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カツカレーと妖精

 10才下の女性と一緒にお昼ごはんを食べた。もともと仕事関係で出会った人で、なぜか私を慕ってくれるようになりたまにご飯を食べる仲になった。

結婚と転職を機に、埼玉県と群馬県の境目付近へ引っ越し普段は農業のアルバイトをしている。

もともと色白だったが屋外の仕事のため、すっかり健康的な肌色になっていて旦那さんとも仲良くやっているそう。

彼女はとても真面目で、何か悩みがあってもそれを聞かされた人のことを思うと話せないのだと言う。
そしてどんどんフラストレーションが溜まって、、、という状態になるらしい。

それ、わかる。

身に起きた出来事をそのまま全部話すと相手にも嫌な思いをさせてしまうのでは、と。

だけど全く言わずに溜め込んで我慢できなくなり体調を崩したら元も子もない。

あの人を信じていたのに、まさか!という経験は誰もがあるだろうけど、本当に身に起こった時は言葉が出ないものだ。

ただ時が過ぎると今がいちばん幸せと思うのだから、別れは人を成長させるというのは本当だと思う。


彼女は蜂に刺されてもその蜂を気遣うほどのやさしさを持ち合わせた人なので、人相手にも気を遣いすぎてしまうらしい。

色々と話を聴いている中、なんと自然と触れ合う仕事をしているうちに動物性食品が苦手になってしまったのだと言う。
肉、魚、卵全部。

健康的に日焼けしているのに、妖精らしい雰囲気が増したのはそのせいなのか。

植物性食品しか食べなくなると感情も穏やかになるそうで、彼女はもともと静かな人だったがさらに磨きがかかったようだ。

食の変化や好みは誰にでもあることなのでむやみに否定することではないし、そんな気持ちは全く沸かない。

そんなわけで彼女のスパゲティに入っていたベーコンはすべて私が食べて自らのカツカレーも完食。満腹。

カツカレーなんていつぶりだろう。

いや、夏を真っ直ぐ乗り切る体づくりのために、これくらい食べても全く問題ないのだ。むしろ私はすぐ食べなくなるから意識して動物性食品の力を借りたい。

最近なんとなく思うのが、40才以降は新しい土地で生きていく気がしている。何も決まっていないけど、直感だ。

この先も色々あるだろうけど、人生100年、最低でも80年として後半戦もおもしろくしたい。

カツカレー、ごちそうさまでした。



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