見出し画像

100日後に年越すオレ 52日目「い:いちゃりばちょ~で~」

前回宣言通り、残り50回を”いろは順”で記事を書いていこう、ということで始めたいと思います。いろは順で48回やって、ちょうど大晦日の99日目で完結。最後の100日目で年始の挨拶という算段です。完璧!

さて記念すべき第一回、”い”です。

画像1

”い”で選んだ題材は、「いちゃりばちょ~で~」。いきなり沖縄方言からスタートです。

「いちゃりばちょ~で~」とは、「一度会えば(いちゃりば)兄弟(ちょ~で~)」、つまり「一度会えば皆兄弟みたいなもの!」ということ。自身の座右の銘である”一期一会”にも通じる観念で、沖縄人にとっては一度会えば兄弟みたいに仲良くなろう!という気持ちを表している言葉だと思います。というか一期一会も”い”なんで、それでも良かったな。(笑)

「いちゃりばちょ~で~」は、地方の方言にありがちな「普段使い」をしない言葉ではあるものの、その精神は結構普段から受け継がれていて、よく沖縄に観光で訪れた人が「沖縄の人にとても親切にしてもらった、仲良くなった」なんてことを言いますよね。それもその表れかもしれません。(ただこれは裏もあって、”観光客”と”移住者”では態度が違う、といった村社会的な要素もあったりしますが。それはまた別の話・・・)

ちなみに普段使いしない、などと言ってますが、イベントとかで使うことは多くて、かくいう僕も五年前から三年ほどの間開催していた飲み会のイベント名が”ニコニコいちゃりばちょ~で~会”というものでした。沖縄出身または沖縄好きな人が参加できる飲み会で、15回も実施してのべだと200人くらいは参加したかもしれません。それはそれで良い経験だし、言葉通り一度参加してくれた人とはだいぶ仲良くなった気がします。

さて本題。

僕は一人旅において全国の色んな街の飲み屋に出没するのですが、そこで結構その場で仲良くなるんですよね。その度にこの言葉を思い出してます。そんで仲良くなったらどうなるかというと、Facebookで繋がることが多いんです。そうなるとずっとSNSを通じて繋がることになるわけで、本当に一度の出会いがずっと続くということになります。これって実はとても面白いことだと思っていて、出会いが”点”ではなく”線”になり、そして”縁”になるんですよね。それにより仕事やプライベートで再度繋がることもあって助かってたりします。

でも、思い返してみると、そういうことがなく一度きりの出会いというのも記憶に残っていて愛おしいんですよね。もう二度と会うことがないかもしれない、いや恐らくその可能性の方が高いであろう出会い。僕は「この人とは多分もう会えないかもしれないな」と思った時に写真を撮らせてもらうことにしています。自撮りをほとんどしない身ですが、その時だけは自分とのツーショット(または同行者も含めたショット)を撮るんですよね。それがあると、今でもそのことを思い出しては、場合によっては名前すら知らない出会った人との記憶に思いを馳せるのでした。

それこそまさに”一期一会”。兄弟のように仲良くなった、一度限りの人との思い出。

画像2

これは以前の記事にも書いた、一昨年の元旦に愛媛県の今治市で出会ったトラック運転手のKさん。Facebookをやっていなかったので電話番号の交換しかしていないけれど、なかなか電話をする機会は無いよね。けれど彼との数時間はとても良い経験で、この先の人生においても今治に触れるタイミングでいつも思い出すのだと思う。なぜなら彼との思い出はあの瞬間で止まっているから。

逆に釧路で出会った大学教授とはFacebookでも繋がっているので、リアルタイムでの先生の動きが分かることもあり、釧路=その先生、とはなっていないんだな。そういう意味では先生との釧路との出会いとその時の思い出は、上書きされて少し色褪せているのかもしれない。

その二つのパターンのどっちがいいかなんて簡単には言えないけれど、それでもどこかで出会った人としっかりと向き合って親交を深め、兄弟のように仲良くなって大切な思い出にする。それが”一期一会”であり”いちゃりばちょ~で~”なんだと思います。そしてそんな出会いが大好きだし、今後も大切にしていきたいなあと改めて思いつつ、この稿を終わりにしましょう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?