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扶養を出るか、残るか

女性の働き方について、考えさせられる制度の一つが「年収130万円の壁」だと思います。年収130万円以内におさめることで扶養家族となれば、社会保険料を自分で払わずに済むし、大手企業に至っては家族手当まで出してくれる。

出さないといけないものを出さずに済む・・というのはメリットかもしれません。でもその代わり「日給5000円の人」になる。
(130万円÷12ヶ月÷20日間/月をざっくり丸めた数字)

一方で扶養を出れば「日給10000円の人(それ以上)」になれる可能性がある。

『扶養を出るか、残るか』というご相談をいただき、どちらもそれぞれの価値観なので、どちらが正解というものはないけど、考え方という意味では、日給5000円の女になるか、10000円の女になるかの違いはあると思う。と答えました。

このご相談を受けながら「鎖につながれた象」の話を思い出しました。小さい頃に鎖に繋がれていると、大きくなってその鎖を断ち切れる力を持っても小さい頃の記憶から鎖を切ろうとはしない象の話。

どれだけ能力を持っていても、それを発揮できる場があっても、十分に扶養の範囲を超えて稼げる力があっても、扶養という「鎖」がその可能性の解放を留まらせる。

誤解が無いようにお伝えすると、扶養=鎖ではなく、稼ぎたいと思っている人にとっては鎖のような役割になってしまうという意味です。扶養控除があることによって、メリットを得ている方もいらっしゃることは承知しています。

日本の制度設計は、夫が働き、妻が家を守るという前提で作られているそうです。なんぜそうなったのか?古き歴史から紐解かなければならないほど、深過ぎる謎になりますが、

このような仕組み・制度が、女性の可能性を抑え込んでいることは確かだなぁと思ったのでした。

日本の労働力不足は深刻で、だけど移民は受け入れたくない。この先どうするんだ?政治はこれをどう解決するんだ?自民党はパー券問題で揺れてるし、野党は揚げ足取りばかりで大局観を持って議論をする力がない。

数字とは関係ない徒然ですが、女性のちからをもっと世の中に広めたいと思って活動している身としては、なんだかすごくモヤモヤしたのでした。


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