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旅を続ける理由。

今週は北海道にいます。

春の日が差し込む温かい朝に、
僕は急にどこか遠いところに行きたいと思い立った。
僕にとってどこかへ行くときに何よりも大事なことは天気だ。
すぐに天気予報を確認し、この先数日間、天気が良い場所を探す。
そして僕は北海道に行くことに決めた。

17時の新千歳空港は、まだ冬の香りがする。さっきまでいた関西空港は、
半袖でも少し汗ばむほどの気候だったが、やはり北の国はまだ寒い。
でもそんな気温の違いが、とても遠い場所に来たような気にさせてくれて、僕は少し嬉しくなった。



翌日の朝は青空が広がり暖かくとても良い気候だ。
北海道にいる弟と札幌で合流し、二人でニセコまで行き、帰りに支笏湖へ寄った。
広い大地が広がる北海道を車で駆け抜け、途中、羊蹄山の景色に感動し、
遅咲きの桜に感動しながら、お互い近況を話し合った。
大人になると兄弟と会える時間は本当に少なくなる。幼い頃は、毎日一緒にいてよく喧嘩もしたが、大人になってあまり会えなくなると、久しぶりに会ったときに喧嘩をするなんてことはもうない。むしろ会える時間が本当に貴重なものだと感じ、1秒、1秒を大切にしたいと思うようになった。
弟とは5歳も離れているが、兄と弟という関係と言うよりも、どちらかと言えば友達のような関係に近いと思う。僕たちの間に妹もいるのだが、その妹も友達のような関係である。
それは何故かと僕なりに考えてみると、僕たちの育ち方にあると思う。
僕たちは、お兄ちゃんやお姉ちゃんなどと親から呼ばれた事は一度もなく、全員名前で呼ばれてきた。なのでもちろん僕たちも、お互いのことを名前で呼び合っている。僕は3人の中で1番年上なのだが、親から1度もお兄ちゃんなんだからこうしなさいみたいなことを言われた事は無い。
そんなふうに育ってきたこともあり、僕たちは友達みたいな関係でこれまで生きてきた。お互いに新しく得た知識を共有しあい、新しい人生の経験を共有しあい、協力し合いながら生きている実感が、僕にはある。僕は少し2人よりも歳が上でいろいろなことを経験することが早かったので、成功も失敗も全て妹と弟には伝えるようにしている。弟は、僕や妹からいろんな話を聞いて本当にうまく生きてるなと、今回色々と話しを聞いていると思い、僕はとても嬉しかった。

今回、僕は北海道に1人で来たわけではなく、妻のあすかと一緒に訪れた。
弟とドライブへ行っているときは、あすかは1日仕事があったので、ホテルにこもりながら仕事をしていた。夕方札幌に戻り、あすかも合流して3人でご飯を食べた。

コロナ禍以降、オンラインでの活動がとても盛んになった。それまで概念としてほとんど存在していなかったテレワークという働き方が主流になり、
僕たちが生きる世界は大きく変わった。
数年間のコロナ禍が終わり、テレワークを採用していた企業もほとんどが今ではそれまでの働き方に戻っている。人間はやはり人間との関わりを必要としているのだなと僕は思う。
そんな中、あすかは今もテレワークという働き方をしている。世界一周から帰ってきた後、世界中どこにいても仕事ができるようにすることを目標にし、今ではそれを実現しているのだ。
そして前職よりも給与は上がり、そうやって確実に前に進んでいるあすかを見て、僕はいつも本当にすごいなと思っている。

そのあすかと翌日は2人で富良野へ行き、美瑛町へ行き、道中は車の中でいろいろな話をした。もちろん景色は本当に綺麗で、大雪山や富良野の街の風景に2人で何回も感動した。



こうやって新しい景色を眺めながら、新しい土地の空気を感じる旅をしていると、普段話せないようなことを話すことができる。毎日同じものに囲まれている日常生活を送っていると、思考は内向きになり、明日明後日のような現実的な話ばかりになってしまう。そんな状態で未来の前向きな話しはできない。
日常生活の中でどれだけ話しても解決しなかったことが、旅中には不思議とすぐに解決してしまったりもする。僕が旅を続ける理由は、こういうところにあるのかもしれない。僕は旅をすることで、思考を前向きにし、自分自身を解放し、未来に希望を持つことができるのだ。

ADHDなのかHSPなのか、ただただ飽き性なのかよく分からないが、
僕たち2人は、1つの場所に長くとどまっていることができない。さっきも言ったように、毎日同じものに囲まれる日常生活を送っていると精神的にどんどんきつくなっていく。 小さな箱の中に閉じ込められている気分になる。 僕は閉所恐怖症なので、 一度箱の中に閉じ込められている気分になってしまうと、その外に逃げ出さないとパニックになってしまうほどである。
あすかはそんな僕のことを理解してくれていると同時に、あすか自身も僕と同じなのだ。なので僕たちはできる限り移動をし、新しいものに触れるようにしている。

そんな僕たちは、これからももっと移動し続けたいと思っている。移動を続けるために、そしてもっと遠くへ行くためには、それなりの計画が必要で、僕たちはその計画について日々話し合っている。
どこへ行き、誰と会い、何をするのか。
どうやってそれをやるのか。
こういったことを考えるために、僕たちには移動が必要なのだ。

今回北海道に訪れることができてとても良かった。北海道に来るのは今回が初めてではないが、普段とは違うものに触れることで自分自身が変わっていく。そういったを感じることができ、僕は本当に良かったと思っている。

次はどこへ行こうか。
来週は仕事の為に、一旦自宅へ帰ることにする。

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