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リメイク版『モノクロデッサン』に感動しすぎて、僕の涙腺が氾濫した。

朝から号泣した。

ももいろクローバーZの公式YouTubeチャンネルにアップされたMVを、僕は涙無しに視聴することが出来なかった。


名曲『モノクロデッサン』は、ももクロ史上随一の神曲である。少なくとも、僕の中では最も好きな曲の筆頭に挙がる。いや、正確に言えば “最も好きな曲だった”


この曲は、初めて「メンバーカラーが歌詞に投影された曲」であり、その使い方があまりに美しかった。

1番の歌詞で[赤=情熱][黄=希望]と表現したあとで、
2番の歌詞で[情熱(赤)+涙(青)=紫][希望(黄)+涙(青)=緑]と表現。

2011年に脱退した 早見あかり のメンバーカラーだった「青」までも歌詞に含めた完璧すぎる歌詞に、僕の心は完全に奪われていた。

[赤]力みなぎる時は情熱の赤を塗り
[黄]幸せに包まれたなら希望の黄色を塗り
[紫]情熱に涙を足して紫色が出来る
[緑]希望に涙を足して緑の色が出来る


そんな神曲は、2018年1月に封印された

きっかけは、緑担当・有安杏果の卒業。今でもしこりを残したままになっているその卒業を機に、ライブでこの曲が歌われることは無くなった。

歌詞に含まれる「どの色が欠けてもこの夢の続きは描けないから」が、もう永遠にこの曲を歌えないことを暗に示してた。好きだったはずの歌詞が、秀逸だと絶賛していた歌詞が、聴くだけで悲しくなる歌詞になってしまった。


そして、この卒業から約1ヶ月後。経営していたカフェを任せていたスタッフから突如退職したいと申し出があり、数日後には僕の前から去っていった。

もちろん僕の力不足が原因だったのだけど、そのあとのカフェ閉店までを含めた数ヶ月間は、僕の人生で一番の暗黒な時期となった。このときに心に刻まれた【人間不信】の感情は、しばらく癒えることはなかった。

『モノクロデッサン』を聞くと、そんな思い出も頭に浮かんでくる。

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そんな中で、2021年5月17日に結成13周年を記念にリリースされたセルフリメイクアルバム『ZZ's II』に、4人バージョンとしてアップデートされた『モノクロデッサン』が収録された。

そして、公式YouTubeチャンネルにリリックビデオが公開されたのだ。


最初は、「あぁ懐かしいな…」という感情で聞いていた。2番の途中までは、5人バージョンと変わらない歌詞。しかし、途中から「緑パートはどうするんだろう…」とドキドキした感情が湧き上がってきた。

そして、旧曲で緑パートだった箇所で聞こえたきたのはピンク担当の佐々木彩夏の声だった。

情熱に光が差してピンクの色が出来る

情熱(赤)に光(白)を加えてピンク色。新しい歌詞に変わっていた。

この時点で、僕の涙腺は崩壊し始めた。
「モノクロデッサンが生まれ変わった…」


そして、終盤に更なる山が訪れる。

最後のサビの歌詞が・・・、変わっていた。

[旧バージョン]
どの色が欠けても、この夢の続きは描けないから
いろいろとあるけど、めげずに行くのさ

[新バージョン]
どの色が欠けても、この夢の続き描けてないから
いろいろあったけど、めげずに行くのさ

このパートだけで、涙腺はもう決壊するしかなかった。


たった数文字。たった数文字しか変更されていないその歌詞によって、この曲の持つ意味が180度変換された。

早見あかり(青)の脱退があっても、有安杏果(緑)の卒業があっても、ももクロの夢の続きは描けていない。色々あったけど、これからも進んでいくぞ!

そんな前向きな意味が込められた。それだけで、僕には充分だった。


そして、先述の歌詞変更によって、最後の〆の歌詞すらも意味が変わった。

綺麗な色、嫌いな色、昔好きだったはずの色
この先も大空を彩る

どんな過去があろうと、どんな未来になったとしても、青も緑も、人生(パレット)を彩るひとつの色でしかない。そんなポジティブなメッセージに、僕の涙腺は氾濫した。


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この約3年の間に、僕の心情にもたくさんの変化があった。

すでにカフェを経営していた期間よりも、閉店してからの期間の方が長くなったし、絶対に結婚しないと思っていたのに左手の薬指には指輪が光っている。気づけば30代に突入もしていた。

本当に、本当にいろいろあったけど、
それでも前を向いて楽しくやっていくしかない。

あの頃から嫌いになった人もいるし、好きだったはずなのにもう会いたくないと感じる人もいる。けど、それはそれとして、その人たちとの出会いや思い出も、僕の人生を彩る大切なものだったと、今は心から思う。


そんな想いと共鳴するように、今回発表された『モノクロデッサン -ZZ ver.-』は感動的なアップデートになっていた。

たぶん、文章はまとまっていなかったと思う。自己満な文字の羅列で、きっと読み返して恥ずかしくなるレベルに拙い記事になっていることだろう。

でも、それでもいいから、今のこの感情を綴っておきたかった。


何度も聴く。涙無しに聴けないから聴かなくなった名曲が、涙無しに聴けないけど何回でも聴きたい名曲に昇華された。

これほど素晴らしいリメイクを、僕はもう経験することがないかもしれない。ありがとう、ももいろクローバーZ。


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