孫を反映されるために、古代から続いてきた生物的な欲求であるので、基本的には変わらない。

LF(ライフフォース)8というフレームワークに、人間の欲求が詰まっているので、まずは人間普遍的な欲求を理解することが大切だ。

<LF8>
1.生き残り、人生を楽しみ、長生きしたい。
2.美味しい食べ物、飲み物を味わいたい。
3.恐怖、痛み、危険を免れたい。
4.性的に交わりたい。
5.快適に暮らしたい。
6.他人に勝り、世の中に後れを取りたくない。
7.愛する人を気遣い、守りたい。
8.社会的に認められたい。


裏を変えせば、これは万人にとって「喜ばれること」であるから、

1.長生きに貢献する医療技術
2.美味しいものを提供するスキル
3.恐怖から逃れるノウハウの提供
4.異性にモテるノウハウの提供
5.快適な住まいや環境の提供
6.勝負ごとに勝つノウハウの提供
7.愛する人を喜ばせるノウハウの提供
8.社会的に認められる基準の策定

は世の中に必ず需要があるので、1~8のどれかが「本当にやりたい」と思えるならば、極めるのも手かもしれない。



その上で個人の感性・スキルが存在する。

感性・思考性については、下記のnoteで詳しく話している(生物的欲求≒普遍的欲求として扱っている)ので、詳しくは割愛するが。


簡単にまとめると、

・考えるのが好きで1日中を使っても疲れない
・達成が好きでそのためなら苦労も厭わない
・人と話すことが好きで誰とでも仲良くなれる

のような無意識レベルの行動パターンや

・部屋が汚いと気になる/気にならない
・悲しい話を聞くと辛くなる/ならない
・根拠のない自信がある/ない

のような感受性を指す。


その上で、

・プログラミングスキル
・経営スキル
・コミュニケーションの能力
・料理スキル

など、具体的な強みが発露されることになる。

例えば、

・人と話すことが好き
・繊細で人の感情の機微に敏感

という感性から、他者の心を動かすコミュニケーションスキルが生まれていたりする。


そして、自己理解を深めるのに、1番大切な方法は、この感性を理解することである。

自己分析と感性


「感性を活かす」を意識することで、他人ための行動のアプローチが一気に広がるからだ。

具体的には、以下が被る部分を探すと良い。

感性の活かし方


例えば、相手がストレスで悩んでいる場合、

考えるのが好き
→解決策をコーチング的に導く
人を話を聞くのが苦にならない
→話を聞くことで気持ちを楽にさせる
人を楽しませるのが好き
→笑いを取って場を和ませる

のように、自分の感性を活かして、複数ある方法から、他人を喜ばせる方法を選ぶことができる。


ゆえに、まずは自分の感性を知ることが重要である。

※余談だが、私の感性の1つは「物事を整理して説明するのが好き」なので、こういうnoteが楽しく書けるし、勉強を教えたり、話を整理することで、他人に貢献することができる。


↓まず初めに2つのテストを受けると良い↓



処方箋②市場ニーズを深める

giveしよう!giveしよう!giveしよう!

で溢れかえっている世の中であるが、本当に必要なことは何かを言うと、そもそも何が「give」なのかを把握することではないか。


相手が望んでもいないのに「give」といって、お節介をかけられた相手が、浮かない顔をしている現場をよく見る。

当たり前であるが「give」とは、相手が求めている物、喜ぶものを与える営みであれ、ただ与えればよいわけではない。


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話は変わるが、あなたが今、絶望の淵にいるとしよう。

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「誰かに頼ったらいいんじゃない?」

の声を聞いて、どう感じるだろうか。


「そんなの相手に迷惑だからできない!」

とでも思うだろうか。


さて、ここで視点を変えて、そんなあなたに問いたい。

「困っている仲良い人に頼られたら嬉しい?」


私の経験上だと「嬉しい」と答える人が多かった。

人間は、誰かに貢献することで、自分の存在価値を感じ、感謝されることで繋がりを感じる生き物である。

そう考えると「相談」によって、その場を与えることは立派な「give」でもあり、相談に乗ることはその喜びを相談相手から「take」する営み足り得るのだ。

だったら、困った時には、甘えつくせばよい。それができる人は、大概モテている。

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話を戻すと、悩みの相談すら場合によっては「give」になり得る世の中で最も必要なことは、何が「give」になり得るのかを徹底的に観察する力である。

・なぜあのカフェは人気なのか
・なぜあの人はモテるのか
・どんな旅行先が人気なのか
・上司はどんな人と働きたいのか
・どんな会社が儲かっているか
・自分が1番喜びを感じる瞬間は何か
・他人は何に喜びを感じているか

徹底的に観察しつくすと良い。


観察眼の鍛え方は、この1冊から始めると良い。



処方箋③win-winの輪を広げる

give(≒他人のための行動)の解像度が上がれば、後は自分の好きな行動(or苦にならない行動)の中で、giveとマッチする行動を選ぶだけである。


▼giveの解像度が低い▼
win-winの輪が小さくなる

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▼giveの解像度が高い▼
win-winの輪が大きくなる

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そして最後に、

①深く人間の特性を理解し、
②多くの「give」を理解し、
③それをwin-winで繋げる。

ことも個人や組織に対する大きな「give」であることは、言うまでもない。


マネージャーの仕事とは、そういうものである。


そして資本主義というゲームは、自分が好きに生き続けるために、他人が喜ぶことを考え続ける長い旅である。

~fin~

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