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先生、小野妹子は一人で中国に行ったんですか? 2

高校生の時の世界史の話をしている場合ではなかった。面白かった時のことに自動的に繋がるから、どうしても歴史の原点へ引き戻されてしまう。

遣唐使だの遣隋使だの言葉がたくさん出てくる日本の小学生の教科書。今でも中国へはフェリーで渡航することができるから、大阪か神戸から乗船して2日後に上海へ上陸する、というのを是非ともやってみたいと思っている。しばらく、4〜5日上海に滞在してそこからは電車で内陸へ行く。洛陽とか開封へ立ち寄って、その後西安へ、そして敦煌まで好きな街に立ち寄りながら辿り着く。帰りは飛行機で上海まで戻るか東京まで帰ってもいい。

この行程をたどれば遣唐使とか遣隋使の雰囲気が多少感じられるかもしれない。あらゆることが当時とは違うから想像の域を超えることはないけど、多分経験としては面白い。3週間くらいかけて旅する中国横断の旅。1週間連続で休めない日本人が多いのに3週間もかけて中国だけ訪れろと言っても誰か行くのだろうか。

小学生が教科書で単語だけ覚えても文脈を理解しなければ役に立つとは思えない。実際私も数年前に奈良へ行き、当時の遣唐使船の模型を訪れて船団の規模とか当時の時間感覚などがおぼろげながら見えてきた。現地へ行き説明を聞いてなんとなくイメージがわいてきたのだった。当然だけど小野妹子だけでなく各時代に遣唐使の代表となる人物がいた。そして一人では船旅などできないから、船を複数用意して、分かれて海を渡ることになる。

楽しい社会科の時間は突然終わりを告げた。中学生の教材が配られ数学と英語を重点的に学ぶ中学生のプログラムに先週から切り替わってしまったのだ。

南半球の星空の動きを想像しながら海老反りになって空を見上げたりする理科の時間も消失した。やれやれ、理科と社会に学問の本質があるのに省いてしまうのは残念なことだ。数学も英語もコミュニケーションの道具だから、何にどう使うかを決めなければ刀をただ磨く日々が続く。使わなければ宝の持ち腐れというわけだ。

数学という言語で自然を語るか、英語という言語で世界の英語話者とのコミュニケーションするべく基礎固めをするか。それとも5教科以外の本当に必要な生きるための知恵に興味を注ぐか。学校の教科とはまるで関係ないけど好きなことに取り組むか。自由度は高いが最後の選択肢が正解だと思う。学校は社会システムのためのものであなたの能力を伸ばすところではない。だからさっさと見切りをつけて大学受験に必要なことをやったら残りの時間は別なことに使おう。めちゃくちゃ好きで時間を忘れてしまうもの。子供の時にはわかっていたこと。その後回しにした種のようなものをもう一度取り出して光を当て水をやり育ててみよう。芽が出てくるかもしれない。時間は存在しないからあなたが始めれば世界は動き出す。スタート地点を決めるのはあなた自身だ。

続きはあるのかな

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