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北陸特急乗り納めの旅③停車駅の多いサンダーバード7号、高槻、堅田、近江今津、松任にも停車する

2024年3月16日、北陸新幹線金沢~敦賀間が延伸開業する。延伸開業により北陸本線を走る特急列車の運行体系が再編される。サンダーバード、しらさぎは大阪・名古屋~敦賀間の運行となり、敦賀~金沢間はすべて廃止となる。 

シリーズ3回目は何度も乗車している特急サンダーバード号のうち、停車駅が最も多いサンダーバード7号に乗車した。

↓こちらの動画も参考までに。

サンダーバード号の停車駅

本題に入る前に改めて特急サンダーバード号の停車駅を整理しておきたい。

大阪ー新大阪ー(高槻)ー京都ー(堅田)ー(近江今津)ー(敦賀)ー(武生)ー(鯖江)ー福井ー(芦原温泉)ー(加賀温泉)ー(小松)ー(松任)ー金沢ー(津幡)ー羽咋ー七尾ー和倉温泉
※( )は一部の列車が通過する。

(  )に象徴されるように、列車により停車駅が大きく異なる。これは時間帯や需要動向に合わせて設定されているからだが、ここにサンダーバード号の運行の特徴が見て取れる。

大阪駅11番のりばに設置されているサンダーバード号の時刻表

北陸特急の元祖、雷鳥を受け継ぐ

そして忘れてはならないのが、今回乗車するサンダーバード7号は、特急雷鳥の停車駅を引き継いでいることである。スーパー雷鳥が設定される1989年まで特急雷鳥号の停車駅は概ね固定され、停車駅の固定こそが格安の高速バスとの比較で不利となり、スピードアップが求められた所以でもある。
当然ながら、停車駅の固定は利用者にとっては大変ありがたいものであった。他方で鉄道も公共交通機関の一翼を担っている以上、社会の流れ、動きにある程度は柔軟でなくてはならない。
話を戻そう。今回乗車するサンダーバード7号は2011年のダイヤ改正で大阪ー北陸間の特急がサンダーバード号に統一されるまでは雷鳥号として運行されていた。元雷鳥号は7号以外にも設定され、停車駅も多いのである。

サンダーバード7号に乗車

乗車日は2024年2月23日。
元日の能登半島地震により不通となっていた七尾線の七尾ー和倉温泉間が運転再開されてから1週間があまりが経過していた。

大阪駅11番のりば。北陸方面の特急列車は11番のりばから出発する。特急サンダーバード7号は新大阪駅西側の宮原留置線から北方貨物線経由で8:06に入線した。

大阪駅11番のりば

683系6両+3両の9両編成。おなじみの編成である。
この日は三連休初日ということもあり、乗車率は高めで大阪駅発車時点で指定席は満席近い状況であった。自由席車両の乗車口には長蛇の列ができていた。

サンダーバード側面ロゴ

①新快速と勘違いする

大阪を発車すると、新大阪、高槻、京都の順に停車する。
新快速と停車駅が変わらないが、下りサンダーバード号は1号から7号までの4本が高槻に停車する。

②湖西線堅田、近江今津に停車

山科駅の通過線を越え、湖西線を走行する。長等山トンネルを越え、大津京を通過する。大津京はかつて雷鳥号が停車していたが、年から停車取りやめとなっている。湖西線は大阪ー北陸をバイパス路線であり、以前にも紹介したので詳細は割愛する。スピードを上げ各駅を通過していく京都駅からおよそ15分で堅田に到着する。

堅田駅には上下7本のサンダーバードが停車する。同駅への停車は大阪、京都方面の通勤時間帯が中心となり、7号のほか、45号、47号、49号、2号、4号、36号が停車する。元は雷鳥号が停車していたが通勤需要を掘り起こすためサンダーバード号も停車するようになった。

堅田駅

次に停車する近江今津も同様の傾向が見られ、7号、41号、45号、47号、2号、4号、36号が停車する。

堅田駅のホーム乗車位置表示のところに雷鳥号自由席の文字が確認できた。
堅田から18分で近江今津に到着した。隣のホームには敦賀行の新快速が停車していた。12両編成の新快速は近江今津以北は4両編成となり、近江今津駅で切り離し作業が行われる。

近江今津駅

③しらさぎではないが、こまめに停車しニーズに応える

近江今津を発車し近江塩津で北陸本線と合流する。合流手前で上りの特急しらさぎとすれ違った。新深坂トンネルを越え、新疋田を通過し鳩原峠をゆっくりと下り、北陸新幹線の高架下へつながる9:36に敦賀に到着した。
この先北陸トンネルを抜け、武生、鯖江、福井、芦原温泉、加賀温泉、小松、松任の順に停車する。今回乗車したサンダーバード7号は停車駅が多いせいか、一見すると「しらさぎ」と勘違いしてしまうがあくまで大阪を始発としている以上、あくまでサンダーバード号である。

同駅には一部のしらさぎ号も停車する。停車本数ではしらさぎ号の方が多い。

④所要時間は2時間52分

終点の金沢駅には11:02、6番乗り場に到着した。
大阪からの所要時間は2時間52分で、最速の2時間31分で走行する37号とは20分以上の差が出ている。現に大阪駅を30分後に発車する9号は停車駅の少ない列車であるため、金沢駅到着時点で12分差にまで迫っている。
今回乗車した7号は683系の高性能を活かして駅間では高速走行する点は「しらさぎ」号と同様であり、あくまで特急列車であることを実感した。

高速運転を楽しむためにはモハ車への乗車がおすすめ。

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